二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: “スピリット”短編リク募集なう(^J^) ( No.11 )
日時: 2012/11/27 14:03
名前: 林檎姫 (ID: ZsN0i3fl)




第四羽 美食人間国宝節乃!!



グルメ歴 500年 場所 グルメデパート



「わぁ〜!!!」


沢山並べられた、包丁やフライパン、鍋などの調理器具を見て小松はおおはしゃぎ。

「わぁ!メルク包丁だ! 研ぎ師メルクオリジナルの!!」

「少年がトランペット眺めてるみてぇーだぞ。欲しいなら買えばいいだろう?」

「無理ですよ…。安いので100万。僕にはとても……」

小松とトリコが話しているとショーウィンドーが開き、茶色いスーツの男達がメルク包丁をもって行く。

「なっ、なんです…?」

小松が辺りを見わたすと、いかにも大金持ちの大富豪といったご年配がおられた。

「それ、全部貰おうか。あと、あそこの鍋と……ああ、もうめんどくさい!全部買おう」

店員と思われる茶色いスーツの男たちはせっせと商品を運ぶ。

「すっ、すごい…買いかた…」

「大人買いならぬ、富豪買いだなありゃ」

「ですね…」

トリコと小松は思わず苦笑い…。

「ん?そういやぁユキいなくねぇーか?」

ユキが近くにいないことに今気づいたトリコ。
「あ、ユキさんなら〜」と小松は、刀売り場の方を指差す。
そこには食い入るように、刀を見ているユキの姿があった。

「ユキさん、刀が好きなんですね。」

「………」

話しかけてみたが、これは無視ではなくそもそも聞こえてないようだ…。

「欲しいなら買ってやるぞ?」

「わぁ〜、トリコさん優しいい〜」

「え?あ、そうか///」

「キャーーーーーーー!!!」

何処からか女性の悲鳴が聞こえてきた。

「どけどけぇ〜!!」

「グルメ盗賊か…」

走って逃げているグルメ盗賊と、それを追うグルメ警察の姿があった。
盗賊たちは右に曲がり、左に曲がり、巧みに警察の追っ手を逃げていたが、運が悪いのか良いのか…小松が前を横切り…

「えっ?ギャーーーー!!」

「近付くとこいつの命はねぇーぞ!」

「ひぃぃぃぃぃぃ」

まんまと掴まってしまった…。

「小松!」

慌てて小松の方へ走って行く。
刀に夢中なユキの手をちゃんと握りしめてから。

「にゃっ?!」

体重が軽いユキは簡単に連れて行かれる。


「おい、そいつを放しな」

「ああ」

助かったぁ〜と思った小松であったが、

「もういかねぇーと時間に遅れちまうんだ」

「ええー!!トリコさん、僕より待ち合わせの心配? ひどい…」

「トリコってあの美食屋トリコか?!」

「やばい!ずらかろう!」

「あ、まて!」

盗賊たちは小松を持ったまま逃げて行ってしまった。
トリコもあわてて追いかける。ユキの手を握ったまま。

「離せ!!」

「わりぃ、もうちょい我慢してくれ」

「知るか早くこの汚い手を離せ!!」

などとやりとりをしながら盗賊を追いかけるが、あちらの方が逃げることに関しては一枚上手。
最悪なことに見失ってしまった…。

「何処行ったあいつら…」

一方その頃盗賊たちはというと…

「どけどけぇ〜!!」

「ギャァァァ」

まだ逃げ回っていた。
そしてピンク色の髪をしたおばあさんが前を横切ろうとしたその時!

「ギャァーーーー!!!」

「ぶっそうじゃのぅ」

超簡単におばあさんにやっつけられた。

「いっ、いててて…」

「大丈夫かぁ〜?」

「はい。大丈夫です。ありがとうございました」

「小松!」

「離せ!」

トリコとユキもやってきたがおばあさんをみて驚愕した。

「せ、節バァ?!」

「おそじょ、トリコ。もうしこみは終わっとるんじゃがのぅ」

「節バァ…?」

「すまねぇ。ご覧のとおり事件に巻き込まれちゃってよ…」

「トリコさん。この方は…?」

「あ?料理人ならお前も当然知ってるだろ?」

トリコのこの言葉に小松は、とある凄い人の名前が浮かんできた…。

「え?まさか…ええー!!」

「そうさ。世界に4人しかいない美食人間国宝の1人」

「うそぉ〜。伝説の料理人“節乃”様……」

凄すぎて膝をついてしまう。

「これこれお主、様なんてつけんでよい。“せつのん”で」

「な、なんて親近感…。いえ、美食人間国宝を同級生みたいに呼べ(節「誰が同級生じゃーーーー馴れ馴れしい!!」

「え?そこは駄目なの?」

「いいんだよ。小松、節バァで」

「節バァお久しぶりです」

「おお、ユキか。少し見ん間にまた強くなったな…」

「はい」

小松にはユキが「はい」と言うときほんの少しだけ笑ったような気がした。
だがそれは一瞬の出来事過ぎて、本当かどうが判断がしにくかった…。













xxxxx



強くなった…




——は前より強くなった…




強くなったよ——ちゃん