二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: リリなの衛宮士郎に憧れたもの改 ( No.25 )
日時: 2013/01/08 19:12
名前: れ、れ、れ、霊 (ID: JryR3G2V)
参照: http://www.kakiko./novel/novel3/regist.cgi

視点 雪

さてさて、もうお昼だし良い子のみんなは大体帰ったかな?
結局、あの後十二時まで歌ったからかなり喉が痛い。
まぁ、封印のカードから薬出して治したけど。
それにしても驚いたことがあった。
なんと、もう成人の体になっているというのに、高い声が出るのだ。
これは多分、能力で歌姫の力が作用したんだと思う。
いや〜十四番目の子守唄が高音で歌えるとは思えなかった。
もうやることねぇし。じゃあ、移動するかな。
そのまま公園の出口まで歩いて行くと…不意に声が掛けられた。

??「あ、あの!!」

「うん?」

後ろを振り返ってみても、誰もこっちを向いていない。
…気のせいだったか?
そのまま踵を返し、公園を出て行こうとすると、服の裾が引っ張られた。

??「あの〜下に居るんですけど…」

「え??」

視線を下げて足元を辺り見てみると、栗色の髪をツインテールにした少し困った顔をした女の子がいた。

「どうしたのかな?」

??「えっと…その……その、さっきの歌」

「さっきの歌?って結構歌ったけど、どの歌かな?」

これは困った。『どこの歌ですか』って言われても、答えようがないぞ。
俺がさっき歌った歌は全部、この世界には無い歌だ。
……っま、嘘ついとけばいいか。それに、どこの歌ですかって本当に聞くかも分からないし。そういえば、この子どっかで見た様な気がするな〜。
少しマジマジと観察して見る。う〜ん、やっぱ何所かで見たな…。

??「あの…四番目に歌った歌なんですけど」

四番目に歌った歌…ああ、十四番目の子守唄か。
………ああこの子、高町なのは、か。

??「どこで、その歌を知りましたか?」

この口振りは、あたかも十四番目の子守唄を知っているような感じだ。
間違いない。俺は弓矢の時に、この子の前で歌を歌ったっけな。

「えっと、逆に聞くけど、君はその歌をどこで知ったのかな?」

??「…昔友達が歌ってくれたんです。私の、初めての友達が…」

なのはちゃんはそういって、少し悲しそうに笑った。
昔、友達が歌ってくれた…か。嬉しいことを言ってくれるね。
思わず口角が上がってしまいそうになるが、不審に思われるので我慢する。

「ちょっと聞くけど、君、名前はなんていうのかな?」

??「私ですか、私は…」

人違いと言うことは絶対無いと思うが、一応確認はしておく。

??「私は『高町なのは』って言います」

「…やっぱり、か」

なのは(以降、なの)「え??」

「ああ、気にしないでね」

懐かしいな…体もこんなに大きくなって。

??「ちょっと、なのは。どうしたのよ?」

??「そうだよ、なのはちゃん。急に歌が終わったら飛び出して」

なのはちゃんの後ろには、同年代と思わしき女の子二人がいた。

なの「あ、アリサちゃんにすずかちゃん。ちょっとこの人に聞きたいことがあって…」

そうか…確か原作でなのはちゃんの友達の、アリサちゃんとすずかちゃんだったか。
友達も出来て…元気そうで…何よりだ。

「なのはちゃん、あの歌はね、ある男の子から教えてもらったんだよ」

なの「それって!!エミヤ君ですか!?あ…」(///)

声を張り上げて聞いてくる。少し恥ずかしかったのか、顔をふいてしまった

「うん、そうだね。確かエミヤ君って子に教えてもらったかな」

「あ、あの!!エミヤ君って今どこに居るか分かりますか!?」

必死そうに聞いてくるなのはちゃん…何でそんなに必死になるんだろう?

アリサ(以降、アリ)「ちょっと、なのは!除け者にしないでよ!!」

すずか(以降、すず)「なのはちゃん。エミヤ君って誰のこと?」

話から仲間外れになっていた二人が話してくる。

なの「ごめんごめんなの。ちなみにエミヤ君って子はね、私の友達で、今遠くに行っててどこに居るか分からない子なの」

はははっ、と乾いた声を出して笑う。

「なのはちゃん。話を戻すけど、エミヤ君ならもう日本には居ると思うよ。この街に居るかは知らないけどね」

なの「そうですか…ありがとうございます。あの…名前を教えてもらってもいいですか?」

名前…ねぇ。
どうしよっかな、エミヤ弓矢は使ってるし。
衛上雪地は前世での名前で、アレンの時に使ってるし。
腕を組んで、首を捻り考える。

アリ「ちょっとあんた。まさか名前が無いとか言うんじゃないわよねえ」

この子は目上に人に対して敬うってことを知らないのか?

すず「アリサちゃん。失礼だよ、そんなこと言っちゃあ」

すずかちゃんがおずおずとアリサちゃんの失礼な言動を注意する。うん、この子は常識ある子だな。

「うん…そうだね。俺はね、名前が無いんだよ」

「「「え…」」」

なのはちゃん達が唖然する。まあ、普通はそういう反応するよね。
はっ、アリサちゃんが自分の失言に気がつく。

アリ「あの、えっと、ごめんなさい!!」

腰をしっかりと曲げ、謝って来る。こう言う所はしっかりとしているな。
…ネタばれしちゃうか(笑)

「ククク…あっはっはっはっはっはっは!!嘘だよ、う・そ」

アリ「……」(////)
アリサちゃんは顔を真っ赤にして下を向き、肩を震わしている。

アリ「そんな、くだらない嘘をつくんじゃないわよ!!」

少し涙目で睨みつけながら、脛を蹴って来る。
うん、あまり痛くないね。

「まぁまぁそんなに怒らない。アリ子ちゃんだっけ?」

アリ「ア・タ・シはアリサだ!!」

もう一発脛に思い一撃をくらわしてくる。
うん…少し痛いかな。

なの「アリ子ちゃんて…くふふ」

すず「ダメだよ笑っちゃ…プクク」

二人は顔を逸らして必死に笑いに耐えている。やべ、俺も笑いが…ククク。

アリ「ううううううう〜!鮫島!!」

え、何?アリサちゃんが急に後ろを向いて、誰かの名前を叫んだ。

鮫島「はい。此処に居ります」

すると瞬間移動したと思うぐらいのスピードで、俺の隣に立った。
ま、一般人から見たらだけどね〜。

アリ「こいつを取っちめちゃって!!」

鮫島「はい。分かりました」

「え、何?いきなりバトルパートなの?」

視点 雪OUT