二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: マギ —運命と魔導殺し— ( No.18 )
- 日時: 2012/11/11 19:03
- 名前: ルル (ID: kgjUD18D)
黎ですよ!
市場でトーマはトン、と静かに着地した。
「…陛下様には悪いことしちゃったなぁ・・・。」
トーマは解除を解く。
申し訳なさそうにうつむいた。
—…仕方ないだろう。我々は…。—
「…分かってるよゼロ。」
そっとトーマはブレスレットを撫でた。
「さあ、また自分探し再開だ!」
凛とした態度で笑った。
—そうだな—
「へえ…。あんたがルフを騒がせてるやつ?」
「え・・・?」
いつの間にか目の前に真っ赤な目、黒髪の男、ジュダルがトーマの前に立っていた。
「え・・・あの・・・。」
「…ふーん・・・。」
ジュダルはトーマを見定めるように見た。
「魔力量も半端ねーし、マギでも魔導士でもねえし…。お前、いったいなんなんだ?黒いルフも白いルフもいっぱいいるし・・・。」
いきなりの質問にトーマは戸惑うしかなかった。
「き、気のせい…じゃないですか?私、普通の人ですし・・・。」
ジュダルはあきれたように
「はあ?お前何言ってんの?マギのおれが間違うわけねーだろ。」
言葉を紡ぎだそうとしたトーマだったが、いきなりトーマが持っていた本が浮いて、光出した。
〜危険物質発見。排除の要素を確認。〜
と、話し出した。
「わッ!コラッ!」
あわてて本を押さえつけた。
(逃げよう…!そしてもうこの国から出ないと・・・!)
そう思って、走り出そうとしたら・・・。
「待てよ。にがさねーよ。」
「あッ!」
ガッと手首を握られた。
(強い…!)
手を振りほどこうとしても所詮は男と女。
力の差は歴然だ。
「あー…。さっきの見て断然お前に興味わいたわ。こっちにこい。」
「いやです!!」
即答するトーマにジュダルは面食らったような顔をした。
だが、すぐに意地の悪そうな笑みを浮かべた。
「だーめだ。ぜってえ煌帝国に連れて帰る。お前は俺のモンだ。」
「私忙しいんです!!女の子捜しているんならほか当たってくださいッ!」
グイグイとトーマは手を離そうとした。
「…じゃあ強硬手段に出るか・・・。」
「いまだ…!」
手をパッと放したジュダルを見て、走り出した。
だが。
「あ・・・。」
ドスッ!と首に手刀が食らわされる。
(私は…こんなところで・・・・足止めを食らってる場合じゃないのに・・・。)
そう思いながらトーマは気絶した。
「回収終わり—。」
ジュダルはそういってトーマを抱きかかえると、そのまま絨毯に乗って帰って行った。
(私は、だれよりも自由に生きていたいのに、)
(また…あの時と一緒・・・。)
ルルはスマホの時の名前です!