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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 王様ゲーム【始まり】 ( No.6 )
- 日時: 2012/11/02 17:21
- 名前: アリス (ID: pfKTVxMr)
ガラガラッ。
2-Bと書いてあるドアを開けると
クラス全員の視線がこちらに向けられた。
それに気付いたある一人の少女が足早にこちらに向かってきて
「バカァァァァァ! 返信しろっ、心配するだろぉがっ」
ものすごいけんまくで怒っている少女は、坂口美礼といって俺の幼馴染である
短くしている髪にはピンクのヘアピンがついていて、肌は白く、正直に言うとかわいい。
背は小柄だが、一応陸上部ですばしっこいほうだ。
こいつの特技は昔から決まっている。
走ることとお節介を焼く事だ。
お節介焼きが代名詞になるくらいだ、相当なものだろう。
「そんな事言ったって……。時間を考えろよ。零時だぞ」
苦笑気味に言うと
「そんなことって、王様ゲームだよっ。いもしない人間だったら達成できないじゃん。心配して当たり前でしょ?」
涙目になっている。
相当心配してくれたんだな。
こいつはお節介よりも心配性のほうがあいそうだ。
「悪い。悪かった。俺、そんなに心配してくれてたなんて、知らなかったから」
そういって笑いかけた。
三礼は(なぜだか)赤くなり
「わかったならいいのよ。それよりどうするの?」
俺はその問いには答えなかった。
否
答えられなかった。
一瞬俺の頭をよぎった文字は
『死』
その一文字だった。
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