二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第二十四話 ( No.39 )
日時: 2012/09/27 19:54
名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)


「雪の女王シヴァ!」
次の日、海音は河川敷で化身の練習をしていた

まだ半透明だ…
そう思いながらも海音はシュートする

そうだ 新しい必殺技考えないと
どうせなら化身技がいいな

その時だった
メールの着信音がして、海音は携帯を見る
相手は葵からだった

『海音くん!今すぐ雷門に来て!剣城くんが大変なの!』

剣城が…?
携帯をしまい、海音は急いで雷門に向かった

——————

雷門の第二グラウンドに、三人の少年がいた
あのユニフォームは…海王学園だ

「ファーストランク 剣城京介 これからフィフスセクターの命により処分を下す」
キャプテンマークを着けた少年は目の前の剣城に言った
「…やはり来たか」
剣城は言った

「君たち…海王の?」
海音は言った

「あ?」
「ひっ…こわ」
体格の大きい少年がこちらを見ると、信助は声を上げる
「井出ちゃ〜ん あんた顔怖いんだからやめときなって」
その近くのドレッドヘアーの少年は言った

「…俺は浪川 海王学園だとわかったのは誉めてやる」
少年はこちらを見た
「俺達は裏切り者のシード 剣城を処罰に来た」

「処罰!?」
天馬は声をあげた
「ふん コイツらもフィフスセクターの犬か」
一乃は言った
「…フィフスセクターを侮辱するな!」
浪川はそう言って近くのボールを海音達めがけてシュートした

その威力に、海音達は吹き飛んだ
「うわああ!」
こいつ強い…
海音達は膝をつく

「…!!」
そこに円堂達も来た

「来な剣城…処刑場を用意してる 」
「…」

そして海王学園の三人は剣城を連れていった
まるで死刑囚のように

「剣城!」
「…………」
何も言わず、剣城は黙って連れていかれた

「キャプテン!…追いかけましょう」
「ああ」
神童は天馬に頷いた

——————

剣城が連れていかれたのは、商店街の外れにある鉄塔だった

海王の皆は剣城を取り囲む
「…ここからなら町がよく見える よーく目に焼き付けとけ、しばらくはお天道様を拝めないかも知れないんだからな」
「………」
「…一つ聞いておく、何であいつを、華音を…」

「やめろ!」

そこに雷門イレブンがやって来る
「剣城を返して!」
「いいんだ海音!…これは俺のケジメだ…」
剣城は言った

「寂しいこと言うなよ!一緒にサッカーやるんだろ?!」
「雷門は仲間を見捨てたりしない!」

「…!」
剣城は反応する

「仲間か…いいだろう」
すると浪川は言った
「俺達と戦って、勝てたら剣城は返してやる」

「…わかった やろう」
神童は頷いた

ルールは五対五のサッカーバトルで、時間は十分

剣城は向こうで見ていた

「いくよ!」
海音からのキックオフ
そして神童にパスした
「遅い!」
するとすごいスピードで海王学園がボールを奪う

「くっ…信助!」
「行かせない!」
信助はスライディングをかけてボールを奪う
「天馬!」
天馬はボールを受けとる

だが、またしてもボールを奪われた

「コイツら…技を使ってこない」
神童は言った
「手の内を明かすバカがいるかよ!」
浪川は言った

そして他の者にパスした

「このままじゃ剣城が…」
天馬は呟く

そんなの嫌だ
剣城と…サッカーするんだ!

天馬の背後からオーラが出る 前よりもはっきりと
「スパイラルドロー!」
天馬の周りに風が起こり、相手からボールを奪った
そしてその勢いのままゴールした

「やったね天馬!」
海音は言った

スパイラルドロー…天馬の新しい必殺技だった

「…野郎共!帰るぞ!」
浪川は叫ぶ
「え?まだ時間は…」
「今 イシド様から電話があった 剣城はほっとけと…剣城」
浪川は剣城を睨んだ

「…アイツの未練は俺がはらす…」
「……!」

そして海王学園は去っていった

「剣城!良かった無事で…」
「…別に助けろと頼んでないぞ」
「でも良かったよ!」
海音は言った

「…なぁ剣城 あの浪川ってやつ、何でフィフスセクターを侮辱するなって…」
「アイツはシードである事に誇りを持っているんです」
剣城は言った
「剣城あの人と知り合い?」
「昔 シードの養成施設で一緒に特訓してたんだ」
剣城は海音に言った

「サッカープレイヤーとして挫折していた所をフィフスセクターに誘われ、更には化身使いになったから…シードに誇りを持っている」
「へぇ…」
海音は感嘆を漏らす

「あのさ剣城…さっき浪川が言っていたアイツって誰なの?」
天馬は訪ねる

「…松風、俺がお前の化身を引き出す」
答えずに剣城は言った
「え?どうやって…」
「俺のランスロットの力を借りるんだ」

「そうか…俺の時みたいに化身の共鳴反応を利用する気か」
神童は呟く

「剣聖ランスロット!」
剣城は化身を出現させる
「さぁ 俺からボールを奪ってみろ」
「…なんだか力を感じる…」
そう天馬は言った

天馬は何度も剣城に挑んだが、ボールは全然取れなかった

「ボクも…練習に行こう」
海音は呟き、昨日のように万能坂に向かった