二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 第六話 ( No.15 )
- 日時: 2012/09/09 11:52
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
「はぁ…はぁ…」
部活が終わった後
海音は河川敷でシュートの練習をしていた
これで五十本目 立ててある看板がボロボロだった
明日は栄都学園との練習試合 ボクも出るんだ 頑張らないと
「ダイヤモンドショット!」
冷気を帯びたボールは看板をそれてゴールを揺らす
成り行きで覚えたこの技… 栄都学園でも使おう
「…個人練か?笑わせるぜ」
向こうに剣城が立っていた
海音は見上げる
「剣城どうしたの?」
「見に来たんだ 暇だしな」
剣城は答えた
シュート技だけじゃなく、ドリブル技も欲しいな…
「ねぇ剣城ってドリブル技ある?」
「は?ねぇけど…」
「マジか」
どんなドリブル技がいいか考えてみる
そして1つ考えついた
海音の周りに冷たい冷気が発生する それは地面をスケートリンクのような氷に変化させた
「スケーティングアイス!」
海音はそのリンクを滑るようにしてドリブルした
そして海音が止まった時、氷はもう無かった
「よし…これで行こう」
海音は呟く
「………」
考えただけで技を編み出すとはな… 剣城は思った
「…おい海音」
「なに?」
「シュート 教えてやる」「え?」
「シュート教えてほしいって前に俺に頼んだだろ」
あ そうだった
剣城はこちらに来るとボールをシュートする体制になる
「シュートには…コントロールと威力が肝心だ!」
そして剣城は看板の中心へシュートする
看板にはきれいな穴が開いた
「すご…」
海音もボールを構える
「ボクだって!」
思いきりシュートしてみる
ボールは剣城が開けた穴の中を通ってゴールに突き刺さった
「ほう…やるじゃないか」
剣城は言った
「…まぁ次の試合では 特訓なんて意味ないけど」
「…?」
どういう意味だろう
——————
「疲れた〜」
海音は地面に座り込む
すでに時刻は8時 すっかり外は暗い
「剣城ってサッカー上手いよね」
「お前らよりはな」
剣城は言った
「…海音」
「なに?」
「何でお前…男のフリしてるんだ?」
「だって…女だったらバカにされそうだし、第一入部させてもらえなかったかもしれないから」
海音は言った
「まぁ…普通はそうだな」
剣城も頷く
「…お前 まさか女という理由でサッカー出来なかったのか?」
「そうだよ」
海音は言った
「ボク 小学校は北海道の小学校行ってたんだけど、サッカーチームが近くにあったんだ 結構強いチームで、入ろうと思った でも女という理由で断られた 悲しかったよ」
「………」
「それで雷門の事を知って、サッカーやりたいなって思った また女という理由で断られたら嫌だから 男のフリをした …まぁ久遠監督にはバレてたみたいだけど」
海音は苦笑する
「…この事 キャプテンに言うの?」
「いや 言わないでおく …お前は利用出来そうだしな」
「なにそれ」
だからこそ、試合は本気でプレーしたい
「…剣城 もう一回付き合って!」
「…しょうがないな」
再び特訓を始めた
——————
そして試合当日がやって来た
「全員いるな?…剣城以外」
神童は雷門イレブンの出席を取った
剣城は来ないのかな?
「えーと…移動はキャラバンでついたらすぐに試合を始めます」
葵は言った
雷門には移動用のキャラバンがある かつてあのイナズマジャパンも乗せたことがあるらしい
海音達はキャラバンに乗り込み、栄都学園に向けて出発した
——————
栄都学園は中高一貫校で、大学への進学率が高いときいたことがある
それだけあって、栄都学園の校舎は雷門に負けないくらい大きく、立派だった
「すごい歓声だね」
グラウンドのギャラリーを見て信助は言った
栄都学園は確か今 五連勝していてサッカーの評判が上がってきていた
キャラバンから降り、グラウンドに行くと、すでに栄都学園の生徒が立っていた
「ようこそ雷門イレブン 」
するとキャプテンマークを着けた少年は言った
「僕がキャプテンの冴渡だよ いい試合をしよう …でも結果はもう決まってるけど」
まただ…
結果が決まっているって…どういうこと?
それぞれのポジションに立ち、早速試合が開始した
「よーし…絶対勝つ!」
天馬は言った
ボールは神童に渡り、ゴールへと駆け上がっていく
そしてゴールへとシュートした
だが いとも簡単に止められてしまった
「ああ〜惜しい!」
信助は言った
そしてボールは栄都へ
パスを繰り返しながらゴールへと迫る
「…あれ?」
海音は違和感を感じた
雷門の守りは固いはずなのに、あまりにも簡単に抜かれ過ぎている
調子…悪いのかな
栄都のシュート
強いシュートには見えないが、三国は入れさせてしまった
「…まだ一点ですよ!頑張りましょう!」
天馬は言った
雷門からのキックオフ
「先輩 パスを!」
だが倉間は海音を無視して南沢にパスをした
「…?」
聞こえなかったのかな?
南沢がゴールの前に来る そしてシュートした
神童のように止められてしまった
ボールが栄都に渡り、海音も走り出す 止めないと!
その時だった
「…っあ?!」
何かにつまずき、海音は倒れた
そこに居たのは 神童だった
「先輩?!」
そう言ったのと同時に 栄都はシュートを決めた これで二点目だ
みんな…まさか…