二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: めだかボックス 3つの微超越 ( No.18 )
日時: 2012/11/10 10:59
名前: キリキリマイ (ID: 8cTIMUus)

第十箱

「この状況でお前を攻撃する奴なんて」



「かっ——」



言葉が出ない

出せない、頭部を襲う強烈な痛みが喋ることを許さない

宍架はただ、自分の体が倒れていくのを感じることしかできなかった



——あぁ、死ぬのか……

宍架は地に伏した。そして、そのまま目を閉じ——ることも許されない。

ただただ、頭の強烈な痛みが全身を襲う。弓矢で頭を射られた時点で、即死レベルのはずの攻撃で。……あれ?

何故、今生きている——?


「お前だろ?水面様を調べてる奴ってのは」

宍架の頭上で声がする。しかし、その声がする方へと顔を向けることができない。
射られた頭の痛みは、体の他の感覚を蝕むように頭以外の痛覚が消えていく。

「だ……れ…………?」

掠れた声で振り絞って出した声に、その声は嫌味っぽく反応した。


「この状況でお前を攻撃する奴なんて、お前の敵に決まってんだろ?」

「あ……あ……」

頭。そう、本来なら既に自分は息絶えていて消えているはずの
”死ぬレベルの痛み”が消えない。痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い

「あー、そうか。その痛みじゃ喋れないだろ?」

そう言った瞬間、宍架の頭から痛みが消えた。
宍架はまるで溺死直前だったかの様に、空気を貪った。

「はぁはぁはぁはぁ……っはぁ……!」

「よほど、痛かったんだろ?そりゃそうだ、死ぬ程の痛みなんて骨折なんかとは比べ物にならないだろ?」

「……!貴女……水面密の取り巻き……か?」

「今更、そんな質問をするなよ」


「アタシの名前は木耳海月きくらげくらげ
水面様と共に、蛇籠飽様の生徒会長再任を求む集団さ」

「アタシの異常は”痛覚操作ベリーデッドオペレーション
痛覚を操るスキルさ」


「……いいこと教えてあげる……か」

「貴女、どう見ても使い捨てキャラだから」


「……あっそ!」

ドギャァァァァァン!!

宍架の全身を即死レベルの痛みが襲った。

「ぐっううううううう!!」

宍架の断末魔が辺りに響く。しかし、辺りの人たちは宍架に目もくれずに歩いている。

これ程の声、聞けば反応して警察でも呼びそうなくらいだが……

「あたしの仲間のスキルで、今アタシとアンタは周りの奴らからは見れなくなってる」

「終わりだろ?トドメだ、ばーか!」


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