二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第四話 ( No.11 )
日時: 2012/09/07 20:05
名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)

学校が終わり、掃除当番意外は教室を出ていく
今日は剣城とあまり話していない 分からない所を聞いた意外は

今日は入部テストがある 天馬達と合格したいな… そう思いながら歩いていた時だった

「…テスト 本当に受けるのか?」
声がして海音は振り返る 剣城だった
「うん じゃないと雷門来た意味無いしね」
「……わかってんのか、サッカーに入っても、お前の望むようなサッカーは出来ないぞ」
海音にはいまいち剣城の言った意味が分からなかった

「剣城もサッカー部入ろうよ 楽しいよきっと」
海音は言った
剣城は驚いたような表情になる
「俺はサッカー部を潰そうとしているんだぞ」
「え?別にいいじゃん」
こいつどれだけ能天気なんだ
剣城は思った

「…それに、もう俺はサッカー部に強制入部してるしな」
「そうなの?じゃあ一緒にサッカーしようね!」
そう言って海音はサッカー棟に向かった

「…ふん 能天気な野郎だ」
剣城は呟いた

——————

「こんにちは!入部テスト受けに来ました!」

サッカー棟に居るのは音無と久遠監督と入部テストを受けようとしている他の人だけだった
「あ!海音!」
その中には天馬と信助もいた 海音を見ると手を振った

「…今年は六人か」
久遠監督は呟く

入部テストは第二グラウンドでやるらしい 一軍のみんなも来ている
「神童キャプテン…怪我大丈夫ですか?」
海音は神童に言うが無視された

「ではルールを説明する これから神童たちがディフェンスするゴールへ点を入れてくれ その時の動きで合格を決める」
「はい!!」

「ああ〜緊張してきた」
「大丈夫だよ伸助」
「絶対合格しよう!」

海音達はそれぞれのポジションについた
相手は一軍 油断はできない
「では…始め!」

「天馬!」
海音からのキックオフ さっそく海音は天馬にパスをした
「遅い!」
「うわっ!」
だが 神童にボールを奪われた

そこへ伸助がスライディング ボールを奪い返した
「くっ…」
「海音!」
信助はフリーな海音にパスをした
「行かせない!」
霧野がスライディングを仕掛ける だが海音はかわした

ゴールの前に来ると、ボールが輝き始める
「ダイヤモンドショット!」
「うわああ!」
見事 シュートはゴールに突き刺さった

「やったね!」
海音は天馬とハイタッチする

「……テスト終了!合格を発表する」
久遠監督は言った

緊張の中、六人は久遠監督の前に集まった
合格…してるかな
「合格は、松風、西園、雪雨だ」

「…え?」
合格…したの?

「やったああ!!」
「やったね天馬!海音!」
二人ははしゃぐ
未だに信じられなかった
ボクが…合格?

「やったね!憧れのサッカー部に入れるんだよ!」
「…うん!」
やっとサッカー部に入れるんだ…

すると向こうに剣城が立っているのが見えた
「あ…剣城だ!」
海音は言った
だが 周りの空気は重かった

「…いい忘れてたが、フィフスセクターの指示で剣城も入部することになる」
久遠監督は言った

「嘘だろ…」
「ああ…サッカー部は終わりだ…」
そんな声が聞こえる
「…剣城 入るんだ…」
天馬は呟く
明らかに歓迎はしていない

海音は剣城を見た
表情には現れていないが、何だか寂しそうな感じがした
「………」

「…海音?!」
信助は言った
海音は駆け足で剣城の前までやって来る
「…合格したのか?」
剣城は尋ねた
「うん 合格したよ 剣城これからよろしくね!」
「…ふん」
だが剣城はそのまま歩いていった

「なんだよあいつ…」
海音をみて倉間は言った
「あいつもフィフスセクターなんじゃないか?」
「それは無いと思いますよ」
部員達はそんなことを話していた

活動は明日からなので、海音達一年生は早めに帰った
「バイバイ海音!」
「じゃーね!」
海音は天馬と信助とは反対の方に家があるので、校門を出るとすぐに別れた

サッカー部の練習って厳しいかな まぁ去年は全国大会で準優勝する位だしな

——————

商店街を抜けるとそこは病院だった
海音は病院の中に入る 別に検査とかではなく、単なる見舞いだった

「直矢 来たよ」
そう言いながら開けたのは、二階の個室だった
「海音か?」
そこに居たのは、銀髪で右は黒だが左は赤という変わった目をした少年だ
歳は海音よりも三つほど年上だった

「今日の検査どうだった?」
「疲れたな…二時間休みなく検査だし」
直矢は言った
「ねぇ直矢!ボク サッカー部に入れたよ テスト受かったんだ」
「本当か?すごいな!名門何だろ?」
「うん だから明日から練習なんだ!」
海音は言った

「よかったな海音 やっと待ち望んだサッカーが出来るな」
「うん 」

待ち望んだサッカー…か

「直矢はもうすぐ退院だよね」
「もうすぐっていうか、3ヶ月ぐらいだぞ」
「やっぱりバスケやるの?」
「ああ 俺はやっぱりバスケだな」

直矢は海音と違いバスケ部だった その為海音も何度もバスケをしたことがある

「…あ 行かないと」
時計をみて海音は言った
「もう行くのか?」
「うん 今日はTVでサッカーの試合見たいし」
「そうか じゃあ頑張れよサッカー」

——————

帰ろうと廊下を歩いていた時だった
「…海音?」
何者かに名を呼ばれて海音は振り返る

そこに居たのは、さっきまで話していた剣城だった
「剣城?」
「お前…病院に何しに来たんだ?」
「お見舞いだよ 兄さんの」
「ふーん…」

「…剣城こそどうしたの?」
「別に…」

? 言いたくない事かな?
「剣城明日から練習来る?」
「行かねぇよ、馴れ馴れしく練習なんか出来るかよ」
「えー…楽しいよ?」
「知るか」

なんか冷たいな…

「にしても皆ひどいよね〜 剣城が来たとたん空気重くなって」
「昨日 あれだけの事をしたんだ 当然だろ」

あれだけの事…
黒の騎士団と一緒に雷門を潰そうとしたことか

「あ!時間ヤバイ!じゃーね剣城!」
時計を見て焦った海音は急いで帰っていった

「………」
剣城は海音の背中をずっと見ていた