二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: めだかボックス 3つの微超越 ( No.2 )
日時: 2012/11/03 20:49
名前: キリキリマイ (ID: 8cTIMUus)

第一箱

「俺はアンタという存在を」


『まさか第一章の、しかものっけから殺されるなんて思いもしなかったでしょ』
『自分は主人公だから殺されないと思った?』
『オープニングで安心院さんに褒められて、これは勝てる戦いだと思った?』

『甘ぇよ』

球磨川はお決まりの台詞を言うと、自身の過負荷である『大嘘憑き(オールフィクション)』を使おうと杜若に手をかざした。
——その瞬間だった


「だがその甘さ……嫌いじゃあないぜ、ってか!?」

メキィィィィッ!

蹴りが直接頭蓋骨をかち割る音が辺りに響いた。
鮮血に染まっていた”はず”の杜若の蹴りは球磨川禊の頭蓋骨をいとも容易く砕いたのだ。

『グフッ』

血を吐いて球磨川は、玄関前の廊下を滑るように飛んでいった。


「ふざけやがって!人の家に急に上がりこんできたと思ったら、人殺しかよ!
お前、人を殺すってどれだけ非人道的なことなのか分かってんのか!?俺はアンタという存在を許さねぇ!」

『いや、君に言われたくないけど』

大嘘憑き(オールフィクション)で死んだことをなかったことにした球磨川は、復活早々ツッコミを入れた。
杜若はそんな球磨川を見てはぁ……とため息をつくと

「球磨川先輩、どうしたんですか……。俺、そう何度も死にたくないんですけど」

『僕だって君の家に行くたびに殺されるんだぜ?僕が何をしたって言うのさ!』
「何で俺が加害者みたいになってるんですか」

『ま、そんな事を話しに来たんじゃなくて——




——そして今に至る

『安心院さんが言うには「今回の物語は彼らが主役だから球磨川くんは引っ込んでろ」らしいから、僕はこれで失礼するよ』

「どうぞお帰りください」
『うわ冷たー、お前友達いねーだろ』

『あ、そうだ』

『最後に教えてくれよ、君のスキル』

『”微超越プラスワン”ってやつで、生き返ったのかい?』

「……スキルは、球磨川先輩の大嘘憑き(オールフィクション)と一緒みたいなものですよ」

「ただ、球磨川先輩のよりは少し使い勝手が悪いですけど」

『へぇ……』

「無限の再挑戦インフィニティリターン
……全てを”最初の状態に戻す”スキルです」




めだかボックス 3つの微超越

第一章
【杜若損気の前途多難な人探し】