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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼〜言ノ葉ノ姫君〜 ( No.3 )
- 日時: 2012/09/22 15:28
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
零 言ノ葉の一族
ある春の日、東日本の何処か。
「父様、母様!あのねっ!!」
年端もいかない五つくらいの幼女が、親と思しき男女に駆け寄る。
春の陽だまりの様な笑顔で。
「おぉ、どうしたんだ?」
「あらあら、そんなに慌てて。」
両親も、暖かい笑顔で幼女を抱きとめ、優しく抱き上げた。
「私ね、言葉術でね、『静止』を使えるようになったの!!」
「おぉ、それはすごいな!!」
「後で見せてあげる!!蝶々への静止術が成功したの!」
幼女は父の手からするりと抜けると、再び森の方へ走っていく。
「あまり遠くへ行ってはダメよー!」
「はぁぁい!!」
………—————この日は、幼女の誕生日。五つになった祝いの日。
「お誕生日おめでとうございます、お嬢様。」
「うん。皆ありがと!!」
「五歳か…もうこんなに美人さんだ。」
「もう、あなたったら……」
家族に、優しい村の者達に、祝福を受ける。幸せな一日になる………
「何で…?父様、母様?おじさん、おばさん?……何で?皆……いや…
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!!!!!!!!!」
…なるはずだった。
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