二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第二十二話 ( No.37 )
日時: 2012/09/25 18:51
名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)


「やったね剣城!」
海音はそう言うとDF陣に走り出す
そして天馬にパスをした

「剣城も頑張ってる…俺だって!」
天馬はすごい勢いでゴールへ上がる
その勢いを保ったまま、思いきりシュートした
「マッハウインド!!」
「パワースパイク!」
帝国もゴールを守ろうとするが、シュートを許してしまった

「やったね天馬!」
「うん!」
天馬と信助はハイタッチする

あと一点だ

すると帝国のキャプテンは背後からオーラを出した
「黒き翼レイブン!」
あいつも化身使いか…

帝国のキャプテンはボールを奪ってゴールへとかけ上がる
「行かせない!奏者マエストロ!」
神童も化身を出した

二つの化身がぶつかった
「くっ…負けるか!」
神童は何とかボールを奪った
そして海音にパスをする
「この試合…絶対勝つ!」
すると海音の背後から化身のオーラが出たのを剣城は見逃さなかった

「海音…」
だがオーラはそのまま消えてしまった
あいつも…化身を?

「信助!」
ゴールの近くの信助に海音はパスをする

「絶対決める!…ぶっとびジャンプ!」
信助は思いきりジャンプし、そのままシュートした

すごい勢いのシュートは止められず、ゴールに突き刺さった
それと同時に試合は終了した

「やったー!勝った!」
海音は言った
「剣城ありがとね」
「…ふっ」

兄さん…俺はもう、迷わない

「…見事だ円堂」
すると鬼道は円堂に近づく
「伝えることがある…来い」
「…ああ」

——————

鬼道に案内され、円堂や海音達は帝国の通路のとある扉の前に来た

そこには佐久間と、帝国のGK雅野がいた

「…実は俺達はレジスタンスなんだ」
「レジスタンス?」
海音は言った
「俺達も、雷門のようにフィフスセクターを倒そうとしている…いわゆる反乱軍だ」
「じゃあ…帝国がフィフスセクターの支配下と言うのは…」
「ああ、やつらを深く探るための芝居に過ぎない」
鬼道は言った

「この試合は、帝国に紛れ込んだシードを見つける為でもあったんだ」
佐久間は言った
「すべては反乱軍としての帝国サッカー部を作り上げるためだ…まぁフィフスセクターが準決勝の組合せを変えたのは偶然だがな」
鬼道は言った

どういうことかわからない円堂に鬼道は説明する
「雷門は本気のサッカーをしている フィフスセクターでない帝国の者は久しぶりに試合を楽しんだはず…だがシードは雷門を潰す指示を受けているから余裕のない動きになる…もうシードは誰だか見抜いた」

恐らく、シードは全員退部になるな 海音は悟った
「…そんな狙いが…」
天馬は呟いた

「…だから楽しかったよ 君たちとのサッカー」
雅野は言った

「…これから会ってもらうのは、レジスタンスの中心人物だ…俺達はこの人と共に革命を起こそうとしている」

皆は扉の中に入る
「あ…」
思わず海音は声を上げた
中にいたのは、久遠監督だった
「久遠監督!」
神童は言った

「…頑張ってるな、雷門の力を見せてもらった」
久遠は言った
「もしかして久遠監督がレジスタンスの中心人物ですか?」
天馬は訪ねる

「いや、私ではない」
そう言うと、向こうから三人の人物が現れる

「久しぶりだな 円堂」
その中の年寄りの赤い帽子をかぶった人は言った

円堂は反応する
「響木さん!…それに雷門理事長と飛来校長まで…」
響木の後ろの二人は、かつて雷門の理事長と校長だった者だった

「すまないな …帝国からシードをあぶり出すまでうかつに動けなかった…革命を起こすためにな」
雷門は言った
「…革命って?」
「我々はフィフスセクターの聖帝イシドシュウジから聖帝の座を奪い取る」
「え?!」

皆は声を上げる
「そうすれば以前のようなサッカーを取り戻せる…ホーリーロードの全国大会は聖帝の選挙でもあるからな」
雷門は言った

試合ごとの勝ち点を自分達の支持者に投票するのだ

つまり、選挙に勝って響木さんを聖帝にする気か

「響木さんを聖帝にするには、勝ち続け味方を増やすしかない…我々に敗北は許されない」
久遠は言った
「革命は君たちの手に掛かっている…頑張ってくれ」
「はい!」

難しい事はよくわからない
でも皆は…サッカーが大好きなんだ

——————

「………」

帝国学園から出てきた雷門イレブンを遠くから見ている者がいた

年は円堂くらい 眼鏡をかけ、顔には傷がある

「…見つけた」
青年は呟いた

海音…生きていたんだな

そう思いながら青年はその場を去っていった