二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:  まだまだだね。 (テニスの王子様.) ( No.2 )
日時: 2012/09/06 21:26
名前: 悠希 ◆YLdWB0/d2s (ID: OP8rm8tJ)


 @ Golden age 000. 思い出 @



 『じゃあな、皆』


 ニカッと篠垣先輩は笑った。
 卒業証書を持ったままブンブンと手を振っている。
 それにつられて俺達も笑ってしまう。
 ——本当に凄くて憧れた先輩だった。努力の大切さを教えてくれた。


 『弱くても強くてもいいんだ。頑張る奴が報われるんだから!』


 先輩は決して“うまい”を超えた人ではなかった。
 レギュラーには1度しかなれなかった。
 だけど——その努力を知ってたから、俺達は先輩に憧れた。


 『お前らの代は全国優勝だな』


 そう言ってくれるのが嬉しかった。
 信じてくれていると分かる言葉だったから。


 『あ、あと。すっげぇ化けモン来ると思うから、気をつけろよ』


 だから、最後の言葉は今でも覚えている。



  ◆  ◆  ◆



 「——手塚、」

 「あ……ああ、不二。すまない、どうかしたか?」
 
 「いや。……明日、入学式だなって思ってさ」


 ————あぁ、覚えていたのは俺だけじゃなかった様だ。
 
 いつもの笑みを浮かべながら不二は俺に言う。
 やはりこいつも忘れてないようだ。先輩の言葉を。
 否、きっと全員が忘れていないのだろう。


 「手塚。……覚えてるよね」

 「ああ。その様子だと、お前もだな」

 「まあね」

 「————“すっげぇ化けモン”、らしいからな」


 先輩の言葉を繰り返す。自分には似合わない言葉遣い。
 不二はそれを静かに聞いた後、小さく吹きだした。


 「ふっ……ふふ、くくく……っ」

 
 お腹を抑えながら笑いだす不二。
 それを見ていれば、俺も思い出して笑ってしまう。
 先輩の笑顔を思い出せばいつでも笑顔になれる。


 

 「どんな“化けモン”かな。……楽しみだね」

 「ああ」


 ————入学式は明日だ。


  ◆  ◆  ◆


 プロローグらしき物です。ぐだぐだすいません(´・ω・`)
 一応手塚目線。そしてキャストは手塚と不二のみwwwww
 次回から今小説主人公登場です!