二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 第十二話 ( No.21 )
- 日時: 2012/09/15 19:00
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
「皆いるな?」
試合当日、神童はメンバーの出席を取った
今日は剣城も含めて全員揃っていた
「試合の前に、ホーリーロードスタジアムで開会式があります そしてそのあと天河原中へ移動、試合となります」
葵は皆に言った
皆はキャラバンに乗り込み始める
それぞれ仲が良い人と座っていく
「天馬一緒に座ろ」
「うん!」
天馬は信助と座るようだ
全員を合わせたら調度二十人
十個のペアが出来ることになる
「………」
剣城は皆と違い、一番後ろの席に座った
それを見ていた海音は剣城の隣に座る
「一人寂しいじゃん…一緒に座ろ?」
「…ふん 好きにしろ」
キャラバンが走り出す
皆隣の席の人と話をしていたが、明るい内容は少なかった
「…また勝つつもりか?」
「うん」
「こりない奴だな」
剣城は言った
「ねぇ…何で剣城はフィフスセクターに居るの?」
「は?」
「サッカー上手いのに…サッカー嫌いを自称してさ、何かあるのかなって」
「………」
剣城は海音から視線を反らす
「別に…言う必要もない」
「まぁ言いたくないならいいや」
海音は言った
「…剣城、ボクさ…まだ雷門の誰にも言ってない…凄い秘密が有るんだ」
「女だと言うことか?」
「ううん、もっと凄いよ…今度教えてあげる」
この時の海音は
まるで昔の事を思い出しているような目をしていた
——————
ホーリーロードスタジアムは、かつてはフットボールフロンティアスタジアムと言われていた
中に入ると、大勢のギャラリーが見るなか、開会式が行われた
「………」
何なんだろ、これ…
雷門の皆はユニフォームに着替え、一列になって行進していた
他にも天河原、万能坂、帝国学園、海王学園など、様々なチームが行進している
「………」
シロにぃも見てるかな?…そんなわけないか、関東予選だし、シロにぃはきっと北海道予選か
そんな中、円堂はスタジアム全体が見渡せる 来賓席とでも言われそうな高いところの席をじっと見ていた
——————
開会式のあと、雷門イレブンはキャラバンで天河原中に来た
赤い色が多い校舎で、ギャラリーも満席だった
「…よーし!この試合勝ちにいくよ!」
海音は言った
「…でも、先輩達は皆勝つ気が無いみたい」
天馬は周りを見て言った
「ああ…だが俺は勝ちたい 俺達だけでも何とかしよう」
神童は言った
それぞれのポジションに立ち、試合は始まった
「いくぞ!天馬!海音!」
神童は言った
ボールは神童に渡る
「この試合…キャプテンとして言っておく、絶対に勝つぞ!」
周りの皆が驚いたような目で神童を見た
「…フィフスセクターに逆らったら未来は無いぞ!」
近くの天河原の選手は言った
確か…MFの隼総だ
「未来は自分で切り開くさ!」
神童は海音にパスをする
「海音!」
すると神童の右手から黄色い線が出現した
どこへパスしていいかが分かる… これが神のタクトか!
「天馬!」
海音は近くの天馬にパスを出した
天馬はゴールへとかけ上がる
「キャプテン!」
そしてボールは神童へ
「フォルテシモを見せてください!」
海音は言った
神童はDF陣を突破し、ゴールの前に来る
ボールの回りに音符が出現し、神童は軽やかなボレーシュートを放つ
「フォルテシモ!」
あれが…フォルテシモ…
シュートは天河原のゴールに突き刺さる
雷門が先制点
「やりましたね!」
「ああ!」
神童と海音はハイタッチを交わす
「…本当に勝敗指示に逆らった…」
速水は呟く
「どうしたんだよ…神童は!」
倉間も言った
「…では俺達も本気を出すとしようか」
隼総は言った
試合開始のホイッスル
「キャプテン!」
天馬は神童にパスを出す
それを受け取り、神童はかけ上がった
「マッドジャグラー!」
「うわああ!!」
だが、強烈なラフプレーで天河原は神童からボールを奪う
「おい!今のは反則だろ!」
ベンチから水鳥は叫ぶが、その言葉は届かない
「審判の見えない位置になるように計算してるんだ…」
黒の騎士団を思い出して海音は呟いた
海音は天河原の一人にスライディングをかけ、ボールを奪った
「行かせない!」
天河原のキャプテンは海音へとかけ上がる
「スケーティングアイス!」
海音はそのキャプテンをかわした
そしてゴールの前にやって来る
「ダイヤモンドショット!」
海音のシュートはゴールを揺らす
雷門二点目
「………」
海音…バカなことを
遠くで見ていた剣城は思った