二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ -They killed theirself- ( No.4 )
日時: 2013/01/02 18:01
名前: りむう。 (ID: cUbZls8V)



その日の最後の授業の7時限目の放課後に、宮地は決行する事にした。
舞城秋華への、質問。

— なぜ、右足の骨折に嘘をついたのか。



+‐03,Question.



終礼から30分。宮地は部活の用意を全て済ませ、教室に向かった。


「舞城…サン」

と。
帰宅しようと用意をする舞城秋華を呼び止めた。上体を宮地の方へ向ける秋華。

「…何?え…っと、宮地君?」

「あぁ。…1つ、聞きたい事があるんだが」

「……大体分かるよ。君、バスケ部なんじゃない?」

「あぁ。そうだよ。…質問させてもらうぞ、答えなかったら轢く」

「轢くって…何で?バス?トラック?…いや、軽トラだね」

「!?」

「見えてるんだよね、君の考えることくらいさァ…」

「…そうだよ。木村ん家の軽トラで轢く。…何で右足の骨折の理由、隠してるんだ」

「私が君にそれを言う理由なんて、ないでしょ?」

「…まぁ、そうだな。でも、何でだ?」

「んー…じゃあ聞かせてよ」

と、帰宅の用意をしながら秋華は言った。

「何で私が隠してると思う?この骨折の事」

自らの右足を指差しながら、宮地の様子を伺う。
否、「伺う」ではなく「睨む」、だろうか。そんな目線だった。

「…知られたくない、のか?」

「ざぁ〜んね〜ん!違うよ。だって知られるって言ったって、一部のニュースで報道してたじゃん」

「残念」の言い方に苛立ちを覚えながら、あぁそうかと思う。
クラスに舞城の骨折の理由を知らない者も居たくらいなのだ、一部の中でも相当マイナーなニュース番組なのだろう。

「それじゃ、帰るね〜。ま、分かったらまた聞きにおいでよ。宮地君?」

いたずらそうに笑い、舞城秋華はその場から去った。
宮地も、「…チッ」とかなり苛立った様子で教室を後にした。





部活中も、宮地の頭からはあの疑問が抜けなかった。途中監督にも喝を入れられながら、一応部活はやりきった。

「今日は随分と思い悩んでるな、宮地」

大坪が声をかける。すると木村が

「もしかして、舞城に言ったのか?」

「…言ったよ。でも何か…違うみてぇだ」

「何がだよ」

「俺は、バスケで骨折した事を知られたくないのかと思ってた。でも、すげぇムカつく言い方で違う、だとさ」


ん〜…と頭を抱える宮地。
そこで木村が、こんな提案をした。


「なぁ、妃ヶ丘の掲示板…とか、裏サイトとかに、あるんじゃないか?」

「はぁ?」

「だってよ、女バスでは相当名の知れた選手だぜ?舞城って」

「確かにな。月バスでも特集が組まれるほどの名PGだ。ゲームメイクは一級品だと書いてあった」

「そんな奴だ。同じ学校の奴の恨み買ってないとは考えにくいだろ?」

「…それ骨折の事件と関係あるかァ?」

「あるかもしれねぇだろ」

「覗いてみるだけ、やってみればいいんじゃないか?」


と言う事で、帰宅してから宮地は、「妃ヶ丘女学院 掲示板」と検索をかけてみた。
数があまりにも多すぎたため、さすがに断念。
続いて、「掲示板」から「裏サイト」に書き換えて検索してみる。
すると中等部と高等部のサイトで2つあり、高等部の裏サイトを覗いてみた。


「…ひでぇな、女バスの書き込み…」

結論から言うと、標的は3人いたらしい。
その標的の1人が舞城秋華で、書き込みの量はゆうに1000を超えていた。
あとの2人も舞城ほどではなかったが、それ相当の書き込みがあった。


「…砂原京子…って、妃ヶ丘のCの奴だよな…、園田姫乃、はSFの…」

どうやら現2年生のレギュラーが叩かれているらしかった。
だが、気になったのが、書き込みの投稿時間だった。

9月に入ってから、書き込みがぱったり途絶えていた。


「…これかもしれねぇな、舞城が東京に来た理由」


これで舞城秋華が2つの嘘をついていることが分かった。
宮地は明日も舞城に質問することに決めた。