二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルとさまよえる赤影の亡霊伝説 ( No.34 )
- 日時: 2012/11/08 15:52
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
第1章 山野バン、登場!
(ストーリーモード:バン)
東京都内にあるミソラタウンでは平和な日々を送っていた。
大学1年生になった春、トキオ大学に入学してから少し経ったが・・・・・・大学生活に慣れることで精一杯だ。
その頃、俺は自宅の2階にある部屋で昼寝しながら爆睡中。
「うーん・・・・・・飯が食えねェ・・・・・・」
寝言を言いながら、寝返りを打った。その時、布団が引き剥がされたかと思ったら引っくり返される。
同時に聞き覚えのある声がして、気持ち良さそうに寝ていた俺の意識が戻った。
「バン、いつまで寝てるの! 授業は?」
「休みだからいいんだよ。マジで寝かしてくれよー」
「寝惚けたこと言ってるんじゃない、このバカ!!」
バコンッ!
俺の頭に拳骨がタクティカルヒット!!
両手で頭を抱えながら、顔をしかめつつもうなだれた。
「いってぇ・・・・・・何すんだよ、ハル」
「何って、こっちの台詞でしょうが。いつまで寝てるの、バン」
目の前にいる幼馴染は人見晴香。通称ハル、俺と同じトキオ大学に通う教育学部の1年生。
いつもながら、相変わらず拳骨を繰り出してくる。気の強い性格が現れているせいか、俺も流石に逆らえないといったところだ。
「今日は何曜日だっけ?」
「は? 金曜日だよ。寝惚けたようなこと言わないでよ」
「あー面倒くせぇ、授業に出るのが」
ふわぁ〜と大きな欠伸をしてから、だるそうに起き上がる。
授業は午後からなので、ハルと一緒に行く約束をしていたのだ。
「・・・・あ!」
ハルが何か思い出したのか、俺を見て呟いた。
怪訝そうに何を思い出したのか知らないけど、気になることでもあるのか?
「ハル、どうした?」
「そういえば、テルから伝言預かってたんだった」
テルというのは、俺とハルの幼馴染・高橋輝美。こいつも俺と同じ大学の教育学部である。
彼女から預かった伝言というのは何だろう?
「テルに何か言われたのか?」
「言われたというか、頼まれただけなんだけどォ・・・・・・」
「頼まれただけ? それってもしかして・・・・・・」
嫌な予感がしそうでならなかったのか、そこが気になった。
ようやく、ハルは俺を見かねて伝えようと決めたらしい。
「考古学の先生がお呼びらしいよ。あと、歴史学の先生も来るって。授業が終わり次第、研究室に来るようにってさ」
「俺を呼び出しといて、何の用だよ。あの2人の先生」
「何かよく分からないけど、事件解決してほしいそうよ。あ、私も一緒に来ていいって言われたから付き添っていくわ」
考古学の先生と歴史学の先生が俺を呼び出すなんて、どういうつもりだ。
俺は何かしでかしたかなって思いながら、記憶を探ってみる。ふと、そんなことをしたような記憶が全くない。
「変だな、俺が何もしでかしたわけじゃないのに・・・・・・」
「うーん、何でだろうね? とりあえず、学校に行く準備しちゃったら?」
「おお、サンキューな」
さっそく、出かける用意をしながらも学校に行く準備をする。
それを終えた後、ショルダーバッグをしょって部屋を出た。
「じゃあ、そろそろ行こうか」
「そうだね」
自宅を出て、トキオシティにあるトキオ大学に向かった。
2時間後、トキオ大学の講義室で授業を受けていた。大きな教室だけど、席についている生徒のほとんどが居眠りしている。
「いつも居眠りしてるよね、バン」
「うっせぇ、俺は眠いんだよ。おまえに起こされたせいで」
「よく言うよ。私が何度も起こしてやったのに、なかなか起きないんだもん」
隣同士でハルと話しながら、机に突っ伏したまま見つめる。
転寝しつつ、両腕を枕にして寝る体制に入った俺を見ていた同級生の船津直紀が思わず苦笑する。
「居眠りしてたら起こされんぞ、あの先生」
「うるせー寝かせろよ、直紀」
机に突っ伏したまま、ハルの方に向けて寝る体勢に入った。
ちょっとだけでいいから寝かしてくれよ・・・・・・そう思いながら、深い眠りに落ちた。
数分後、俺の肩を揺り起こすのと同時にハルの声が聞こえる。
「・・・・・・ン、バンってば」
「んあ?」
突っ伏したまま、寝惚け気味に目を開ける。心配そうに顔を覗きこんだハルがボンヤリと視界に映った。
居眠りしてて、爆睡していたことに気づかなかったせいで涎を垂らしていたらしい。
「いつまで寝てるの、終わったよ」
「んあ・・・・・・終わっちまったのかぁ」
涎を拭った後、周りを見渡す。いつの間にか知らない間にガラーンとしていて、誰も居なかった。
「んー・・・・・・起こしてくれてありがとな」
「いい加減にして寝るの止めなよ」
「いいじゃん、少しくらい寝かせてくれれば」
「良くない! とにかく、先生のところに行くよ」
「あーはいはい、先生んとこに行けばいいってことだろォー」
ハルを連れて、講義室を出る。そこで待っていたテルが気づいて駆け寄った。
「バン、起きたんだね」
「やっと起きたかと思ったら、涎を垂らしてたのよねー」
ハルが言いながら、俺を見て笑いながら答える。
その様子を見ていた俺はフンッと鼻を鳴らして振り向く。
(そんなことでからかわれるのが嫌なんだよ)
からかわれてしまうのは嫌だけど、ハルも俺を見て頷きつつも笑う。
彼女がいるから、謎解きにも熱中できるんだけど・・・・・・それより、2人の先生の用件が気になった。
「テル、考古学の先生が俺を呼んでたよね?」
「ああ、そのことなんだけど・・・・・・研究室に行けば分かるわ」
「え? 研究室に行ったら分かるってことだよな?」
ハルと顔を見合わせながら、テルを見て思わず首を傾げる。
先生が呼び出すのはなぜなのか、そこが気になって仕方がない。
ということで、その研究室に向かおうかっていう話になって・・・3人で研究室に向かったのだった。