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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ボカロ】 Bad ∞ End ∞ Night ( No.26 )
- 日時: 2012/11/05 11:38
- 名前: 藍執事 (ID: ULeWPiDO)
第一夜
パァン・・・、と乾いた銃声が室内に響いた。
「ガクー、コッチはしとめたよ」
その銃声に少年の明るい声が重なる。
「ならば、残るは」
少年が声を向けた方に居た青年が、後ろに振り返った。
そこにいたのは、腰が抜けて動けない状態の青い髪の男。
名を、カイトと言った。
肩で荒く息をし、目を見開いて、口元を押さえている。
——誰だってそうなるだろう。
目の前で人が撃ち殺されて、血を出しながら倒れていくのだから。
部屋の中は血の匂いが充満していた。
そんな中で、金髪の少年は、明るい声で、しかも笑顔でこちらへ走ってくる。
まだ、歳も14辺りだろうか。
するとカイトの前に立っていた青年——紫の長髪の青年は、
顔に表情を入れないで、カイトに銃口を向けた。
(僕は——殺されるのか・・・な?)
働かない脳で考えた。
すると一筋の雫が頬を伝った。
それでも青年は表情を変えない。
銃口が額のすぐそばに迫った。カイトは強く目を閉じた——
パン、と乾いた銃声が響いた。
カイトは恐る恐る目を開けた。
「痛く・・・・ない・・・・・」
感覚が麻痺してしまったのだろうか。
痛みが無い。
と同時に後ろでどさっという人の倒れる音がした。
「ああ、安心してちょーだい。オレらの今回の任務は」
少年がカイトにニコッと微笑んだ。
青年がカイトに手を差し出しながら言う。
「——私たちの今回の任務、『Kaitoの救出』だ」
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