二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【ハリー・ポッター】白と黒の鎮魂歌
- 日時: 2010/12/22 18:32
- 名前: リオ (ID: slitpE5G)
初めまして、リオと言います。
まだまだ初心者ですが、今回はハリー・ポッターの二次創作長編小説を書いていこうと思います。
因みに、更新は一日にたくさん((
一ヶ月もあれば賢者の石を終わらせたいな、と思っております。冬休みに入るので、どんどん更新していこうと思います!
複数のオリジナルキャラクターが出てきます。
コメントだけでなく、アドバイス等も宜しければお願いいたします!コメント返しはこのスレにさせていただこうと思います、すみません;
原作を読んでない方も読めるように頑張りたいです。
ルール
・荒らし、チェンメは禁止です。
・駄文、初心者です。
・原作沿いです。
・オリジナルキャラクターが複数出てきます。
以上のことを踏まえた上でお願いいたします。
では、スタート!
コメントして下さった人↓
・ゆや様
—オリキャラ紹介—
白と黒の鎮魂歌@詳細>>5
—story—
白のプロローグ>>1
黒のプロローグ>>2
<賢者の石(PHILOSOPHER'S STONE)>
1話「生き残った男の子とその妹」>>6
1.5話「もう一人の女の子」>>7
2話「出会い・前編」>>8
2.5話「出会い・後編」>>9
3話「ダイアゴン横丁まで」>>10
4話「ダイアゴン横丁へようこそ」>>11
- Re: 【ハリー・ポッター】白と黒の鎮魂歌 ( No.4 )
- 日時: 2010/12/21 14:23
- 名前: リオ (ID: slitpE5G)
>ゆや様
初めまして。応援有難うございます。
書き直す前だったので今も応援してくださっているかわかりませんが…;
本当に有難うございます!
- Re: 【ハリー・ポッター】白と黒の鎮魂歌 ( No.5 )
- 日時: 2010/12/22 15:45
- 名前: リオ (ID: slitpE5G)
白と黒の鎮魂歌@詳細
ミカ・ポッター
ハリー・ポッターの双子の妹。名付け親が日本人なので日本人のような名前。綺麗な赤色の髪に瞳はハシバミ色と、ハリーとは反対に受け継いだ。どちらかと言うと母親似なので、リリーと間違われることもある。前世の記憶は覚えていない。白雷の姫君とはミカの事を指している。
アミ・ブラック
シリウス・ブラックの娘で日本人のハーフ。父親がアズカバンなので、母親の実家で二人暮らしをしている。両親の魔力を併せ持った為か、かなり魔力が強い。全体的に父親似の黒髪のショートに灰色の瞳だが、感情が昂ると血のような赤に変わる。前世の記憶はミカと出会った時に思い出したので、ある。此方も日本名。黒闇の騎士姫はアミの事を指す。
- Re: 【ハリー・ポッター】白と黒の鎮魂歌 ( No.6 )
- 日時: 2010/12/21 15:51
- 名前: リオ (ID: slitpE5G)
第1話 生き残った男の子とその妹
プリベット通り四番地の住人ダーズリー夫妻は、「おかげさまで、私どもはどこからみてもまともな人間です」と言うのが自慢だった。不思議とか神秘とかそんな非常識はまるっきり認めない人種で、まか不思議な出来事が彼らの周辺で起こるなんて、とうてい考えられなかった。
ダーズリー氏がトロトロと浅い眠りに落ちたころ、塀の上の猫は眠る気配さえ見せていなかった。銅像のようにじっと座ったまま、瞬きもせずプリベット通りの奥の曲がり角を見つめていた。隣の道路で車のドアをバタンと閉める音がしても、二羽のふくろうが頭上を飛び交っても、毛一本動かさない。真夜中近くに、初めて猫は動いた。
猫が見つめていたあたりの曲り角に、一人の男が現れた。あんまり突然、あんまりスーッと現れたので、地面から沸いて出たかと思えるぐらいだった。猫は尻尾をビクッとさせて、目を細めた。
プリベット通りでこんな人は絶対見かけるはずが無い。ヒョロリと背が高く、髪やひげの長さから見て相当の年寄りだ。髪もひげもあまりに長いので、ベルトに挟みこんでいる。ゆったりと長いローブの上に、地面を引きずるほど長い紫のマントを羽織り、かかとの高い、留め金の金飾りのついたブーツをはいている。淡いブルーの眼が、半月形のメガネの奥でキラキラ輝き、夜会花が途中で少なくとも二回は折れたように曲がっている。この人の名は、アルバス・ダンブルドア。
カチッと音がしたかと思うと、街灯が揺らめいて闇の中に消えていった。「灯消しライター」を十二回カチカチ鳴らすと、十二個の街灯は次々と消え、残る灯りは遠くの、針の先でつついたような二つの点だけになった。ダンブルドアは「灯消しライター」をマントの中にするりとしまい、四番地の方へと歩いた。そして塀の上の猫の隣に腰掛けた。ダンブルドアが猫に、
「マクゴナガル先生、こんなところで奇遇じゃのう」
トラ猫の方に顔を向け、微笑みかけると猫はすでに消えていた。かわりに、厳格そうな女の人があの猫の目の周りにあった縞模様とそっくりの四角いメガネをかけて座っていた。やはりマントを、しかもエメラルド色のを着ている。黒い髪をひっつめて、小さな髷にしている。
暫くの間、二人はなにやらとはなしていた。「ヴォルデモート」「ハリー・ポッター」「ミカ・ポッター」…様々な単語が飛び交う。
すると、大きなオートバイが空から—おかしいだろうが、空から—ドーンと降って来て、二人の目の前に着陸した。巨大なオートバイだったが、それにまたがっている男に比べればちっぽけなものだ。男の背丈は普通の二倍、横幅は五倍ある。許しがたいほど大きすぎて、それになんて荒々しい—ボウボウとした黒い髪とひげが、長くモジャモジャと絡まり、ほとんど顔中を覆っている。
腕には毛布に包まれた二人の赤ん坊が居た。漆黒の髪の赤ん坊と、赤毛の赤ん坊。ダンブルドアはマントから手紙を出し、黒髪の赤ん坊—ハリー—と、赤毛の赤ん坊—ミカ—をくるんだ毛布をそっと戸口において、その手紙をはさみこみ、二人の所に戻ってきた。
「生き残った男の子とその妹、ハリー・ポッターとミカ・ポッターに乾杯!」
- Re: 【ハリー・ポッター】白と黒の鎮魂歌<1話UP!> ( No.7 )
- 日時: 2010/12/21 16:22
- 名前: リオ (ID: slitpE5G)
第1.5話 「もう一人の女の子」
「あの人は無実だわ! 何も、何もしてない!」
泣き叫ぶ女性。その腕には小さな赤ん坊が抱かれている。その女性を宥めつつも説得しようとしている男—魔法省の人間だろうか—は苦い顔をした。
「そうよ、ね? アミ—…!」
アミ、と呼ばれた赤ん坊は反応するかのようにキャッキャッと笑った。
女性は愛しそうな目でアミを見ると、男をキッと睨みつけた。冷ややかな青い瞳、しかし今は悲しみと怒りが混ざったような赤い瞳をしている。男がたじろいだ。
女性の手に赤ん坊はもう居らず、ただ一本の木—いや、杖だ—がある。
何時の間に、と男が呟いた刹那の事だった。
「出て行って! じゃないと殺すわ!」
女性の高い声が綺麗に手入れされた屋敷に響き渡った。しかし、誰一人此方に来るものはいない。
それもそのはず、この屋敷に住んでいるのは「屋敷しもべ妖精」と赤ん坊と、この女性だけなのだから。
女性相手に冷や汗を浮べる男の姿はそれはそれは滑稽だ。もう一度女性が口を開いた。
「出て行って」
冷ややかな声—男は慌ててバシッという音と共に消えた。女性は満足そうに息を漏らすと、バタンをドアを閉めてアミを抱えあげた。
「アミ、—あの人のように、強くなってね」
「あーっう!」
アミは嬉しそうな声で返事を返すと、にっこりと愛らしく笑った。女性も思わずにっこりとした。
「奥様!」
其処に甲高いキーキー声が響いた。普通の赤ん坊なら泣き出すのだろうが、アミはまったくと言っていいほど泣かない。それどころか、笑っている。
何、と女性が振り向けば其処には「屋敷しもべ妖精」と呼ばれる—外見的には醜い妖精—が居た。
「ああ、さっきの男なら逃げていったわ。気にしなくて結構よ。それより今日はもう休むわ」
「わかりましたです、リン様!」
「おやすみ」
女性—リン、というらしい—はアミを抱き上げて二階へと上がっていってしまった。
- Re: 【ハリー・ポッター】白と黒の鎮魂歌<1.5話UP!> ( No.8 )
- 日時: 2010/12/21 17:10
- 名前: リオ (ID: slitpE5G)
2話 「出会い・前編」
ダーズリー夫妻が目を覚まし、戸口の石段に赤ん坊が居るのを見つけてから、十年近くがたった。プリベット通りは少しも変わっていない。太陽は、昔と同じこぎれいな庭の向こうから昇り、ダーズリー家の玄関の真鍮の「4」の数字を照らした。その光が、はうように今に射し込んでゆく。ダーズリー氏があの運命的なふくろうのニュースを聞いた夜から、居間は全く変わっていなかった。ただ暖炉の上の写真だけが、長い時間の経った事を知らせている。
十年前はぽんぽん飾りのついた色とりどりの帽子をかぶり、ピンクのビーチボールの様な顔をした赤ん坊の写真がたくさんあった……ダドリー・ダーズリーはもう赤ん坊ではない。写真には金髪の大きな男の子の姿が写っている。この部屋のどこにも、もう二人の少年少女が住んでいる気配は無い。
しかし、ハリー・ポッターとミカ・ポッターはそこにいた。今はまだ眠っているが、もう、そう長くは寝ていられないだろう。ペチュニアおばさんが目を覚ました。おばさんの甲高い声で、一日の騒音が始めるのだ。
「さあ、起きて! 早く!」
ハリーとミカは驚いて目を覚ました。おばさんが部屋の戸をドンドン叩いている。
「起きるんだよ!」と金切り声がした。
おばさんがキッチンの方に歩いていく音、それからフライパンをコンロにかける音がした。
仰向けになったままで、ハリーは今まで見ていた夢を思い出そうとしていた。いい夢だったのに……。空飛ぶオートバイが出てきたっけ。ハリーは前にも同じ夢を見たような不思議な心地がした。一方、ミカは二人の女の子の夢を見ていた。
ビャクライの、なんだっけ?クロヤミの、キシ、…わからない。
ミカは混乱しつつも起き上がった。
「まだ起きないのかい?」おばさんが戸の向こうに戻ってきてきつい声を出した。
「もうすぐだよ」
「同じです」
「さあ、支度をおし。ベーコンを具合を見ておくれ。焦がしたら承知しないよ。今日はダドリーちゃんのお誕生日なんだから、間違いのないようにしなくちゃ」
「わっ、私はー…」
「あんたは庭の手入れでもしてな」
ハリーはうめいた。ミカはうめかずとも、苦々しい顔をしていた。
「何か言った?」
おばさんが戸の外からかみつくように言った。
「なんにも言わないよ。なんにも……」
ダドリーの誕生日——なんで忘れられようか。ハリーはのろのろと起き上がり、靴下を探した。ベッドの下で見つけた靴下の片方に張り付いていたクモを引きはがしてから、ハリーは靴下をはいた。クモにはもう慣れっこだ。なにしろ階段下の物置はクモだらけだったそ、そこがハリーとミカの部屋だったからだ。
ミカはすでに行ってしまったし、服を着ると、ハリーは廊下を出てキッチンに向かった。食卓はダドリーの誕生日のプレゼントの山に埋もれてほとんど見えなかった。欲しがっていた新しいコンピュータもあるようだし、二代目のテレビやレース用自転車ももちろんあった。ダドリーが何故レース用自転車を欲しがるのか、ハリーにとっては全くの謎だった。太って運動嫌いなのに——誰かにパンチを食らわせる運動だけは別だが……。
ダドリーがプレゼントが少ないと駄々をこね、さらにその後にはハリーとミカも一緒に動物園に連れて行ってもらえることになり、二人は上機嫌だった。
その日はお天気もよく、土曜日で、動物園は家族連れで混み合っていた。ダーズリー夫妻は入り口でダドリーとピアーズ—ダドリーの子分だ—に大きなチョコレート・アイスクリームを買い与えた。ハリーとミカを急いでアイスクリーム・スタンドから遠ざけようとしたが、間に合わず、愛想の良い売り子のおばさんが坊やとお嬢ちゃんは何がいいのと聞いたので、しかたなしにハリーとミカにも一番安いレモン・アイスを買い与えた。
これだって結構いける、とアイスをなめながら、ハリーとミカは皆と一緒にゴリラのおりを眺めた。—ゴリラがダドリーそっくりで、あれが金髪だったらな……。と考えているとミカに頭を小突かれた。
こんなにすばらしい朝を過ごしたのは、ハリーとミカにとって久しぶりだった。昼近くになると、ダドリーもピアーズ動物に飽きてきたので、かわりにお気に入りのハリー殴りを始めるかもしれないと思い、ハリーは慎重に二人から少し離れて歩いた。ミカは女の子なので殴られることは無いが、悪態を吐かれる。園内のレストランで昼を食べたが、ダドリーはチョコレート・パフェが小さいとかんしゃくを起こし、おじさんがもう一つ買ってやるはめになり、ハリーとミカはパフェのお下がりを食べることが許された。
ミカが手洗いに行く時、ぶつかった女の子にどこか見覚えがあった。黒いショートヘア、瞳はグレー。
「ごめんなさい」
「いや、大丈夫だ。—君は?」
「大丈夫です」
こんなに優しい人、ハリー以外に会った事が無いとミカは感じた。
後になって思えば、こんなに良いことばかりが続くはずがなかった。
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