二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- とある魔術と科学の二重奏
- 日時: 2010/11/09 21:10
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
こんばんは、泉海斗です。
これはとある魔術と科学の十字路の外伝的な作品です。舞台は学園都市で、おもに科学側の話を書いていきたいと思います。闇の書と光の書によって生まれた歪みが関係してくる話になると思います。
いろいろありますが、最後までお付き合いしてくれれば嬉しいです。
たくさんの閲覧・コメント待ってます。
明日の朝から投稿開始しますのでお楽しみに??
では!!
- Re: とある魔術と科学の二重奏 ( No.6 )
- 日時: 2010/11/11 22:21
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
こんばんは、泉海斗です。
エリックさん、コメントどうもありがとうございます。
京介の性格は『ムシウタ』というライトノベルの薬屋大助に似せています。
愛華はそんな京介のサポート・・・支えてあげるような立場。(正体は十字路のほうで明かされます)
これからもよろしくお願いします。
エリックさんの作品もぜひ読ませていただきます。
- Re: とある魔術と科学の二重奏 ( No.7 )
- 日時: 2010/11/12 20:44
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
それから色々と雑貨店を回った4人の手にはいっぱいの買い物袋。
久しぶりにたくさん買い込んだのだった。
疲れた体を休めようと、クレープ屋台が出ている広場の木陰のベンチに座っていた。
そこには小学生くらいの子供たちや中高生がクレープ屋台に並んでいたり、あたりでカップルがいちゃついていたりもしていた。
しかしようやく一息つけるということでからだを弛緩させる。
上を見れば蒼い大空がどこまでも広がっている。
病院にいるあいつも見ているだろうかとふと思った美琴。
明るい声が響き渡る公園。
のどかな学園都市の夏休みだったのだが・・・。
2人の訪問者によって終わりを告げる。
「「おかあさーん!!」」
どこかで小さな女の子たちのかわいらしい声が響いてきた。
思わず笑みがこぼれる4人。
どうやら向こうにいる小さな茶髪と黒髪のショートカットの少女たちらしい。
しかしどこを見ても母親らしき姿はない。
どうしたのだろうかと思う美琴たち。
すると女の子たちは笑顔でこちらに向かって走ってきたのだ。
え??という表情の美琴たち。
しかし走ってくる女の子2人は止まる気配がない。
そしてどーんと美琴の胸にダイブしたのだった。
「わひゃあ!?」
柔らかい髪の毛の感触を受け、思わずくすぐったさを覚える。
慌てる美琴の両隣では、まさかの美琴の子供だということで驚愕している白井と口を手で覆って紅くなっている初春、そして何か事件のにおいがという顔の佐天がいた。
まずは引き剥がさないとと思いながらそうするも、ホールドされてまったく離れない。
「わたくしにお任せですわ!!」
そういうや否や白井が2人に手をかざし、瞬間移動しようとする。
しかし一向に瞬間移動が開始されない。
どうしたのだろうかと白井を覗き込む美琴たち。
「何故ですの・・・??瞬間移動できませんわ」
『ええ!?』
まさかの発言に驚く3人。
そんな驚く彼女たちを不思議そうに見ている少女2人。
一体彼女たちにどんな力があると言うのだろうかと思う美琴たち4人。
どう見ても能力はまだ持っていなさそうな小学生。
「若いけど・・・」
「白井の叔母ちゃんたちだね」
『叔母ちゃん!?』
その言葉に乙女心がずたずたにされる白井・初張る・佐天。
まだ二桁も言っていないような少女たちに叔母さん呼ばわりされたのだ。
うつむきながらわなわな震えている。
がしっと2人の肩をつかんだ3人。
美琴が恐怖を感じるほどの笑みを浮かべて言う。
「ちょっとそのお顔をお貸しできますの??」
「ちょっとお姉さんたちと楽しいことしようね」
「怖がらなくてもいいんですよ」
思いのほか力が入っていたのだろうか。
少女たちは少し痛みで顔をゆがめた。
「ちょっと3人ともやりすぎじゃない??それにこの子達のこと私は知らないわよ??きっと勘違いしてるのよ」
慌てて美琴が弁解する。
聞いた3人はおびえる少女たちを見て、大人げなかったかと反省しながらベンチに戻る。
「お母さん・・・私たちのこと知らないってどういうことなの??」
茶髪の子が涙声で言ってくる。
そんな目で見られても美琴には彼女たちが誰なのか、まったく分からなかった。
「それにここって学園都市のはずなのに知らない人ばかりでお家に言っても知らない人しかいない」
黒髪の子も涙声だ。
そんな彼女たちを見ていると、何とかしてあげたくなるのが御坂美琴の性分だ。
『お母さんがお母さんじゃない!!不幸だ嗚呼ああっぁぁぁぁぁ!!』
2人の少女は泣きながらどこかへと走り去ってしまった。
サァ、何とかしようと思い立ちあがる尊だが、目の前にいた少女たちはすでに豆粒みたいに小さくなっていた。
まるでいつも不幸だと叫んでいる少年並みの脚力だった。
「あれ??あの子達もうあんなところまで・・・」
それにあのいつも聞くせりふも気になった。
しかし今となっては彼女たちをここ広い学園都市から見つけ出すなどは骨が折れる作業になりそうだった。
ため息をつく美琴たち。
そんな彼女たちの前にまた別の人物が現れる。
「あのー・・・ちょっといいですか??」
先ほどの彼女たちとのやり取りで疲れていた尊たちが、ゆっくりと顔を上げる。
そこには180センチはゆうに超える大人の男性が立っていた。
- Re: とある魔術と科学の二重奏 ( No.8 )
- 日時: 2010/11/13 21:32
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
こんばんは、泉海斗です。
本編と平行して執筆しているこの作品ですが、閲覧していただきありがとうございます。
コメントもいただければ執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。
それでは作品のほうをどうぞ!!
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夏だからかラフな格好をしているが、誰かに選んでもらったのか、彼にとても似合っているものだった。
そしてその左手の指には光り輝く結婚指輪があった。
「どうしたんですか??私たちでよければお力になりますが??」
立ち上がりながら言うのは初春だった。
それは助かると嬉しそうな男性。
財布を取り出し、そこに入れられている写真を見せてきた。
しかし4人はそれを見て驚くというか、驚愕した。
なぜならその写真には目の前の男性を幸せそうに並び、少女たちの肩に手を置いている女性に見覚えがあったからだ。
「これって・・・」
「もしかしなくても・・・」
初春と佐天はまさかのことだが、なぜか嬉しく思う。
しかしそれを見ていた隣の白井はというと。
「うそですわ・・・そんなことありえませんの・・・おおおおお姉さまが・・・こんな・・・こんな・・・」
「ふにゃああぁぁぁ!!」
バチバチと漏電する美琴。
慌てる初春たちだが、男性はなれた手つきで美琴に腕を回すと抱き寄せてしまった。
「ふぇ??えええっと・・・これはははは・・・??」
先ほどまでの漏電ははたと止まり。今も電気が漏電してもいいはずがまったく電気が起きない。
それもそうである。
今美琴を抱いている男性こそ、ゆがみによって現代へと飛ばされてしまった我が子を助けに来た父親(ヒーロー)。
「相変わらずだな小さな美琴。あれ??まだこのときは御坂って言ってたっけ??」
笑いながら言う男性は、今も未来も変わらない笑顔だった。
「何故・・・この殿方が・・・それも未来から??ありえませんわ」
驚愕する白井を無視して美琴が男性の名を言う。
「当麻!?」
- Re: とある魔術と科学の二重奏 ( No.9 )
- 日時: 2010/11/14 07:47
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
第2章 立ち上がるもの・それに続くもの・それを阻止するもの
話を聞けば未来にもゆがみが発生し、彼の娘たちがそれに巻き込まれたのだという。
そのゆがみに自身も乗り込み、ここまで来たのだという。
彼らにも特殊な力があるらしく、学園都市の裏では研究材料として提供するようにといわれていたという。
「俺の子を・・・そんなものに使わせる気はない。あの実験以来、そう誓っていたからな」
あの実験・・・それは美琴にとっては嫌な過去であり、まだ振るい出来事ではない。
「妹達製造計画・・・」
上条はそれとはまた違うものが行われようとしていたことを伝える。
それを聞いて思わず怒りを覚える美琴。
時が立ってもうらでは人道を外れた実験が行われている。
そしてまた利用されているのが自分にかかわりのある・・・それも自分の娘なのだから。
「それとはまた違う理由でここに飛ばされた。元の世界に戻るためにはあいつらをつれてじゃなきゃな・・・。悲しむだろ」
確かに悲しい。
そしてはっと思ってしまう。
今の上上はこの時代の上条ではない。
遠い未来から来た上条であり、指にはすでに結婚指輪がある。
そしてその相手であり・・・彼の妻であり・・・彼女たちの母親は今もずっと帰りを待っているのだろう。
思い浮かべても確かに分かる。
きっと家では彼らの無事を祈っている。
「また怒られるなー。美琴を置いてきたってので。今回ばかりは怪我無しで帰りたいもんだぜ」
また何か大怪我したのかと心の中でつっこむ。
いつも傷だらけで病院へ入院を繰り返す少年。
今も病院のベッドの上であろうと美琴は思う。
しかし目の前の男性は大人の上条である。
それに彼とはまた違った雰囲気があった。
それはずっと変わらない彼のものに何か重いものが含まれているようなそんな感じだった。
彼はきっと何かを抱えている。
ずっと誰にも抱えきれない大きなものを・・・。
そう美琴は感じていた。
「見つかりませんわねー」
「ううん・・・どこにも映ってないんですね。あの子達のAIMもまったく反応しませんし・・・」
さらに発展した学園都市では学生個々のAIM をたどって捜索できるようになっていたのだ。
しかし上条のように無能力者には効果はないが。
「ていうか、この学園都市で無能力者って俺くらいじゃねえか??」
悔しそうな顔一つせずにいう上条。
彼には超能力意外にもっと大切なものがあるのだ。
それがあれば彼はどんな危険にも立ち向かえるのだった。
「言い忘れてた。すまない。あいつらの能力をたどっても無理だった」
どういうことなのかと聞く白井と初春。
「あいつらの力には俺と同じ、幻想殺しが混じってるからな。茶髪のほうのミナは美琴と同じ未来の学園都市では超電磁砲(レールガン)(2世)って言われてるんだけど、あいつの電撃に触れると異能の力が消えちまうんだ。黒髪のカナは俺と同じ、右手に幻想殺しを宿しているんだけど、少々危なっかしい能力だからな・・・」
「どういうことよ??」
「あいつは狭い範囲での幻想を破壊できる。つまり、身体能力の限界という幻想も破壊できるということだ」
「それってやばすぎじゃないですか??」
佐天が驚きながら言う。
上条も参ったという顔だ。
親の彼でもどうしようもない能力を与えてしまったのだ。
しかも片方は美琴と同じ超電磁砲だというのだから少し嬉しい気もしている。
しかし自分よりも厄介な力を持っていることには少し嫉妬してしまう。
「すなわち、上条さんと同じく、幻想殺しの力で二人が見つからないということですのね??」
「そういうことになる。いや、しかし参った」
頭を掻きながらどうしようかと考えている上条。
白井たちも力になりたいが、こうなってしまえばどうしようもない。
「日も暮れてきましたし、今日はいったん締めたほうがいいのではないですか??」
佐天も言いにくそうにしている。
上条にとって子供を頬って置いて泊まりにいくのは言語道断だった。
「俺はもう少し探してみるよ・・・あてもあるしな」
最後の言葉を聞くことができたのは美琴だけだった。
しかし上条は誰も聞いていなかったと思っているようだ。
解散したまた明日の仕事と平衡して捜索すると白井たちは言って帰って言った。
またなーと上条は手を振りながら叫ぶ。
あたりはすっかり暗くなっていた。
「私も帰るね。当麻・・・ちゃんと泊まるところあるの??」
「はっはっは!!今の上条さんをなめてもらっては困りますな。金はこのとおりいつもちゃんとあるのですよ」
財布の中には多すぎるのではないかというくらい、札束が入っていた。
それならば少しぐらいいいところには泊まれるだろうと思った。
「まさかおまえの寮にでも行けばよかったか??あそこは男子禁止だけどな」
「ばばばか!!何言ってるのよ!!」
顔を真っ赤にした美琴は上条に食って掛かる。
腹を抱えて笑う上条。
いつになっても変わらないといわれて、自分はどれだけ成長がないのだと未来の自分に文句を言う。
「早く帰れよ??へんなやつらも居るんだからな」
「分かってるわよ」
そう言って美琴は寮に向かって走り出した。
というよりも、上条が見えなくなったところで裏にまわって隠れてみていた。
上条もまた、美琴が帰ったことを見計らい、移動を開始する。
「また私だけ置いてけぼりだなんてさせないんだから」
そう言って上条の後をこっそりと付いていった。
- Re: とある魔術と科学の二重奏 ( No.10 )
- 日時: 2010/11/15 07:13
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
美琴は上条がゆっくりとした歩調で歩いていくのに隠れながらついていく。
まるでストーカーであると思ってしまった。
白井たち風紀委員には見つかってなければいいがと思う。
上条は弊店時間ぎりぎりの花屋でなにやら購入するところだった。
「一体誰に渡すつもりかしら??この時代にあいつに知り合いなんて居ないのに」
もしかして自分になどと考えたが、あったばかりなのだからありえないと思う。
もしかして入院中の自分に対してだろうか。
しかし、時間軸の違う同一人物があってしまえばタイムパラドックスが起きてしまい、時空にゆがみができてしまうのでそれはありえないと思った。
今でも大きなゆがみができているらしいのに、それをさらに大きくするわけがないと思った。
すると、歩いている途中で横道にそれていった。
建物の間を通り、わずかに外灯の明かりで分かるくらいの裏通りだった。
そこはただ使われなくなったものや、ゴミ箱が置かれただけの道だった。
しかし途中で止まった上条。
その他にある花束をそっと道端に置いたのだった。
一体ここで何が起きたのだろうかと思う美琴。
まさか自分が知らないところで何かがまた起きていたのだろうかと思った。
「まだこの時代の俺はこんなことしてないと思うけどさ・・・。もう少ししたらこの時代の俺もこんなっふうにすると思うから」
花束を見つめながら何かに向かって話しかけている。
まさか幽霊でも見えるのだろうかと思った。
しかし次の言葉ではっと気づかされることになる。
「お前は俺が唯一手の届くところに居て助けられなかったんだよな・・・ミサカ10031号」
「!!」
それは美琴にとっても知らない単語ではなかった。
上条から御坂妹と呼ばれているミサカ10032号の前に作られたクローン。
この通りで上条と別れたあとに一方通行によって殺されたのだった。
「あの時は始めて死体なんて見たから思わず逃げ出しちまったんだよな・・・。あのときなんで傍にいてやらなかったんだって今でも後悔してるよ」
上条の顔にははっきりと後悔の色が現れていた。
美琴の胸は張り裂けそうだった。
あんなにも彼は自分と妹たち(シスターズ)のことを思っていてくれているのだと知ったからだ。
「俺、未来から来たんだけどさ。今ではあいつ・・・美琴な。お前の姉さんだ。あいつとはうまくやってるよ。まあ、いろいろ電撃食らうこともあるけどな」
余計なことを言うなと心の中で毒ずく。
「子供も居るんだぜ??まあ、そいつらが今この時代でやばいことに巻き込まれてるんだ・・・。俺はこれから助けに行かなくちゃいけないんだけどな」
上条がひとりになった理由が分かった。
彼は一人の父親として、娘たちを助けに行こうとしていたのだった。
自分たちの時代の問題だということで美琴たちを巻き込みたくない、そういう配慮から早めに帰したのだった。
しかし美琴の心の中は煮えくり返っていた。
また自分は蚊帳の外に放り捨てられた気がしたからだ。
時代は違ってもあの少女たちは自分の娘になるのだ。
母親となる自分が助けに行かなくていいはずがないと思った。
しかし上条に連れて行けといってもきっと反対されるに違いないと思った。
食い下がっても彼にどんな力があるかしれない。
気を失わせられる可能性もあった。
だからこっそりとついていき、足手まといにならないように協力しようと考えた。
「それじゃあな。この時代の俺が来るのを待っててくれよな」
そういった上条がこっちに向かってくる。
美琴は急いで逃げ、物陰に隠れる。
また道に出た上条はあたりを見渡し、不審なものが居ないことを確認すると、一気に走り出した。
「身体の限界があるという幻想を破壊する!!」
そういうとバギンという音が聞こえる。
足に力を入れるとまるで瞬間移動したかのような速さで店の天井に乗っていた。
そしてその速さで目的の場所に向かい始めたのだ。
「何よあの速さ!!ちょっと反則じゃない!!」
文句を垂れつつ美琴も上条の姿を追いながら走り出す。
喰らい学園都市を二つの影がものすごい速さで移動していた。
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