二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 獣の奏者〜王獣を操るものと闘蛇を操るもの〜 ( No.7 )
日時: 2012/11/13 20:27
名前: 悠 (ID: hmaUISmg)
参照: http://参照100超、感謝感謝です!!

=3=  処刑



ラミは、いつもの悪夢に汗をびっしょりと、かいていた。

目を閉じると、瞼の裏に映るあの日の記憶。思い出したくない。

            ☆

私が、目覚めた時周りの大人たちは皆バタバタとしていて忙しそうだった。
近くにいた、私のひとつ上のおねえちゃんサラに話を聞いた。
「ね、ね、何があったの?」
サラは、私の顔を見ると整った顔をぐちゃぐちゃにして私を抱きしめた。
「私は、絶対ラミを守るから。陰謀と呪いの攻撃から守るから。ミュウさんみたいに・・・・・・ラミを見捨てない・・・から。」

「え、何・・・サラ・・・?どうしたの?母さんが私を見捨てた?」
頭の中が、ぐしゃぐしゃで何が何だかわからなかった。
ただ、ぐるぐると頭の中に『母さんが、私を見捨てた』という言葉だけがぽつんと真っ白い紙に墨をたらすように広がって、私の頭のなかが真っ黒になった。


             ☆

数時間後、私は母の叔父ドガクに全て聞かされた。
母は、『処刑』されたのだ。
何も関係がない母が、他人の濡れ衣をかぶって______

他人、といっても家系図上には血のつながりがある母の遠い遠い親戚のジュウクという男の濡れ衣をかぶったのだ。

ジュウクは、カザムル王獣保護場の人間だった。そして、いちばん真王が愛でていた王獣の〝ルル〟に餌をやったところ急にルルが痙攣をして、数分後ばたりと倒れて事切れたのだ。
当然、ジュウクは罪に問われるのだが・・・そこに母が現れて「この餌をやるようにと命じたのはこの私です。」といったのである。
関係もないのに、である。

            ☆
もう、母の考えていたことはわからない。