二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ( No.5 )
日時: 2012/10/09 22:59
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

第2章 居酒屋で行われるLBXバトル大会とは?

(ストーリーモード:バン&ヒロ)

リンが来てから1週間経った頃、ヒロから懇願されてしまった。

「バンさん、LBXバトルに出てくれませんか!」
「え、何で俺なの?」

大学の食堂でハルと話していた時、ヒロが泣きそうな顔をしてやってきた。
これは何かある・・・・・絶対に何かありそうだと思って、優しく問いかける。

「ヒロ、何があったんだ?」

声をかけながら、何かあったことは確かなようでヒロを見つめる。
そこにいたヒロの幼馴染・ナオも心配そうに言う。

「そういえば、ケンカしたんだもんね」
「ケンカ?」

ナオの言葉を聞いて驚くハル。
ヒロがケンカしたって・・・・・・いったい、どういうことなのか。
俯き加減にしてうなだれているヒロを見て、ナオに聞くことにする。

「ナオ、どういうことなんだ?」
「話すと長いんですけどね・・・・・・」

ナオはヒロを見て、訝しげに話そうかと思いながら悩んでいた。
どうやら、何か事情ありだと察した俺はハルと顔を見合わせながら頷く。

「とりあえず、話を聞かせてもらっていいか?」
「はい・・・・・・」

ナオはヒロの隣に座って、溜息をついた。
ポツリポツリとゆっくり話し始める。

「実は-------------------------」

うなだれたまま、ナオを見つめるヒロ。
その様子を見て心配そうに見つめていた。



事の発端は1週間前に遡る。たまたま通りかかった居酒屋で酒を飲んでいた時のことだった。

「プパーッ、酒を飲むに限るね!」

ゴクゴクとビールを飲み干した瞬間、幼馴染のナオを見つめて言う。
ナオは呆れ顔で僕を見て躊躇いながら、思わず苦笑した。

「何でこうなるのよ!」
「良いじゃん、酒を飲んでいれば落ち着くだけだよ」
「落ち着くって・・・・・・あんたねぇ、どんだけ飲めば気が済むの!」

ホント、バンさんに似たねーって言うし、僕をからかってくるナオ。
彼女と一緒に居ると、なぜか和んじゃうような気がしてならない。
僕は酒を飲みたかったので、試しに飲んでいたけれど・・・・・・少しずつ酔いが回ってきた。

「まぁ、飲み過ぎはよくないけどね」
「そりゃ、確かにそうでしょ!」

ナオに突っ込まれながらも笑い返した。
居酒屋で酒を飲むのは初めてだけど、ここはLBXバトルもできるということになっている。

「そういえば、ナオ・・・・・・ここに連れてきたのは---------------」

なぜなのかと言おうとした瞬間、店の中に悪質な連中が入ってきた。
そいつらはゾロゾロと大人数で奥の方に向かった。

「----------ん?」

僕とナオは悪質な連中を見て、向こう側はLBXバトルができる場所になっているはずだと思い返してみる。
ここ最近、噂で聞いたけれど・・・・・・居酒屋荒らしというか、LBXバトル破りをしてくる連中がやってくるらしい。

「あいつら、何をするつもりかしら?」
「さぁ・・・・・・放っておけば良いんじゃないか?」

苦笑しながら、ビールの入ったジョッキを持って飲んだ。
ナオは納得がいかないようで、怪訝そうに首を傾げていた。

「うーん・・・・・・・」
「何か納得がいかない?」

ナオを見て問いかけると、コクリと頷いた。
僕は向こう側を見つめながら、無言でビールを飲んでいた。



2時間後、いつの間にか知らない間に酔い潰れてしまった。
机に突っ伏して、気持ち良さそうに爆睡していた。

「---------------だから、LBXバトルしてる人の邪魔なんかしないで!!」

聞き覚えのある、怒りを含めた声が耳に入ってきた。
徐々に意識が戻り、重そうな瞼をゆっくり開ける。

「・・・・・・んー・・・?」

ぼんやりとした視界にナオの姿が映った。
その前に居るのは、悪質な連中のリーダーだと思われる人物。
2人の間に何があったのか分からないが、眠そうに上半身を起こした。

「なんだよ、うるさいなぁ・・・・・・・」

そう言って呟いた瞬間、ナオが振り返った。
僕が目を覚ましたのを見て、やっと気付いた。

「ヒロ!」
「あのな、ナオに手を出さないでくれないかなあ?」

フラリと立ち上がりながら、ナオの前まで近づく。
悪質な連中のリーダーは僕を見た瞬間、目を丸くして驚いた。

「お、おまえは大空ヒロォ!?」
「いかにも、この僕が大空ヒロだ。第四回アルテミスのファイナリストさ」

中1のときに参加したアルテミスで初の決勝進出を果たした実力派の1人として有名になっていた。
僕はその時が初めてだったけど、バンさんと戦ったことが懐かしく思えた。

「ちょうどいい、目の前にファイナリストがいるならぁ・・・・・・俺たちと勝負しろ!!」
「勝負? 僕はLBXを持ってないから無理なんだ」

-----------------とは言ったものの、バッグの中に入っている。
その時、背後にいた女の人が僕の首を絞めてきた。

「がっ・・・・・・!?」
「ファイナリストだからって・・・・・・調子に乗るんじゃないよ!!」

この女・・・・・・よくも僕の首を絞めようとするなんて、絶対に許さない!!
僕は少し力を入れて、肘で突いて弾き返した。

「ゲボッ・・・・・・何するんだよ?」
「あたしたちはね・・・・・・」

そいつらがいったい何者なのか知らない。
ナオが何か思い出したらしく、すぐに叫んだ。

「あ------------------! 思い出した、LBXバトルを邪魔して荒らそうとする連中はあんたたちだったのね!!」

こいつらがLBXバトルを邪魔して荒らす連中・・・・・・ということは、最近になって出没するようになったという例の不良グループか。

「なるほどね、おまえたちがLBXバトルを邪魔して荒らす連中か」

ナオが言った言葉を聞いて納得できた。
こいつらが荒らそうとするのには何か理由があるはずだ。

「テメェ・・・・・・俺らの邪魔をすんじゃねえ!!」

リーダーの男に頬を殴られてしまい、身体が仰け反った。
酔っているためか、なぜか痛みを感じない。

「酔っ払いが口を出すんじゃねえ!!」
「邪魔なのは、そっちだろォ・・・・・・」

フラフラと立ち上がり、そいつの前まで近寄る。
同時に右手で思いっきり殴り返した。

「おまえたちに邪魔されたら、雰囲気を壊されるのが嫌なんだよ」

そう言って言い放った瞬間、顔をしかめながら立ち上がった男はカッとなった。
挑発すれば、キレられるのは当然・・・・・・売られたケンカは必ず買う主義だ。

「テメェ------------------------」

殴られてしまいそうになりかけた瞬間、ガシッと握る音がした。
振り返ると、1人の青年がそいつの右手を握っていた。

「そこまでだ。決着はLBXバトルで勝負したら?」

背は僕より少し高いが、髪型はベッカムヘアーで色は茶色に近い。
目は青になっていて、容姿はイケメンになっている。
服装はカジュアル系ファッションを好んでいる。靴は青に近いイメージのものを愛用しながら履いているといったところか。

「チッ・・・・・・1週間後の夜にここで勝負だ!!」
「ああ、望むところだ!!」

そう言って答えた後、そいつらはゾロゾロと店を出て行った。