二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【ボカロ曲】人柱アリス
日時: 2010/11/20 19:12
名前: 葡萄飴 (ID: acQ6X1OT)

初めて二次小説を書かせていただく
葡萄飴【ぶどうあめ】です!!
『人柱アリス』を上手く書けるか
分かりませんが、応援してくれると嬉しいです^^*

*+-+*注意!*+-+*
・グロい場面があります。
・苦手な方はお戻りください。
・続くか分かりません。

たとえ気分が悪くなっても、管理人は一切責任を取れません。

*+-+*登場人物*+-+*
勇ましいアリス...メイコ
おとなしいアリス...カイト
幼いアリス...ミク
双子のアリス...リン・レン

*+-+*目次*+-+*
プロローグ >>1
第一話 一番目アリス >>2 >>3 >>4
第二話 二番目アリス >>5 >>6 >>7

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プロローグ “夢” ( No.1 )
日時: 2010/11/20 15:05
名前: 葡萄飴 (ID: acQ6X1OT)

あるところに、小さな夢がありました。
誰が見たのかわからない、
それは本当に小さな夢でした。

小さな夢は思いました。

このまま消えていくのはいやだ。
どうすれば、
人に僕を見てもらえるだろう。

小さな夢は考えて考えて、
そしてついに思いつきました。

人間を自分の中に迷い込ませて、
世界を作らせればいいと。

第一話 一番目アリス ( No.2 )
日時: 2010/11/20 16:06
名前: 葡萄飴 (ID: acQ6X1OT)

今日もメイコは家の庭で
剣を使う練習をしていた。

「ふぅ… そろそろ休憩しようかしら。」

メイコは庭にある切り株の上に座ってお茶をした。
すると、自分の中に迷い込ませようとした“夢”がまるで人間のように
ウサギのかぶりものをかぶって衣装を着ていた。

「あら、よくできたお人形のウサギね。」
『貴方に褒めていただけるなんて私も光栄です。』
「で、用件は何?」
『お届け物でございます。』
「わざわざありがとう。」
『これも仕事なんで。』

“夢”は帰るフリをしてその場から立ち去った。
(何でウサギの格好なんだろう。)と考えながらメイコはウサギから貰った封筒の中を見た。

「スペードの…トランプ?」

封筒の中に入っていたのは赤いスペードのトランプだった。
そのトランプを不思議そうにメイコが見ていると利き手の右手に赤いスペードの
《一番目アリスの印》がついた。

「なんだか……ものすごく色んな物を斬り捨てたいわ。」

メイコは今までの目とは違う赤い目をして、
色んな物を斬り捨て、真っ赤な道を敷きながら、
森の中に入っていった。

第一話 一番目アリス ( No.3 )
日時: 2010/11/20 16:40
名前: 葡萄飴 (ID: acQ6X1OT)

森に入ってもう一週間は経った。
メイコは何人、何匹の動物や人間の首を
斬り捨てていっただろうか。
メイコの顔や手、服はもう血だらけだった。

「ま、まだ足りない……」

メイコは狂ったように斬れるものを探し続けていた。
すると、たまたま釣りに来ていた男が
池の前に座っていた。

「う〜ん…… やっぱりここもダメか……」

男は釣り道具を片付けて立ち上がり後ろを向いた。

「え………」
「私の…私の獲物……」
「うわああああああああああ!!」

血だらけのメイコを見て男は叫んだ。
男は逃げ回ったが、メイコから逃げられない。
とうとうメイコに捕まってしまった。

「ど、どうかお助けください!! 命だけはッ!!」
「黙って言う事聞いてくれる?」
「い、言う事ならなんでも————」

ザシュッ!! メイコは男の言う事など全く聞かずに、剣を振り下ろした。
男の血がメイコにふりかかった。

「うふふ……また探さないと……」

手に持っていた男の頭を離し、森の奥深くに入っていった。
男の頭はころころと転がり、ボチャンと池の中に沈んだ。

第一話 一番目アリス ( No.4 )
日時: 2010/11/20 19:11
名前: 葡萄飴 (ID: acQ6X1OT)

メイコは剣を引きずりながらも森の中を歩いていた。

『そろそろ、終わりにしましょうか。』
「誰!?」

あのウサギの声がした。
でも、姿は無かった。だって“夢”だから。
“夢”は自分のいつもの口調に戻した。

『僕の夢にようこそ。』
「………」
『そんなに警戒しなくても大丈夫。今からとっておきの歓迎会を開いてあげるよ。』
「ッ!?」

メイコは誰かに引っ張られた。
土の中からトゲのついた茎がものすごい速さで成長し、メイコを取り囲んだ。
剣で茎を切っても切っても切れない。
それより、切っただけ茎が生えてくる。

「い、嫌よ… ここから出してよ!!!」
『そこでその茎を切っておけばいいよ。君は切りたくて、切りたくて仕方ないんでしょ?』
「いやああああああああ!!!!!」


この森に迷い込んだ彼女の生を知るものは一人もいませんでした。

第二話 二番目アリス ( No.5 )
日時: 2010/11/20 17:18
名前: 葡萄飴 (ID: acQ6X1OT)

メイコの叫び声は全く森の中には響いていなかった。
だってそこで歌を歌っていた一人の少年、カイトは全く気づかなかったから。

「ahーーー ahーーー」
『綺麗な歌声ですね。』
「? 誰ですか?」
『通りすがりの《夢ウサギ》です。』
「だからウサギの格好をしているのか。」

ちょっと不自然だったけれど、カイトはそこまで気にしなかった。
“夢”はいつのまにか自分のことを《夢のウサギ》と呼ぶようになっていた。

「それでは、《夢ウサギ》さんも歌をご一緒に。」
『遠慮しておきます。仕事があるので。』
「そうですか……」
『封筒を預かっております。これをどうぞ。』
「ご苦労様。」
『これも仕事なんで。』

“夢”はまたその場から立ち去った。
カイトは封筒の中身を出した。

「ダイヤのトランプと、楽譜? 誰からかな…」

封筒を見たけれど、誰から送られてきたのかは分からなかった。
フッとカイトの右手に青いダイヤの《二番目アリスの印》がついた。

「美しい声を出したいな…… そう、みんなに愛でられながら……」

真っ赤な目をしてカイトは街に行った。


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