二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ループ【日和】 ※死ネタ注意!!
日時: 2010/06/25 22:46
名前: ゆん ◆dRWN/0OSEs (ID: tXtJgBFl)

こんにちは、ひよらーのゆんです!
今回は、天国組の話に挑戦しようと思います(・ω・)

 みなさんどうか、生暖かい目で見守ってください!

でわ、ゴー☆

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Re: ループ【日和】 ( No.1 )
日時: 2010/06/25 22:22
名前: ゆん ◆dRWN/0OSEs (ID: tXtJgBFl)

   *プロローグ

「鬼男くん、世界は回るんだ。魂は廻るんだ」
いつだかあなたはそう言った。
 だから僕も、こう言った。
「世界が回らなければ、魂が廻らなければ、僕らが出遭うことはありませんでした。だから、今はどれだけ離れていても、必ず、帰ってきますから」
 
あなたと『鬼男』が過ごした最後の日、最後の瞬間に、そう言った。

Re: ループ【日和】 ( No.2 )
日時: 2010/12/29 10:12
名前: ゆん ◆dRWN/0OSEs (ID: ObYAgmLo)

   *ナミダ

 僕たちの出会いは、それはそれは不思議なもので・・・。
 毎日が信じられないほど楽しくて、あっという間に過ぎていって・・・。
 別れなんて、想像した事すらなくて・・・。 

 でもあなたはきっと、いずれこうなる事を知っていたのですか?
 永遠はないと、分かっていたのですか?

        *     *     *

「うん、君は天国だよ」
「はい」
「次の人〜」

いつものように短い会話で仕事をこなしていく、俺。

「あーあ、今日も疲れたな」
その日のおわり、気分転換に下界へ降りた。
綺麗な夕焼けが、街を照らした。
「きれいだな。鬼男くんにも・・・みせたい・・。」
あの日、俺の前から姿を消した鬼男くんに。

「俺は・・・永遠の命。決して消えることは無い。でも、みんなは違う。鬼男くんも・・・・」
呟いて、視界がかすんだ。
「・・れ?な・・・んで」
気がつけば太陽は完全に沈んで、あたりは真っ暗だった。
人の居ない、高いビルの屋上に座って、俺は止まらない涙に焦っていた。
「とまん・・ね・・。なん・・で」
自分の意思とは関係なく、ぼろぼろと零れ落ちる涙。
涙を止めるのを諦めた俺は、自分の素直な気持ちを認めて、小さく泣いた。
 誰も、気づかないように、気づけないように。
明け方まで、涙を零した。
 ただひたらすらに、鬼男くんを想って。

Re: ループ【日和】 ( No.3 )
日時: 2010/06/25 22:46
名前: ゆん ◆dRWN/0OSEs (ID: tXtJgBFl)

   *ヒトミ

 あの日、あなたに逢うことが出来たのはただの偶然ですか?
 それとも、神様の悪戯?
 神様が、気まぐれに逢わせただけなのでしょうか。

 僕は、そうであってほしくないとおもう。
2人が出逢ったのは偶然じゃなくて必然で、神様も逢わせようとしてくれたのだと思いたい。

 今も、あなたはそこにいてくれるのですか?
 いつまでも、そこにいてくれるのですか?

          *    *    *

 『回る世界、廻る魂』
いつか俺は、そんなことを君に言ったね。
 そんなこと、とっくの昔に忘れてると思ったのに、最後までご丁寧に覚えてて・・・。
「鬼男くん。___瞳をとじるとね・・・見えるんだ。君の温かさが」

 涼しい風が吹き抜けた朝。空を見上げて、俺はそんな事を呟いた。
 そっと瞳を閉じて、ゆっくりと開く。
すると、目の前に居たのは・・・・
「鬼男く・・・」
驚いて言葉が出ない俺に、鬼男くんは言った。
「大王、聞いてください。あの日言ったように、世界が回らなければ、魂が廻らなければ、僕らが出逢う事はありませんでした」
あの日、俺の前から姿を消した時と同じように、涙を零して鬼男くんは続けた。
「だから・・・今はどれだけ離れても・・・・」
彼の言葉に、俺は頷き続けた。ただ、こくり、こくりと首を縦に振った。
「今はどれだけ離れても、必ず帰ってきますから」
「うん、待つよ。いつまでも待ってる。君がくるその日まで、ずっと。世界は回るから、魂は廻るから、きっとまた逢えるよね」
泣きながらやっと言った俺の言葉に、彼は微笑んでゆっくり頷いた。
 
 そして、だんだん透明になって俺の前から______消えた。

 そうだ、悲しいことなんて無いんだね。
君はずっと、俺の眼の奥に居る。
 瞳を閉じればいつだって、君に逢う事が出来るんだね。

Re: ループ【日和】 ※死ネタ注意!! ( No.4 )
日時: 2010/06/29 18:09
名前: ゆん ◆dRWN/0OSEs (ID: tXtJgBFl)

   *廻る魂

 俺は、鬼男くんがいないとこんなにダメなのかってつくづく思う。
ひとりでぼけててもつまらないし、寂しい。
 ずっとずっと、呼んでいるんだ。
君がいなくなったあの日から、毎日。

 新しい人生をはじめていても、君には聴こえるのかな?なんて淡い希望を抱いて。

           *    *    *

 僕は、普通にこの世界に生まれて、普通に生きてる。
 きっと、僕の前世の人たちも、こうやって過ごしてきたんじゃないかなっておもう。
けど僕には、1つだけ普通じゃないことがある。
「声」が聴こえる。

 もうずっと、聴こえている。
 遠くで僕を呼ぶ声。
僕の前世の人を呼んでるのかな・・。

貴方は誰なんだろう?
 分からない。
 けれど、なつかしい・・・。
不思議な温かさが胸に広がった。


  逢いたい_____。


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