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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ボカロ】 Bad ∞ End ∞ Night(完結) ( No.42 )
- 日時: 2012/12/07 17:21
- 名前: 藍執事 (ID: ULeWPiDO)
3
「・・・貴女は・・・、この前の」
ガクは再び町へ出かけていた——お忍びで。
その時、この前の女性にばったりと出会った。
「あ、あの、この前はありがとうございました・・・」
その女性は軽く頭を下げる。
「いえいえ」
その女性は桃色の美しい髪をしていた。
*
「美味しい・・・」
「この前見つけたんです、このお店」
ガクは彼女に御礼をしたいと言われ、
お茶でもどうですか、と言う訳で彼女とガクはある喫茶店に居た。
先ほど給自任に注いでもらった紅茶を口に運ぶ。
中々美味しい。
偶々だったのに、奢ってもらって悪いな・・・・
と思っていると、彼女がガクに喋りかけた。
「まだ名前言ってませんでしたね・・・
私は、ルカーナ=リーネと申します」
リーネ家、その名はどこかで一度聞いたような。
「リーネ家・・・国所属の貴族の・・・」
「ええ。それです」
彼女——ルカーナがにこりと微笑んだ。
「すごいですね、知識が豊富で・・・・」
「いえ。子供の頃から、家庭教師たちに叩き込まれてますので」
家庭教師?とルカーナが首を傾げる。
家庭教師は相当高位の貴族の者が雇っている。
この方は、位が上の者なのだろうか。
「そういえば、お名前、伺っても宜しいでしょうか」
「私の名ですか?ガクルム=ムーデットと申します」
途端に、
「えええええ!?皇子様!?」
「!?し、静かにお願いします——!」
幸い、その場に居た客は少なく、騒ぎにならずに済み、
二人はそさくさと店を出た。
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