二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【デュラララ】 闇の中の煌き
日時: 2011/03/27 14:14
名前: ☆ちゅうりっぷ☆ ◆X1qjVcEwCQ (ID: IAQru7qe)
参照: ☆ちゅうりっぷ☆じゃなくて、田中太郎にします

初めまして。
DRRRの小説を書くのは初めてで、至らないところもありますがよろしくお願いします。

*オリキャラ*

【束 蛍那(つか けいな)】
来良学園の1年生で、帝人・正臣・杏里とは別のクラス。
同じクラスの瑠奈と仲が良く、瑠奈の話に相槌を打つ聞き役。
小柄で色白美人なためモテるが、家がお金持ちだということであまり男は寄ってこない。
父が2年前に他界し、今は母と2人暮らし。
連続強盗殺人に関わっている・・・?
ハンドルネームは離利りり

【束 美佐(つか みさ)】
蛍那の母親で大手金融会社の社長。
娘を溺愛し、しかしストレスが溜まると蛍那に訴える。
美人で夜な夜な見知らぬ男と一夜をともにすることもあるが、それが連続強盗殺人に関わる・・・?

【間嶋 瑠奈(ましま るな)】
蛍那のことを親友だと思っている。
連続強盗殺人のことで蛍那を心配している。


こんな感じです。

レギュラー陣は普通に出るので、よろしくお願いします。
できるだけキャラ崩壊しない方向でいきたいと思います。


*ストーリー*
-000- >>1 -001- >>2 -002- >>3


*お客様*
セットン 様

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Re: 【デュラララ】 闇の中の煌き ( No.1 )
日時: 2011/03/22 23:59
名前: ☆ちゅうりっぷ☆ ◆X1qjVcEwCQ (ID: IAQru7qe)

-000- プロローグ

雲がひとつふたつ、

いや、数はわからない。


そんな空の下。

今宵、またひとつ














————————生命が消えた。

Re: 【デュラララ】 闇の中の煌き ( No.2 )
日時: 2011/03/23 10:43
名前: ☆ちゅうりっぷ☆ ◆X1qjVcEwCQ (ID: IAQru7qe)

-001-

「蛍那!! きのうのめちゃイケみた? すっげー笑えたんだけど」
「見てないよ」
「見てないのーー!? 蛍那はホント人生でどんだけ損してんの」
「あはは・・・」

来良学園に入学して、ようやく4ヶ月が経った。
セミたちが暑さに萎えることもなく、今日も夏の1日がやってきた。
瑠奈の話を軽く聞き流しながら、そんなことを思っていた。

瑠奈は声が大きい。
だから廊下を歩いていると2人の会話は丸聞こえで、生徒がチラチラこっちを見ることがある。
蛍那は気付いているのだが、当の本人は「なんかあたし達って注目されてない? もしかして人生初のモテ期到来ー!?」なんて馬鹿なことを言っている。
今もテレビ番組の話をしていると、廊下を歩く生徒はびっくりしてこちらを見ていた。

「る、瑠奈....。声おっきいよ」
「えー? そんなことないって。それより今日の放課後、寄りたいところがあるんだ。一緒に行こ」

いつもと変わらない瑠奈の笑顔に、蛍那も笑顔になる。
本当はそんな面倒臭いことなんかしないで、さっさと家に帰りたいのに。
そんな気持ちは一切見せずに。



「帝人ー! 杏里ー! 帰ろーぜ」

金髪にピアスの男子生徒が、クラス委員2人に声を掛けた。

「うん今行くよ! 園原さん、行こう」
「はい」

2人は金髪男子、紀田正臣の元へ駆け寄った。

「杏里は走ると、エロが引き立つなぁ〜」
「正臣! だからエロはいらないって!」
「・・・・・」

必死に否定する黒髪で軟そうな男子、竜ヶ峰帝人は、無言で顔を赤く染めるメガネ美少女、園原杏里をかばっていた。

「それはさておき、今日は3人で行きたいところがありまーす」

グラウンドの真ん中あたりを過ぎたところで、さっきまで先頭を歩いていた正臣が止まり振り返った。

「行きたいところ?」
「そう! 帝人は予定.....あっても連れてくけど、杏里は? 予定ある?」

顔を覗き込む正臣に、首を振りながら答える杏里。

「特には.....」
「じゃー行こう! 最近オープンした、女子高生がたぁくさん集まるカフェがあるんだよ」

まさか、とでも言わんばかりに帝人が顔をしかめた。

「そんな顔してると、女の子も杏里も逃げちゃうよ」

顔を赤くして「なんで女の子と園原さんが別なんだよ!」と叫ぶ帝人を無視して、杏里の肩に手を回した。

「さぁ、行こう! ナンパに!!」「ちょっと! この手はなんだよ!」




店内に入ると、可愛らしい女性店員が3人を席に案内した。

「あれ?」

席に着くなり、帝人が口を開いた。

「あの制服って、来良学園だよね」

目線の先にはカウンターに座る2人組みの女子生徒がいた。

「ほんとだー。ちょっと行ってくる」
「ちょっと、正臣! ごめん園原さん、ちょっと行ってくるね」
「....私も行きます」



「ここのカフェ、できたばっかりだけど、あたしもう3回も来てるんだよね。だから早く蛍那と来たかったんだ」
「そうなんだ」

瑠奈の話を上の空で聞いている蛍那。
あぁ、早く帰りたいな。
そればっかりを考えている蛍那の頭には、もう何も入って来ない。
そのとき後ろから、聞いたことのない声がした。

「ちょーっとそこのお嬢さん。今時間あったりする?」

Re: 【デュラララ】 闇の中の煌き ( No.3 )
日時: 2011/04/03 18:55
名前: ☆ちゅうりっぷ☆ ◆X1qjVcEwCQ (ID: IAQru7qe)

-002-

「ちょーっとそこのお嬢さん。今時間あったりする?」

金髪少年が話しかけているのは.......自分達?
制服を見ると、同じ来良の生徒のようだ。
また面倒くさいのが来た。

「あたし達? 時間はあるけど、何? ナンパ?」
「そうでーす! ナンパでーす! ってことでここいい?」

瑠奈の問いかけに否定することもなく、当たり前のように隣のイスを引く少年。
蛍那は一刻も早く家に帰りたい。
それに瑠奈もまんざら嫌ではなさそうだ。
丁度いい。

「瑠奈、あたしちょっと用事あったから帰るね」
「あ、うん、わかった」
「えー! 何なに、もう帰っちゃうの?」

金髪少年に馴れ馴れしく話しかけられたのが嫌で、睨んで無視した。
お金だけ置いてイスを降りた。

「ごめんね。正臣が変なことしちゃって」

蛍那達の後ろにはまた2人、来良学園の生徒がいた。
正臣っていうのは、金髪少年のことだろうか。
しかしどうでもいい。
一応頭を下げて、店を出た。

「不思議な方ですね」
「うん・・・」




蛍那は早足で家に辿り着いた。
ドアを開ける前に、少し乱れた息を整えるために大きく息を吸った。

「いるかな、お母さん」

見上げた家は一般的に豪邸といわれるほどだった。
そんな家には、蛍那とその母親、美佐しか住んでいないのだから、使われていない部屋もいくつかあった。

「ただいま・・・」

豪邸といっても、近所と比べたら少し目立つ程度で、明らかに金持ちを強調しているわけではなかった。
蛍那が開けたドアの向こうは、靴が綺麗に整頓された玄関が広がる。
・・・はずだった。

「お・・・お母さん・・・?」

自分の履いたものを脱ぎ散らかすなど、母には決して有り得ないこと。
しかし蛍那は「また何かあったのか」と、やけに冷静に悟っていた。

「あぁ、蛍那?」

リビングに入ると、美佐が机に突っ伏していた。
隣にはたくさんのビールの空き缶と、普段は飲まないはずの焼酎のビンが転がっていた。
ここまでくると、さすがに蛍那も焦った。

「ちょ、お母さん! 何飲んでるの!?」

母の元へ駆け寄って、口に運ばれたグラスを慌てて手から放した。

「いいじゃない、死ぬもんじゃないし。私は長生きしたっていいでしょ」
「・・・・・・」

さりげなく発せられたその言葉に、蛍那は何も言えなかった。


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