二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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VOCALOID*
日時: 2011/05/08 12:22
名前: みにゅ (ID: V4RVuUEP)

初めまして!!
「VOCALOID*」を書かせてもらうみにゅと申します\(^o^)/


これはボカロの曲を
想像で解釈したものを小説にしています^^
元の曲のイメージを崩したくない!!
って方はUターンをおすすめしますb

このすれで一つじゃなくて
このすれで何個も小説が出来ると思います( ^ω^ )
まぁ短編集ってやつですかね?



▽作成中
ロミオとシンデレラ(初音ミク)


▽完結
*Dear


▽目次
*Dear>>1から飛んでって下さい


では精いっぱい頑張るので
みなさんも精いっぱい見て下さいw

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Dear.登場人物 ( No.3 )
日時: 2011/04/29 08:13
名前: みにゅ (ID: V4RVuUEP)

初音ミク...ミク
ミクの元カレ...先輩


こんな感じで行きます!!

Dear.第一話 ( No.4 )
日時: 2011/04/29 08:17
名前: みにゅ (ID: V4RVuUEP)

【第一話】



『ミク!明日一緒に夏祭り行こうぜ!!』
『どした?何か悲しい事会った?』
『ミクを傷つける奴は許さねえ』
『ミク、愛してる』


『今までありがとう』


私は、校舎の柱にもたれて携帯をいじっていた。
すると突然。
突然、またいつもの『声』が聞こえてきた。
携帯をいじっていた手を止め
頭をはじめ、腕や足、体全身から聞こえる『声』に
すべての意識を向けた。
全身から聞こえる、じゃなくて
単に私が思い出しているだけかもしれない。

その『声』は、つい一週間前ほどに別れた、2つ上の高3の先輩のものだった。
先輩の声は、別れてからも毎日思い出してしまう。

携帯を制服のスカートのポケットにしまった。
それと同時に、あの先輩の本物の声が聞こえた。

「あーマジで??」
(マジマジ!!やべぇよ)
「自業自得だべ」
(ひでぇ!!)
「俺さ、ちょっと勉強しなきゃいけないんだわ。
じゃあこれでサラバ」
(おーぅ。
あー俺も勉強しねぇと…)

先輩達は、私の前を過ぎる手前で右に曲がって去って行った。
正直私は、ホッとしていた。
私は別れた今でも先輩の事を想っている。
だが直接会う勇気はない。
だから、顔を合わせない事に安心してしまったのだ。

「私って、最低だ…」

私は怖いんだ。
記憶の中では…思い出の中では、先輩はいつも、優しく笑っているのに。
なぜか先輩の顔を見るのが怖かった。
目を合わせる事が怖かった。




【第一話 終わり】




Dear.第二話 ( No.5 )
日時: 2011/05/08 11:52
名前: みにゅ (ID: V4RVuUEP)

【第二話】




『先輩!一緒に帰ろう』
『おう、悪ぃな部活長引いてさ…』
『いいですよ。それより明日!
先輩、バスケの試合に出るんですよね』
『んーまぁな。
将来の夢に一歩一歩近づくってやつ??』
『先輩はバスケット選手になりたいんだっけ?』
『うん』
『私、応援に行きます!
頑張って下さいね』
『サンキュ。
じゃあさ…パワー付けに、手ぇつながね?』
『…いいですよ』
『なんか…ははっ』
『ふふ…』

今私が思い出しているのは、2か月前の11月のある日。
学校帰りに先輩と二人で、笑いながら手をつないで歩いている。
この頃は、ずっとずっとこんな時が続くと思っていたのに。

そして時は流れ、一週間前の記憶に移り変わった。


そう—先輩と別れたあの日。


『今日も送ってくれてありがとうございます。
先輩、もう少しで大学生ですね』
『……』
『先輩はどこの大学に行くんですか??』
『…今まで、ありがとう……っ』

そうして交わした口づけ。
なぜか振った本人は、目から涙をこぼしていた。
何故泣いているのか聞くことも出来ず、今でも謎のままだ。
そして振られた本人も—去って行く先輩の背中を見つめながら、静かに泣いていた。

意識を『思い出』から『現実』に戻す。
すると、先輩が最後に言った言葉。
『今までありがとう』が、私の頭、いや、全身を埋め尽くしていく。
耳から離れずにこびりついて、鳴りやまないんだ。


ずっと話す事も出来ないまま。
もっと『距離』が空いたまま、一ヶ月が過ぎた。
先輩は何の報告も無しに、私の目の前から消えた。




【第二話 終わり】

Dear.第三話 ( No.6 )
日時: 2011/05/08 11:54
名前: みにゅ (ID: V4RVuUEP)

【第三話】




前までも話してはいなかったが、先輩が近くに居るだけで幸せだった。
だがいなくなってしまってはもう会えない。
どこに行ったのか私にはわからない。
もう彼女ではないのだから。
そう自分に言い聞かせようとしても、
心は悲しさでおかしくなるような感覚に陥った。

逢いたい。
逢いたいよ、先輩。
逢いたいから先輩の名を呼ぶ。
もはや声にならない声で。
悲しい、助けてよ、先輩。
私を傷つける奴は許せないんでしょ。
先輩が私を傷つけてどうするの—。

私はそれから毎日、居なくなった先輩のカタチを探し続けた。


3年生は、大学の受験の結果がそろそろ知らされる時期になった。
それでも先輩は来なかった。
先輩、大学行かないのかな…。

『おめでとう!先輩』
本来ならこの言葉を今、言えるはずだ。
だが、先輩は既に私の前にはいない。
一緒に祝えない。

どうしようもない切なさに負けないように、左手の人差し指を握る。
そこには先輩からもらった指輪。
その時だった。


「あー、お前の元カレも、今頃向こうで胴上げ状態だろうな。
あいつ頭イイし、顔もイイし、スポーツも出来るし。
向こうでもモテるぜ、きっと」


先輩の友人が、まるで独り言のように呟いた。
でもそれは私に投げかけた言葉だった。
私は、耳を疑った。

「あの…、その『向こうで』ってどういう意味ですか??」



「あ、知らねぇの?
あいつ、アメリカの大学に行ったんだよ」




【第三話 終わり】

Dear.第四話 ( No.7 )
日時: 2011/05/08 11:54
名前: みにゅ (ID: V4RVuUEP)

【第四話】




「あ、知らねぇの?
あいつ、アメリカの大学に行ったんだよ。
たしか—」


まだ何か言っていたが、自然と耳に入ってこなかった。


先輩はアメリカの大学に行った。
バスケットボールが盛んな所だそうだ。

よく先輩は言っていた。
『俺は将来バスケの選手になる』
と。
そして私は
『私は歌手になりたいです』
と言って、お互いに応援し合っていた。

自分の夢にまっすぐな先輩に惹かれた。
だから私は、もし先輩がアメリカに引っ越すと知っていても、止めなかっただろう。
先輩の夢は邪魔したくない。

先輩は早めに旅立った。
そう、先輩が突然消えた日に日本を出たのだ。
なんでも、アメリカになれるためらしい。
今は一人暮らしを始めているそうだ。


そこまで先輩の友人から聞いて、感づいた。
あの日の先輩の『涙』の意味を。
先輩は、遠距離恋愛は私に迷惑がかかるって考えたんだ。
遠い所に居る自分の為に、恋愛をガマンさせるなら、別れた方がマシだ、と。

私は、いつのまにか空を見上げていた。
まるで、先輩もアメリカでこんな風にこの空を見上げてるかもしれない。
そんな事を考えながら、私は呟いた。


「先輩、ありがとう。
私も頑張るから、先輩も頑張ってね」


と。




【第四話 終わり】


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