二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ボカロ】 Bad ∞ End ∞ Night(完結) ( No.47 )
日時: 2012/12/20 16:52
名前: 藍執事 (ID: ULeWPiDO)

第九夜

*

「——え・・・」
カイトは小さく呟いた。

少し前のことだった。

「今日の仕事内容を言う。
レン、御主は敵将の脱出口を塞ぐ——、私は奴を追い詰める」
「いえっさー」
レンが気の抜けた返事でガクに答える。

「そして、カイト、御主は——他の奴らを全員殺せ」

殺す・・・
カイトの心にその言葉が重く突き刺さる。

とても大きな罪悪感と、何だろう——、
それと同時に『殺める』ということに快感を覚えた。

何故殺すのだろうという思いがカイトの本心のはずなのに、
楽しみだと言う思いが響く。

なんだこれは・・・?
まるで、『自分』が二人存在しているような。

「カイト?」
はっと気づくと、レンが心配そうに見下ろす中、
ガクがカイトの肩を揺すぶっていた。

「あ——え、と」
「一種の放心状態だな・・・気持ちを落ち着かせろ。
・・・『気の狂った殺人鬼』にはこれぐらいのこと、なんでもないだろう」