二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第4Q 「跳躍と3Pの天才少女たち」 ( No.20 )
日時: 2012/11/20 23:05
名前: しいな (ID: krVR01Sc)

いつの間にか黒子も部活に来て青峰たちがアップを終えると、澄奈はスポドリを手際よくメンバーに配る。
それが終わると、どこにおいてあったのか分からないがタオルや着替えが大きなかごに入れられて次々と運ばれていく。
さらに、澄奈は2軍・3軍のメンバーにフォームの違いや戦略に付いて話し合っていた。
この行動を流れるようにこなしている澄奈を見て、青峰たちは目を見開いて驚く。

「う…嘘だろ…」
「桃っちでもこんなに手際よくできないっすよ…」
「ていうかこのスポドリすごいちょうどいいね〜」
「無駄のない動きなのだよ…」
「ていうか聞いてます皆さん。」

澄奈に対しての感想をつぶやいていた青峰たちの目の前に、黒子が急に…というか、気がつかないうちに移動していた。

「うお!!テツ、急に出てくんなよ…」
「人の話をちゃんと聞いて下さい」

どうやら黒子は先程から話しかけていたらしいのだが、澄奈の動きをじっと見ていた彼らには届かなかったようだ。
少し頬を膨らませ、怒った口調になるが黒子は先程から伝えたがっていた事を伝える。

「彼女、恐らくアメリカで天才と騒がれていた選手です。彼女のお姉さんとともに。」
「「「はあ?!」」」

正直、黒子の話にはあまり興味がなかったが今の言葉を聞いたとたん興味がわいてくる。
何で分かったんだ?!どうしてー?質問攻めになりながらも、黒子はなぜ自分が気付いたかを淡々と述べる。

「彼女のあの働き様からして、バスケに関わった事がないとは言えないでしょう。そして、昔…僕たちが6・7歳ぐらいの月バスで特集が組まれていた筈です。彼女の顔や髪の色には見覚えがあります。『跳躍と3Pの天才少女たち』、とかいうあおり文だったでしょうか。」

そんなに昔の事を覚えているとは誰も思っていなかったのだが、緑間はその発言に過敏に反応する。
3Pの天才だと…、とつぶやくと、緑間は澄奈に近づいていく。

「おい、琥珀。俺と3P勝負をしろ。」
「は、やだけど。」

緑間が勝負を持ちかけると、澄奈は即答で拒否する。
断られるとは思っていなかったのであろう、緑間は口をぱくぱくさせて澄奈を見つめる。

「私はバスケするのに時間制限あるって、さっき言ったじゃん。どうしてもやりたいなら赤司に確認とってよ」

それに、3Pは姉ちゃんのが上手いし。そういい残すと、澄奈はさっさと3軍の手伝いに行ってしまった。
緑間は、先程澄奈が言い残した通りに赤司に確認を取りに行った。
いくら彼女の姉の方が上手かったとしても、最初に見た3Pは完璧だった。ならば、なんとしてでも、彼女と勝負して勝ってみせる!!そう、心の中で決心をして。


まぁ、赤司の答えはNOだったわけだが。