二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ボカロ】 Bad ∞ End ∞ Night(完結) ( No.35 )
日時: 2012/12/01 19:23
名前: 藍執事 (ID: ULeWPiDO)

第四夜

——思えば、僕、なんで囚人なんだろう・・・。
カイトはふと思う。
気がつけば、あの血の臭いが充満していた。わけがわからなかった。

考え出すと、更に分からなくなった。
はぁ、と軽くため息をついて、眼を伏せた。
・・・考えるのはよそう。

そして、思考停止させてから、カイトははっと思い返した。
——そう言えば、僕、まだ助けてもらってお礼言ってない!

カイトはかけられていた黒い布をバッとはぐと、
ガクたちが集まっている机のほうへ向かう。

レンが真っ先にこちらに気づいたが、すぐに眼をそらした。
ほんとに人見知りが激しいんだな、とカイトは思う。

「・・・怪我人は休んでいろ」
ガクが低い声で、こちらへ来るのを遮る様に、言った。
だがまたそれを遮る様に、組みがガクの額をツン、と弾く。

「・・・骨の位置に当たった」無表情で返すガク。
「頭蓋骨破壊☆いいじゃないの、彼も『秘部』に入るんだから。いい加減そのお堅い脳をほぐしなよ、お兄ちゃん」
ピキ、とガクの辺りに張り詰める空間が崩壊した瞬間だった。

「お兄ちゃん言うなっ!」
顔を真っ赤にしてグミに向かって叫ぶ彼。
それに対して、

「あはははー、照れちゃってぇ」
「ガクがデレたー」
そこを弄るグミとレン。
マセガキって怖いなぁ、カイトは呑気にそう思う。