二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第四十一話 ( No.65 )
日時: 2012/10/29 19:51
名前: 時橋 翔也 (ID: FMSqraAH)


白恋は以前よりも格段にパワーアップしてる…吹雪は思った

すると少々強引に海音はボールを奪った
「行くよ!ダブルウイング!!」
この時の為にダブルウイングを完成させたんだ!

海音と剣城は高速でパスを繰り返す
その周りには天馬達も集まる
「遅い!」
「うわっ!!」
だが剣城はボールを奪われた

「…パスのスピードが足りないんだ」
ベンチから鬼道は呟く
「それだけじゃない …海音は氷のフィールドを使いこなしてるけど皆は使いこなしてない …海音のプレーに剣城くんがついてこれないんだ」
吹雪は言った

「くっ…」
俺のせいか… 剣城はうつむく
「気にしないで剣城!まだこれからさ!」
海音はそう言ってかけ上がる

ドリブルでどんどん豹牙はゴールに上がる
すると豹牙の背後から女性の化身が出現する
「豪雪のサイア!!」

「!!雪村が化身を!?」
吹雪は声を上げる
「…そうか 雪村のこの力が欲しくてフィフスセクターは僕を追放したんだ」

ボールに冷気が集中し始める
「アイシクルロード!!」
吹雪と海音に復讐するために…
そんな思いで放った化身技だった

「うわあああ!!」
三国に必殺技を出させるひまも与えず、シュートが決まった

ここでホイッスルが鳴る
二点リードされたまま前半戦は終了した

「…甘かったな ダブルウイングは完成してなかった」
ベンチに戻ると神童は言った
「………」
「大丈夫だよ剣城!自分を攻めなくても…」
天馬は剣城に言った

海音は辺りを見る
バタップ達もどこかで見てるかな…
「………」
アルマモードが使えれば、もしかしたら勝てるかも…

その時だった
「遅れてすまんきに!!」
突然向こうから髪が長い少年が走ってくる

誰だろ…
「錦!?」
神童は声を上げる
「お前…来てくれたのか!」
三国は言った

「おう 自転車でここまで走ってきたぜよ」
錦は言った
「自転車て…何キロあるんだよ」
狩屋は呟く

「錦!ダブルウイングは出来るか?」
「ダブルウイング…?」
「ああ FWで発動してくれ」
「FW…お おう わかったぜよ」

「…どっちを交代させますか?」
神童は円堂に訪ねる
「剣城と錦を交代させる」
「…はい」
剣城は頷いた

ホイッスルが鳴り、試合再開
海音からのキックオフだ

「ダブルウイング!!」
海音の声と共に、ダブルウイングを発動する

だが、絶対障壁に弾かれた
「うわああ!」
何でだ…?神童は思った

「…やっぱりFWじゃ勝手がちがうぜよ…」
仰向けになりながら錦は嘆く
錦は起き上がる
「実はわし…イタリアでMFに転向したんぜよ だからダブルウイングは出来ん!あっはははは!!」

「………えええ!!?」
剣城以外の雷門イレブンは絶叫した

「も…もうおしまいだ〜!」
速水はあたふたする
今ならわかりますよ先輩…天馬は思った

「…円堂監督」
ベンチに座っていた輝は言った
「僕…あれできる気がします」
「本当か?」
円堂は言った

すると輝は立ち上がる
「お願いします!海音の横のポジション…僕にやらせてください!」
「………」
円堂は頷く
「わかった 任せたぞ輝」「! はい!」

速水と交代し、輝はフィールドに立つ

輝の身体能力はすごいから…もしかしたら成功するかも
「いくよ!ダブルウイング!」
輝と共に海音は高速パスを繰り返す

白恋も絶対障壁を繰り出した

ダブルウイングが絶対障壁に激突した瞬間、氷の壁は砕け散った
「よし 突破出来た!」

すかさず輝はゴールに迫り、シュートした

輝のスピードについてこれず、白恋はシュートを許した
「やったね!」
海音は輝とハイタッチする
もう絶対障壁は怖くない!

試合再開 早速ボールは海音に渡る
「ダブルウイング!」
再びダブルウイングを発動し、ゴール前に来ると海音は化身を出現させた

「雪の女王シヴァ!!」
周りに吹雪が吹き始め、海音は化身技を繰り出す
「ブリザード・オブ・インフィニティ!!」

「クリスタルバリア!!」
白恋のGKもシュートを止めようとする
だが止められなかった

これで同点だ
「よし!頑張りましょう!」
海音は言った

「…監督の切り札を使うか」
すると白恋のGKは言った
そしてやって来たのは、グリズリーの異名を持つ石という選手だ

「あんな最低な奴を出すなんてな…」
白恋の一人は呟く

そして試合が再開され、豹牙はかけ上がる
「……?」
何を考えてる?三国の近くの石を見て豹牙は思った

そして普通のシュートをした
「まかせろ!」
シュートを止めるため、三国は思いきりジャンプする
「へっ…」
同時に石もジャンプした 時だった

石はバランスを崩し、思いきり三国にぶつかった
「ぐわあああ!!」
そしてゴールポストに激突する

「三国!」
天城は三国に駆け寄る
負傷してる…
「…天馬!変わりにGKをまかせる!」
「え…はい!」
円堂に天馬は頷いた

「石!…今のプレーはやり過ぎじゃないのか!」
豹牙は言った
「何いってんだ これがフィフスセクターのサッカーだろ!」
石は言った

フィフスセクターの…サッカー?

「…だいたい、お前もそうだろ?」
するとGKは言った
「サッカーを使って人を傷つけた…石と何も変わらない!」
「…!!」

天馬をサポートしないと
そう思い、海音はゴールに上がる
「行くぞ 神のタクト!」隙を見つけた神童は神のタクトを発動する

そしてボールは錦に渡った
「行かせない!」
豹牙は錦に向かっていく
すると錦はすごい動きで豹牙を抜いた
「これが留学の成果ぜよ!アクロバットキープ!!」

そして神童にロングパス
そこに海音もやって来る
「行くぞ海音! フリーズハーモニー!!」
音符と冷気を纏ったボールは白恋のゴールに突き刺さる

雷門は逆転した
「…なつかしいな」
すると白恋の一人が言った
「俺達も前はあんな熱いプレーをしてた …フィフスセクターに勝ちはもらえなかったけど 楽しかった」
「………」
豹牙は吹雪を見る

…管理サッカーを選んだのは間違いだったんだ

「…雪村」
吹雪は頷いた わかったんだね

「もう…フィフスセクターには従わない!本気で戦う!!」
豹牙はそう言ってどんどん上がる

そこに海音は立ち塞がる
「豹牙…」
「海音!…俺は本気で戦う!」
豹牙は海音を抜いて上がる

豹牙…

「豪雪のサイア!」
ゴール前で豹牙は化身を出現させた
「アイシクルロード!」
「魔神ペガサス!」
絶対に止める! 天馬も化身を出した

そしてペガサスはシュートを止めた

「やった!」
海音が言ったのと同時に試合終了

雷門の勝利だ

「やったああ!!」
天馬は飛び上がる

また…勝てたんだ!

すると吹雪は白恋の方に歩いていった
「あ…シロにぃ」
海音も豹牙の所に行った

「…吹雪先輩…すみません 俺達誤解してた…」
「いいんだよ 雪村」
吹雪は言った

その時だった
「豹牙!」
ギャラリーの方から二人の人影が見えた

よく見ると、それは以外な人物だった
「夜桜と磯崎!?」
「また勝てたんだな」
磯崎は海音に言った

よく見ると磯崎の至るところに包帯が巻かれている
「磯崎…どしたのその怪我…」
「…豹牙のシュートを俺の変わりに受けたんだ」
夜桜は言った

「すまない…サッカーであんなこと…」
「別に…もう気にしてねぇ」
磯崎は言った

「…豹牙 足なおったんだね」
「ああ …中学に入学する前に手術を受けたんだ」
豹牙は言った
よく見ると、手術を受けたところだけ少し色が違う

「…豹牙 俺達は罪悪感があったんだ あの日お前を雪原に呼んだせいで熊に教われて…足を奪ってしまった」
夜桜は言った

「ごめんね豹牙… 償えないかもしれないけど…またボクらとサッカーしよう?」
「海音…うっ…」
すると豹牙は思いきり海音に抱きついた

「え…豹牙!?」
「うわあああん!!俺っ…ずっと寂しかったッ…チームにも馴染めなくて…親も吹雪先輩も海音も夜桜もみんな俺を裏切ったって思ってたッ…!」
「…豹牙…」

声を上げて泣く豹牙の背中を海音はさすった
「…泣き虫なのは変わんないね豹牙は」
「うわあああん!!」

「………」
「剣城 うらやましいの??(゜▽゜)」
「なっ…松風うるさい!」

——————

ロシアンルーレットスタジアムを出て、雷門イレブンはキャラバンに乗り込む
海音が乗り込もうとした時だった

「…?」
向こうに人影が見えた
誰だろう……

それは顔に傷がある青年だった
「……え…?」
まさか…

「海音どうしたの?」
天馬の声など海音には届かない

「……ソラ…?」
海音は呟く
なんで?だってソラはあの時確かに…

「おい海音!?」
円堂の制止もきかないまま、海音は走り出した