二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 『イナGO』-アドニス〜永久欠番のリベロ〜 ( No.27 )
日時: 2012/11/16 23:00
名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)

第十二話 『おれのサッカー〈前編〉』

ホーリーロード地区予選。
フィールドにいる。
現在、1−0で新雲が後れを取っている。
左側から右側にいる相手のMFに向かって駆けていく。
一瞬のうちに地面を10回以上蹴って飛び出せば、人智を超越した速度が出せる。

「あっ……!」

おれは相手の選手からカットして、樹田先輩にパスを出す体制にはいる。

「ミリセント・ライフル!!!」

必殺シュートでパスを出した。
おれのパスを受け取った樹田先輩はそのボールをシュートチェインに使って、一点返した。

〈和藁のパスカットが出たぁ!!新雲無敵のパス回しに死角なし!!樹田がシュートチェインに成功し1−1だ!!〉

スタジアムのあちこちで歓声が上がる。
この真っ黄色の歓声をおれ達が起こしているのだと思うと、最高の気分だ。

〈雛野までもがディフェンスから上がってくる!!新雲尻上がりに調子を上げてきたぞ!!〉

No.1スピーダーであるおれのの真骨頂が出るのは後半残り15分からだ。
相手のGKが高い高いループパスを出した。
中盤のMFにボールが行き渡る。

「尊!取れ!」
「はい!」

向こうのMFがGKからパスを受けて0.1秒も経たないうちにおれがあっさりカットさせて貰った。

「隙だらけだぜ?先輩」
「あぁ!?」

樹田先輩に出すと思われているのか、樹田先輩にはマークが付いていた。
だが、サイドの根淵先輩はがら空きだ。
よし、根淵先輩にパス出そう。

「根淵先輩!決めて下さい!!」
「OK!!"海帝"ネプチューン!!!」

根淵先輩が化身を召還。
ヘヴィアクアランスがネットを揺らした。

〈またも和藁のパスカットから流れが変わった!!1−2と新雲逆転!!!〉

ピィ————————!!!!

試合終了のホイッスルが鳴り響いた。

〈ここで試合終了!!ホーリーロード決勝トーナメント進出は新雲学園だぁ!!!〉

…………最っ高だ。
カットとパスの正確さが持ち味のおれのサッカーが最大限出せたんじゃないかと思う。
ふと、背後に重さを感じた。

「やったな!尊」

振り向くと、佐田先輩がおれの肩に手を回していた。

「佐田先輩!おれ、暴れてやりました!」
「そうか!決勝トーナメントはもっと大暴れしてくれよ!!」

根淵先輩が茶化すように言った。

「もちろんっす!!」