二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第五十八話 ( No.86 )
日時: 2012/11/30 16:15
名前: 時橋 翔也 (ID: B6N9vk9k)


試合開始のホイッスル

剣城から錦にボールが渡った
「いくぜよ!」
錦は走り出す

だが白竜はすごい速さで錦からボールを奪った
そしてボールはシュウへ

雷門はボールを奪おうとするが、素早いパス回しのせいでなかなか上手くいかない

「これが究極か…」
狩屋は呟く
「みんな! 神のタクト!」
神童は黄色い線を出現させる
天馬は線に従い、シュウに向かっていく

だが、いとも簡単にかわされた
「神のタクトが…!」
「…くっ」

ボールは白竜へ
剣城は奪おうとするが、白竜はかわした
「行かせないド!」
天城は白竜にスライディングをかける

白竜はジャンプしてかわした
そしてそのままシュート

始まって三分で雷門は先制点を奪われた

「…予想以上に強い」
「ああ…」
円堂は頷く

すると何かが壊れるような音がした
「なんだ…?」
神童は呟く
見るからにゼロの方もわからないようだ

「…そうか そのまま捕獲せよ」
牙山はトランシーバーらしき物に向かって言った

——————

とてつもない威力の技を受け、海音は床に倒れた
壁にはその威力を物語るように、大きな穴が空いていた

「…こちらNo.22 雪雨海音を戦闘不能にしました」
少年はトランシーバーに言った

「ぐっ…」
動けない…
身体中は恐らくボロボロだろう

ここで捕まって…殺されるのかな?
きっと天馬達ならシュウ達に勝てる気がする
でも…

ミュウと…約束したんだ
試合に出て、シュウの目を覚ますと!!

海音は激痛をこらえ、ゆっくりと立ち上がる
「な… 」
少年は声をあげた

海音はナイフを構える

「バーストモード!!」
化身をナイフに集中させる
纏わせるなんて甘いこと言わないで、すべて凍ればいい
ナイフも、腕も、何もかも!

次の瞬間
海音が持っていたのは、シヴァが持っている槍だった

「あ……」
これが…バーストモード なんで…今まで出来なかったの?

「ちいっ……まだ足りないか」
少年は言った
そんなこと気にしてる場合じゃない

今はただ… 目の前の敵に集中しろ!

「ホワイトクロス!!」
少年は再びあの技を繰り出す
驚いたことに、ひどく海音は冷静だった

海音は近づく十字をいとも簡単に槍で消してしまった
「な…」
「………」
海音はすごい速さで少年に近づき、剣を弾いた
そして少年の首を殴り、気絶させた

槍をナイフに戻すと、海音はその場に座り込んだ
「…出来たんだ…バーストモード…」
やばい… 安心のあまり力が入らない

——————

再び雷門からのキックオフ

すると神童にボールが渡った
「奏者マエストロ!!」
化身を出現させ、ディフェンスを突破しようと試みる

「白竜…」
「そろそろ始めるか」
すると白竜は背後から竜の化身を出現させる
「聖獣シャイニングドラゴン!」
その化身は普通の化身よりも大きかった

「あれが究極の化身…」
天馬は呟く
「ふっ…」
「うわああああ!!」
神童は白竜に吹き飛ばされ、ボールを奪われる

「キャプテン!!」
「くそ…なんて威力だ」
神童は言った

白竜はまるで滑るようにしてゴールに上がっていく
雷門の守りなどものともしない

「剣聖ランスロット!!」
剣城も化身をだし、白竜に向かっていく
それでも吹き飛ばされた

「こんなものか…」
「まだだ!!」
次に天馬が化身を出現させる
「魔神ペガサス!!」
天馬は化身と共に突っ込む
だが、全く歯が立たない

「三体の化身が…!!」
「俺達で止めるぞ!!」
霧野は白い霧を出した
同時に天城も地面を叩きつける
「ディープミス…」
「ビバ!万里の…」

二人が言い終わる前に、白竜は二人を弾き飛ばす
「うわああ!!」

白竜はゴール前にやって来る
そしてシャイニングドラゴンの息とともにシュートした
「ホワイトブレス!!」

「フェンス・オブ・ガイア!!」
三国は必殺技を発動させる
「がっ!」
だが止められず、ネットにぶつかる

早くも二点目だ

「一体どんな特訓をしたら勝てるんだ!」
「冗談キツいぜ…」

「ふっ…」
白竜は雷門を見ていた

——————

海音は暗い廊下を走り出す
皆は大丈夫かな

すると向こうに光が見えてきた 出口だ
「皆…!」
そう呟き、海音が出口へ突っ走った時だった

音を立て、出口がシャッターによって閉ざされてしまった
「!!」
そこまでボクを捕まえたいか…

「いたぞ!!」
すると後ろの方から警備員達が追ってくるのが見えた

シャッターの向こうからはいろんな音が聞こえる
「うわあっ!」
「がっ…」
「ぐわっ!」
皆…!!

ここは…強行突破しかない!
「雪の女王シヴァ!バーストモード!」
ナイフを凍てつく槍に変え、海音はシャッターを思いきり斬りつける

シャッターは切り刻まれ、出口が開くと、そこには戦っている雷門イレブンが見えた
皆はボロボロだ

「海音!!」
天馬は声をあげる
「皆…」
海音が走りだそうとした時だった

スタジアムに銃声が鳴り響く
「いっ…」
海音は地面に倒れた

肩を…撃ち抜かれた…

「海音ッ!!」
神童は叫ぶ
「…!!」
白竜とシュウも表情を変えた

「痛っ…!」
海音は肩を抑える
生暖かい血が流れてるのがわかる

「海音!!」
「大丈夫か!?」
前半が終了し、雷門イレブンは海音に駆け寄る

「おとなしくしろ!!」
そこに警備員達がやって来る
そして雷門イレブンをはね除け、海音を囲んだ

「貴様ら…!!」
「海音ッ!!」
「くそっ…放せよ!!」
雷門イレブンは抵抗する

「教官!!これは…」
「そのまま連れていけ!」
白竜を無視して牙山は言った

ここで捕まるか…!
海音は肩を押さえながら立ち上がる
「海音…!」
剣城は言った

「ボクを…試合に出してほしい」
「!?」
「もし負けたら… ボクを殺すなり好きにしていい!!」

「…ふん 好きにしろ」
牙山が言うと、警備員達は下がっていった