二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【inzm】蕾 ( No.8 )
日時: 2012/11/08 20:05
名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)

004

まったくもって理解できなかった。
小さいころから引っ込み思案で周りに振り回されいてた私がなぜこうなったのか。
少し変わろうと思っただけだった。

まさか委員会に入ったところで副委員長になろうとは1mmも思っていなかったし選ばれるとも思っていなかったのだ。
けれどこれはどういうことだろうか。

周りには先輩がおり自分は浮いているような気がしてたまらない。
やっと会議が終わった所でどっと疲れが出てしまった。

これではこの先が思いやられる……

晴「それにしても随分綺麗な字だな。書道でもやってんのか?」

九「め、滅相もありません。昔から机へ向かうのが好きで……」

外で遊ぶのが苦手な自分にとって自分の机の上で何かやるのは一番心が落ち着いていたのをよく覚えている。
まぁこの歳になってはたまに億劫になるのが勿論なのだが。

ヒ「晴矢とは真逆だねww」

風「いい刺激になるかもな。」

言っている意味が上手く理解できず隣にいる人物を見ると打ちのめされたかのように机へ突っ伏している。

晴「見習わなきゃ、か……」

九「な、何がですか?」

「何でもない。」と言われれば追求できず周りの先輩が笑っているのを見守るしかなかった。






そしてこれだ。

よくあると思うあれが今この場を制している。

【沈黙】

現在は会議も無事終わり南雲先輩と今後のことについての打ち合わせのため空き教室に向かっているわけだが……

先輩と後輩という仲でそうそう続く話題などあるとは思えない。
部活が一緒ならまだしもまってくもっての文化っ子の私にはサッカー部など無縁なのだ。

九「(どうしよう、どうしよう……話すべき!?で、でもそれで余計気まずい雰囲気になったら……)」

一人頭の中で葛藤していると自分の上から声が聞こえた。

晴「……悪いな、勝手決めて。」

九「な、何がですか?」

南雲先輩は少し俯き加減でボソボソと謝罪した。
謝られるようなことがあっただろうか?
むしろ自分が謝らなければいけない気がしてくる。

晴「ほ、ほら。副委員長を決めるとき……」

バツが悪そうに頭を掻く。
「勝手に決めて」とはそういう意味か。
けれどそもそも副委員長を決める権利は委員長にあり別に先輩が気にするようなことなどありもしない。

九「そ、そんな……謝らないで、ください。」

これは場を取り繕う為に言っているわけではなく本心だ。

九「私、自分から何かやることがなかなかできなくて……き、きっと先輩が副委員長に指名してくれなかったら何もできないまま終わってしまっていたというか……だ、だから最初は驚いたんですけど!!今はそうでもないというか……む、むしろチャンス……なんじゃないかなって……」

相手の顔を窺ってみると予想外の返答だったのか目を丸くしていた。
そしてワンテンポ遅れて今自分が言った言葉を心で復唱し一気に顔が火照る。

九「あ、ああ……い、いいい今のは忘れて下さい!!」