二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: マギ —運命と魔導殺し— ( No.65 )
日時: 2012/11/30 19:22
名前: 黎 (ID: VXkkD50w)

「奇跡たる魔導書『ソロモンの頭脳』よ!!汝、汝らの力を持って我を守護し、差支えむ!!」
 トーマはそういうと、魔導書のページがバララララッとたくさんめくれると、バリアのようにトーマを包む。
(ソロモン・・・?)
 アラジンはウーゴ君が入っていた笛を握った。


「雷光剣!!!!!!!」


 シンドバッドは剣に込められてた雷撃を放った。
「はああああああああああッ!!!」
 バチチチ…!と、互角一千の攻防が続いた。
—ドクン。—
「あっ・・・!!」
—ドクン・・・。ドクン…!!—
「ぐっ・・・・くっ・・・!!」
 ガッとトーマは鼓動がやまない心臓に手を当てる。
「トーマ?!」
 シンドバッドが呼びかけるが、トーマには全く聞こえなかった。
—くそッ!こんなときにか…!!—
「だい・・・じょぶ・・・だよ・・・ゼロ・・・。」
—大丈夫じゃないだろ!!—
 ドゴオン!!
 力が抜けたトーマにシンドバッドの雷撃が直撃した。
—トーマ!!!—
 ヒュウウううう・・・・。と、トーマは落ちていく。
『ドライブ・・・アウト・・・。これより…防御プログラムを作動します…。』
—やめろソロモンの頭脳!—
 魔導書にゼロは怒鳴った。
「トーマ!!」
 意識がなく、落ちていくトーマをシンドバッドは抱きかかえた。
「…残念だが、おれの勝ちだよ。トーマ。」
 苦しそうに息をするトーマをシンドバッドは悲しそうに抱きかかえる力を強めた。



—…あなたは“中立者”…。誰にも味方せず、だれにも敵せずという存在です…。—
—そして“中立者”はマギと婚姻することで世界の平和をもたらすことのできる尊い存在…。決してこの法則が破られてはいけません。—
—…あなたはそれを邪魔する者を破ることが使命ですよ?—
—・・・ゼロ・・・。—



—…俺はこいつに敷かれたレールを歩かせてるのか。—
 トーマの腕輪の中でゼロはシンドバッドを見上げた。
—だから、自分探しだなんて…。—









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ジュダルちゃああアン!!トーマが誘拐されちゃったああああ・・・!!」
 場所は変わって煌帝国。
 いなくなったトーマを探しすぎて、泣き叫ぶ紅玉。
「・・・あのやろ…!!あれほど出るなっつたのに…!」
 ジュダルは不機嫌むき出しの顔で言った。
「・・・・・・・・・・。」
 白龍は白くなっていた。やりを落として。
「えー…。もうちょっとお話ししたッかたのになあ・・・。」
 紅覇は残念そうに指をくわえた。
「うわああああん!!トーマあ!!」
 泣き止まない紅玉。
(…シンドバッド殿をみてたのでは・・・)
 と、夏黄文は思った。
「・・・白龍。皇帝陛下がお前に用があると。」
 空気を読まずに紅炎は白龍に近寄るとそういった。
「…陛下が?」
 ピクリ、と白龍の眉が動く。
「…なに用で?」
「…それは皇帝陛下から聞け。」
 そう言い終わると、紅炎は去って行った。