二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: リリなの衛宮士郎に憧れたもの改 ( No.17 )
- 日時: 2012/12/15 10:59
- 名前: れ、れ、れ、霊 (ID: JryR3G2V)
- 参照: http://syaininngu
視点 雪地
あの戦いの後、ものの数分ぐらいで少しだけ力が戻ったので、探したのですがありませんでした…三人の死体は。
大切に抱きしめていたはずのスルナも…いつの間にか消えていました。
何所にいるか探そうとしたのですが…いつの間にかセットしていた封印のカードの緊急テレポートが発動してしまい、ダメでしたね。
無理をすれば戻ることもできたと思いますが…体はボロボロでほとんど動けませんし、管理局も感づいてる頃だと思います。
あの場に行ったら絶対捕まりますね。
無理の一言に尽きます。
………取り敢えず、移動しますかね。
あっと、その前に炎魔の力を解くのも忘れない様にっと。
防波堤を登り終え、炎魔の力を解き、そのまま神におまけで頼んだ自分の住居に向かって歩いて行きます。
少し遠いです。能力を使えば軽くいけますが、まだ完全に力は戻っていませんし、余計に力は使いたくないんですよね。
……………………………そういえば、本当にいつの間に防波堤を登っていたのでしょうか?
あれですか、人間の眠っていた本能が覚醒したり、みたいな?
と、言う余計な考えはやめて、これからの事を整理します。
まず、今年は原作が始まる年です。ですから原作キャラと同じ学校に入り、護衛をします。もしもあのバカが妙な行動を起こすものなら、即刻排除。
以上…簡単すぎますかね?
まぁ、油断大敵という言葉もありますし、気をつけていきましょう。
……………………………………………………………………………………………
………はぁ、いつまでも落ち込んでいられない。もう“何十回”も繰り返しているんだ。…約束もしたしな。
さぁ!気を引き締めて行きま…す……かぁ。
ドサッと僕は力なく地に伏し、意識を絶った。
視点 雪地OUT
視点 フェイト
…だめ、見つからない。
ずっと探しているのになかなか見つからない。
暗くまだまだ宵の開けない薄暗い街の空の上を、フェイトとその使い魔アルフは飛ぶ。
ずっと何かを探しているようだがそれは一向に見つかる気配を出さない。
むしろその探しものにかかる負担のせいでもっと効率が悪くなるであろう。
母さんに頼まれて探しているのに、まだたった3つしか見つからない。
このままじゃ…母さんを笑顔に出来ない。
最初のころは、優しくいつも笑顔だったのに…なんであんな風になってしまったんだろう?
私にきつく当たって、何か考え事をしたかと思えば、すぐに怒鳴って。
…私は戻ってほしい。昔の優しかったお母さんに。
だから、私は努力した。昔の母さんに戻ってもらうために…
だけど…このままじゃ絶対だめ。
ジェルシードと呼ばれるロストギアをもっと早く探さなきゃ。
ロストギアは全次元を崩壊することが出来る程の危険な物。
それを集めるのがどれだけいけないことかはしっかりと分かってる。
けど…それが母さんのお願いだから、きっと全部しっかり集めれば昔のような優しい母さんに戻ってくれる。
だから、私は絶対に全部見つけて見せる!
フェイトはやる気を出し、足に力を入れ、先程よりも速く移動する。
「フェイト!!これ以上はもう駄目だよ」
フェイトの疲労に気付いたアルフは、自分の主人に休むように伝える。
「でも、まだ今月のノルマには…」
「ダメだよ、しっかりと休まなきゃ。それにもうすぐ夜が明けるよ、早めに帰らないと誰かに見つかっちゃうかもしれないし」
「…分かった」
アルフの警告に渋々とだが従うフェイト。
「(ん?何だろ??)」
ここから少し先の海岸近くの道路に、人らしきものが倒れているのを確認する。
暗くてよく見えないから、少し気になって近づいてみると、そこには自分と同じくらいの子供が倒れていいた。
「アルフ…あそこにいる子、見える?」
「何言ってんだいフェイト、見えるに決まっ!フェイト!!!」
アルフが急に叫んだと思えば、すぐに人らしきものの場所に降りた。
私もすぐに後を追い、着地する。
「!!」
思わず言葉を失った。
その倒れている少年は、団服の様なものを着て、白いマントをつけていた。
けど、驚くのはそこじゃない。
「ひどい怪我…」
「……」
そう、この少年は重傷を負っている。
服が所々破れ、その箇所から血が滲み。
白い髪は赤い液体が付着し、白いマントは真っ赤に染まっていた。
「…アルフ、運んで」
「ちょ、フェイト!いいのかい!?この的かもしれない子供を持って帰って」
「…手当てをするだけ。それに、もしも敵だったら容赦はしないから」
「はぁ…分かったよ。その代わり、傷が治ったらすぐ追い出すからね」
「…うん」
私はコクリと頷き、アルフは少年を担いで一緒に空を飛ぶ。
丁度日が昇り、暗くてよく見えなかった少年の顔がよく分かる。
「(えっ?)」
その少年は…泣いていた。
右目がつぶれてて左目にしか流れていなかったけど…
「(綺麗…)」
その顔は、とても綺麗だった。