二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: TIGER&BUNNY 2次小説 ( No.9 )
日時: 2012/11/10 17:39
名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)

№1 my last memory

少女は夢を見ていた。

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(千歳 随想)

「じゃーね、千歳。」
「うん。また明日ね、明日香!」

あの時、私は明日香と別れて…学校の英語のワーク早く終わらせて、
漫画買いに行こうって思ってた。…なのに。


「オラァ!座れっつってんだろーが!」
「携帯電話は全部この袋に入れなさい。隠したら承知しないよ!」
「おい、こっちは準備OKだ!」

なんであの時、強盗なんかに…。しかも

「そこのお嬢ちゃん、こっちにおいで?…さっさと来な!」
「え?…な、何で!」
「いーから来なって言ってんのよ!!」

私はマスクをした女の人に掴まって…人質にされたんだ。

「お、いいアイデアだな。」
「でっしょー?…いーいアンタら!ウチらに従えば、この子も含めて
 無事に帰してあげる。でも、何か少しでも変なことしたら、このコ
 殺すからね!!いいわね。」

ザワザワ……!!

頭に拳銃突きつけられて、何でこんな事にって思ってた。私はただ、
本を一冊買いに来ただけなのに!強盗も何で本屋なんか狙うの!?
そりゃ、ここは大手メーカーだけど、行くなら銀行に行きなさいよ!

「おい…なんか音しないか…?」
「ちょ、何よ…まさかアンタら、警察呼んだの!!」

座らされている、私以外のお客さんが首をぶるぶる振る。

「じゃ、何だって警察のヘリが…!」
「まさか、近所の野次馬どもか!?」
「……ちっくしょぉぉぉおっ!!」
「きゃ…!?」

強盗の一人が、気でも狂ったのか発砲した。弾は、
店内の機械(火気厳禁って書いてあった気がする)に
ブチ当たり…爆発。

「うわぁぁ!!」
「逃げろ!死ぬぞ!!」

一斉に逃げだす大人達。私の事なんか忘れてるんだ。
当然、強盗犯たちも。

「おいてか、ないでよ…!」

嫌だ!死にたくなんかない!助けて助けて助けて!!
……誰か…。

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「ん…?」

少女は目を開けた。薄暗い部屋に視線をあて、静かに
身体を起こす。

そう、彼女は目覚めた。この世界で。



【№1 私の最後の記憶】