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Ⅲ

「そういえば、堕天使。お前、名前・・・」
「カイだよ。ちょっと、いざこざが有って・・・堕天したんだよ」
「ふぅん・・・」

ガクとルイカが話すのを他所にオレは堕天使に話しかけた。
いざこざ、ねぇ。
天使にいざこざなんて。

死神とか、人間とかと関り持ったとか？
有り得るかも。

すると、奴——カイが、喋りかけてきた。
「君は一体何の罪を犯したんだい？」
だがその言葉は途中で遮られ。

「レイン。頼みがある」
遮ったのは、殺し屋のあいつ。
いつの間にか、共犯の女は消えてた。

「『死神の鎌』、持っているか？」
死神の鎌——オレの相棒というか、魂を狩るものというか。

『脆いもの』、人間程度なら少し振りかぶったぐらいで瞬殺できると思う。
下手すりゃ死神だって切れてしまう。
ある意味、使用者にとっても危険な武器だよな。

「持っているが——呼び出さないといけない」
「そうか。『もしも』の為に、呼び出しておいてくれないだろうか」

『もしも』？
何のことだろうか・・・・

「ガク・・・まさか、」
「まさかだ。ルイカが教えてくれた。『あいつ』が来る」

『あいつ』？
一体誰だ？