二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒バス  ( No.3 )
日時: 2012/10/09 18:26
名前: ルリ朱雀& (ID: J/cl5oqb)


 第1Q 始まり


 
 「吹奏楽部!!興味ない〜?」
 「美術部、初心者でも大歓迎だよ〜。」
 「日本人なら、野球でしょ〜!!」
 様々な部活の勧誘が新入生に向けられる。
 ほとんどの人は動けなくなっている。
 その人だかりを、なんなく通り抜ける少女。
 「バスケ部、どこだろ。…んっ?」
 少女の視線の先には、バスケ部の文字。

 ショートカットの女子の先輩と、眼鏡の先輩が机番をしている。
 「あの〜。」
 「はいはい。…って、マネージャー希望?」
 「はい。」
 「よかったぁ。大歓迎よ。ささっ、座って座って。」
 少女は、言われたままに座る。
 差し出された紙に、すらすらと必要事項を書く。
 その手がふと止まる。
 『出身中学って書いた方がいいのか?……とりあえず書いとこう。』
 書いたものを、先輩に渡す。
 「白雲汐里。1年B組…。帝光バスケ部出身?!」
 「あ、はい。」
 思わず返事をする。
 「すっごい、今年の1年すごいわ!!アメリカ帰りに、キセキの世代!!…そういえば、貴女、黒子君て知ってる?」
 「知ってますよ。」
 「どんな子か、分かる?」
 「え〜っと、すごい子…ですかね?」
 汐里はそう、曖昧に笑った。


 バスケ部の受付を離れ、また歩き出す汐里。
 ふと、目の前に目をやると、あの子がいた。
 「テツヤ。」
 名前を呼ぶと、読んでいた本から目を離しこちらを見る。
 「どうも、白雲さん。よく僕を見つけられましたね。」
 「まぁね。」
 自慢そうに笑う。
 「テツヤ、いつの間にバスケ部にいったの?」
 「ついさっきです。」
 「でも、気づかれなくて苦労したでしょ。」
 「………」
 無言の肯定だ。
 「まぁ、高校は、楽しくやりたいね…。」
 「そうですね。」


 『きっと、もうここから始まっている——』