二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 第七十五話 ( No.105 )
- 日時: 2012/12/17 23:13
- 名前: 時橋 翔也 (ID: Byb50NrS)
「まさかあんな大差がついてしまうなんてな…」
第二グラウンドで霧野は言った
雷門イレブンは聖帝直属の聖堂山中の試合を見てきた
十六対0の圧勝だった
「もうおしまいだ〜」
「どっちもまだマジじゃないかもしれないんだ 新雲は天才ストライカーを出してない」
倉間は言った
「…でも ボクは勝ちたいです」
すると海音は言った
「新雲にも聖堂山にも勝ちたい …あんなすごいチームなんだから 勝てなきゃもったいないです!」
「海音…」
神童は言った
「…そうだな 特にお前は」
剣城は言った
「俺もだ 準決勝まて来たんだ こんなところで諦めたくない」
三国は言った
「革命の成功は…すぐそこだ」
神童は言った
「…海音、お前 何か隠している事があるんじゃないか?」
倉間に言われ、海音はドキッとした
「え…そんなこと…」
「天才ストライカーについて何か知っているんじゃないか?」
「ま…まさか! …ボク河川敷に練習に行ってきます!」
ボールを持って海音は走っていった
「……俺、少し見てきます」
剣城はそう言って海音の後を追った
——————
新雲の天才ストライカー…か
それだったら 太陽しかいないんだよな
「はぁ…」
海音は河川敷に来るとため息をついた
話すべきかな…
でも… どうしよう…
病気の太陽と戦いたくない
「サッカーの練習か?雪雨海音くん」
すると見知らぬ声が飛んでくる
見ると河川敷に褐色の肌の男が立っていた
「いや…くんではなくさんの方が正しいかな」
「あなたは?」
海音は言った
「千宮路大語… という者だ 君の活躍 いつも見ているよ」
「あはは…ありがとうございます」
海音は言った
「千宮路さんもサッカーするんですか?」
「ああ …昔はプロ選手を夢見たこともある」
「へぇ〜 …じゃあ次の試合も見に来てくださいね!」
「もちろんさ」
「海音!」
するとそこに剣城がやって来る
「では失礼するよ …活躍を期待しているよ雪雨さん」
「あ…はい!」
歩いていく千宮路を海音はただ見ていた
「海音…あの人は?」
「いつもボクらの活躍見てくれているんだって 」海音は言った
「…もしかして 天才ストライカーについて聞きに来たの?」
「やっぱり知っているんだな」
剣城は言った
「…新雲の天才ストライカーは…太陽の事だよ」
「え…!?」
剣城は声をあげる
「でも太陽は病気だから… 試合に出れるかわからない」
「……そうなのか」
剣城は言った
「誰にも言わないでね?」
「もし言ったら?」
「剣城が歌好きな事イナッターでカミングアウトする」
「わかったいわない」
剣城は真顔で言った
「…そうだ 剣城病院に行かない?」
「病院に?」
「直矢が目覚めたんだ バスケの雑誌渡してないし」
直矢さん…気がついたのか
「わかった 行こう 最近兄さんに会って無いしな」
「うん 行こっか!」
——————
病院にやって来ると、少し直矢が心配になってくる
また…倒れていないかな
「直矢来たよー…」
病室に入ると、直矢はベッドの上でTVを見ていた
「海音 それに剣城くんも…来てくれたのか」
直矢は言った
「はい コレ バスケの雑誌ね 世界特集やってるよ」
「本当か!?」
受け取ると直矢は言った
「…直矢さん 本当にバスケ好きなんですね」
「それ 色んな人から言われるよ 世界一のバスケバカだって」
直矢は言った
「直矢… 身体大丈夫なの?」
「ああ 今のところはな」「…血を吐いた原因はなんだったんですか?」
剣城は訪ねる
「それがね…わからないんだ」
「え?」
「医者にも原因がわからないって… 退院はもう少し延びそうだ」
「……お父さんに連絡した?」
「ああ …凄く慌ててたよ」
直矢は苦笑する
「じゃあ俺 兄さんに会いに行ってくる」
「うん わかった」
海音は頷き、剣城は病室から出ていった
「…なぁ海音 俺…死ぬのかな」
「え…」
「意味も分からず血を吐いたし… 医者ももう長くないかもしれないって言ってるの聞いたんだ」
「そ…そんなことないよ!」
海音は言った
「直矢は死なないよ! バスケで世界目指すんでしょ?」
「あはは… そうだな」
直矢は言った
——————
見舞いも終わり、二人は商店街を歩いていた
「…元気ないな 直矢さんのことか?」
「うん…」
やっぱり剣城は鋭いな
「直矢がね …死ぬのかなって言ってた」
「そう言うやつほど長生きするものさ」
剣城は言った
すると剣城は止まった
「…俺 家こっちだから またな海音」
「うん…バイバイ」