二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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 雲の切れ間に、月の光。【*/イナズマイレブンGO】
日時: 2011/09/19 17:23
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: KCnf7FEj)

( あたたかくて、まぶしくて、てのとどかない )



【御挨拶】
 ええと、色々な方にお世話になってます、ゆうです。
 この度、改めて“長編”を書くことに致しました。呆れるかたも多いと思われますが、宜しくお願い致します!
 ぼく自身、チキン野郎なので皆さんの小説に書き込むことがすっごく恥ずかしくて行けない場合もありますが、声を掛けて下されば是非見に行かせて頂きます*
 今回は久しぶりに長編、イナズマイレブンGOを必死で追いかけてみようと思います。因みに、最強設定が入るかと思われますが気長に付き合ってやって下さい。

【注意】
 荒らしや誹謗中傷は全般的にお断りしているほか、イナズマイレブンを微塵も知らない方はコメント等はおやめください。いや、嬉しくないとかそういうのではなく、作品自体の素晴らしさを知って頂きたいのです。あ、でも、イナズマは知らないけどGOは知ってる、という方は歓迎します*
 作者はメンタル面が非常に弱いです。些細なことでブロークンハートするので悪口はやめて下さい。辛口アドバイス等は大丈夫です*

 以上をお読みの上で読みたい、という方は付き合ってやって下さい。

【お客様】
*刹那さま
*茉莉さま
*星兎さま
*伊莉寿さま
*おかゆさま

【本編】

[>>001] 登場人物
[>>007] 第0話
[>>011] 第1話
[>>023] 第2話
[>>026] 第3話
[>>031] 第4話
[>>034] 第5話
[>>035] 第6話
[>>038] 第7話

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 第5話 ( No.34 )
日時: 2011/09/02 20:53
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: l78GGQ1X)
参照: スランプ? いいえ、ノマカプにハマっただけでs。

*彩音視点*


 ——監督、何考えてるんだろう。あたしは小さく溜息を吐いた。監督は監督として、考えがあるのは分かるが新人を起用するのはあたしは賛成しない、な。奏ちゃんは強いから良いけど、この子、——まともにパスも出来そうにないし。
 多分、あたしより弱い。それに——あたしが顧問を務める学校に挑んだらきっと負けちゃう。嗚呼、でも、勝敗を決めるのはフィフスセクター、か。少し、寂しくなった。
 、豪炎寺君に、あいたい。抱き締めて欲しい、会いたいのに、苦しい。会いたくない、——あ、れ?

「彩音ちゃん、大丈夫?」

 どくん、と胸が脈打つ。震える手に、亜美ちゃんの温かい手が重なる。ゆったりと笑みを広げれば、亜美ちゃんもゆっくりと笑んだ。豪炎寺君に会えるのはきっとまだまだ遠い未来だけど、あたし、やっていけそうだ。亜美ちゃんが、仲間がそばに居るから。
 ゆっくりと目を閉じ、開ければフィールドが目に入る。試合が再開され、あたしはふんわりと笑んだ。楽しみだなあ、——松風君の、能力が、技術が。
 下がってきたのは紫色の髪の子。なんかお兄ちゃんと声が似てる気がしないでもないかなあ、まあ、気にしないんだけど。

「あたし、あの子を円堂君と重ねてる、」
「——何かしてくれるよね、あの子なら、きっと」

 顔を見合わせて笑い合う。試合が再開され、松風君がボールを取ろうと突っ込んでいくは良いものの、テクニックは一回りも二回りも相手の方が上で、躱されるどころか味方にボールをぶつけられる。
 気が付けば、奏ちゃんは平然とした顔で立っていたものの、殆どのイレブンが地に伏していた。

「、酷い……」

 ぽつり、と誰かが呟く。あまりにも一方的なそれは、以前も見たことがある光景。FFの決勝戦の時も、エイリア学園の時も、

「どうしたァ? ——お前のサッカーへの愛もそんなものか」

 黒の騎士団の——剣城君が見下すように松風君に言う。苛立ちが、悲しみが、募る。どうしてフィフスセクターは管理してしまったんだろう。サッカーにさえ、自由は無いというのか。
 ただでさえ縛られがちな世の中を、自由にしてはあげられないのかな。無力さだけが残った。

「っぷ……あはははははっ! 馬鹿みたい! 下らない!」

 奏ちゃんが突然笑いだす。くすくす、と未だ笑い声は止まない。その場に居た全員は目を見開いた。何事だ、と。
 奏ちゃんの姿が、不意に亜美ちゃんと重なった。似ていると、そう感じた、けど、奏ちゃんは亜美ちゃんよりも冷たいものを纏っている気がした。

「サッカーに、愛? 馬鹿みたい、アハハハッ! サッカーを愛してるの? 松風君は、さ! キミもそうだよ、サッカーへの愛を認めてるってわけ? 意味わかんない、ボク、初めて見た、そんな人! ——正確に言えば二度目かもだけど。サッカーに愛情なんて要らないんだよ? 理解してる?」

 くすくす、と奏ちゃんは笑う。冷たく、悲しげに笑う。無意識に眉を寄せていたらしいあたしに、亜美ちゃんがゆっくりと視線を俯かせた。嗚呼、重ねているんだなあ、と感じる。亜美ちゃんはきっと、自分と奏ちゃんを重ねてる。
 エイリア学園の時の、自分と。

「……私、もう行くね。一応帝国の顧問やってるし、さ。彩音ちゃんだって天河原の顧問なんでしょ? 行かないと。私は鬼道くんに怒られちゃう。彩音ちゃんも、待ってるんでしょ、生徒さんが。ほら、行こう」

 ぐい、と半ば強制的に腕を引っ張られる。丁度、ホイッスルが鳴り響いた。気になるのに——見たいのに、気になるのに、見たくない。亜美ちゃんに促されるままにあたし達は雷門を去った。其々の勤める学校に向かって。
 ——あたしの仕事は天河原の皆を優勝させる、ことだから。亜美ちゃんは帝国の皆を。それが叶わない願いだと知っているけど。フィフスセクターに管理されている今の時代じゃ、どうせそれは叶わないのだから。
 あたしは雷門を再度振り返り、小さく笑んだ。亜美ちゃんも、笑っていた。

「「——革命を起こせ、雷門イレブン」」

 最早決まり文句になっているそれを呟けば、二人で顔を見合わせて笑い合った。懐かしくて、温かい気持ちになった。奏ちゃんの成長もそうだけど、何よりも雷門イレブンがどうなるかが気になる。
 ——松風君の存在がきっと大きく影響してくるだろうから。ゆったりと笑みを深めて、あたしは漸くその場を立ち去った。







二人はこの後しばらく出てこない、かも((ぇ

 第6話 ( No.35 )
日時: 2011/09/03 18:54
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: l78GGQ1X)
参照: クラスの男子曰く、「フルパワースパイクあるかもな」←


 黒の騎士団の一方的な試合。それはあくまで、ボクが考えた物語の一部。そうだね——本気を出すのも良いけど、彼の力を見るのも良いかな。ゆったりと笑めば、神童先輩、というよりは雷門イレブンが此方を睨むように見ているのが分かる。
 そりゃあそうだよね。ボク、あんなこと言っちゃったし?

「すみませんキャプテン、俺、フィールドに居ても何一つ役に立ちまでんした……」

 眉を下げ、悲しげにぽつりと、無力な己を責めるように言うチョココロネ君、基、松風君。そうだね、キミが役に立ったら立ったで怖いかもしれないよ? なんちゃって。己のことを責めるっていうのは良いよ、もっともっと——強くなれるから。

「、でもっ……このままサッカー部が取られちゃうなんて嫌です!」
「落ち着け。——俺だってサッカー部は渡したくない。だけどあいつ等、半端じゃない。悔しいけど、俺達を凌ぐ力だ」
「——だよね。先輩たちが今のまま進化しなかったら、サッカー部は駄目になっちゃう」

 くす、と笑って横槍を入れると黙ってろと言わんばかりの皆の視線が突き刺さる。協力したいのはそうだけど、——自分よりも弱いチームで、自分の実力を出せないっていうのは少し嫌、かな。

「……フィフスセクターの指示に従おうとは思わないけどね、」

 ぽつり、と小さく呟けばその場を立ち去る。フィフスセクターなんて大っ嫌い。別に潰したいとかそういう理由じゃなくて、ボクだって思い切りするサッカーは大好きだ。だから、嫌いなんだ。
 聖帝とかそういうの、ふざけないでよ——っていう感じだ。ゆっくりと辺りを見回して、溜息を吐く。早く——早く終わらせたい。この試合を、下らないこの試合をね。

「さあ、後半開始です! リードされている雷門、どう出るのか?!」

 実況の声が響く。ホイッスルが聞こえる。始まった試合——ボールは黒の騎士団から。いきなりスライディングを掛けた神童先輩が吹き飛ばされる。ふうん、結構やるかもねえ。

「キャプテン!」
「どうしたァ? 早くも降参か」

 厭味っぽい言い方の不良君に苛立ちを見せながら、ボクは余裕ぶっている不良君からボールを奪った。なっ、と驚く声が聞こえる。ふわりと笑み、足元のボールを黒の騎士団のゴールへと思い切り蹴ってやった。
 それは誰にも止められない、けれど、普通のシュート。お兄ちゃん直伝だから、とっても強い。(お兄ちゃんは強いんだよ!)

「チッ……」

 でも——それは不良君によって止められた。黒の騎士団の中ではきっと一番強いんだと思う不良君がそれを止め、ボールをキープする。嗚呼、やる気が起きない。低レベルな戦いなんて好きじゃない。
 しかし、それで逆上させたのか激しい攻防が続く。——というよりは一方的な試合になってきた。ただのドリブルで吹っ飛ばされるわ(ボクは避けてたけどね。面倒だし)、ドリブルをするだけしてシュートも何も決めない。つまり、だ。不良君はただ人を傷付けようとしている。それを悟ったボクは、気が付かない間に拳を握りしめていた。
 ボクだって、心も存在する。同情もする。でも、これは違う。ボクはサッカーを汚されることだけは大っ嫌いだ。人を傷付けるというのも、受け付けない。ふざけるな、と呟いた。

「——あ、」

 ボクと交代していた水森という先輩がサッカー部を去っていくのが分かる。恐れをなして逃げる人は、嫌いだ。

「皆が、潰される……」

 そこで松風君にボールが渡される。ボクは小さく笑った。人を信用するのは好きじゃないけど、この子は何かが違う。信用するわけじゃないけど、直感的にそう思った。頑張れ、と声を掛ければ驚いたように見開かれる瞳。
 松風君はパスだ、と言われても誰一人としてパスを出さず、ただ走り抜けるだけだ。スルーするのは、確かに賢明かもしれない。松風君は、仲間にボールを渡さないことで護っているのだから。其れに気づかない皆は少し駄目なんじゃない、かな——。

「っふ……そう上手くいくかよ」

 ぱちん、と不良君が指を鳴らせば松風君はあっという間に囲まれた。速いね——。小さく感嘆の息を漏らした。先ほどまで普通にマークしていたくせに。
 くすくすと笑った。

「もう逃げられないぜえ……」

 オレンジの髪の人がにやにやと笑う。黒の騎士団流石に性格が悪い、ね。思わず苦笑を漏らせば、ボクはそれを見守った。何も言わず、ただ見るだけだ。面白そうだったし、——きっと彼自身の力で何かしてくれるだろうから。

「松風天馬、」

 不良君が松風君につかつかと歩み寄る。奥に控えている監督とかいう黒木っていう人に何かを指示されたらしく、それでも半ば本音とでも言うかのように顔を歪める不良君。

「その顔……気に食わねえ。——下らねえんだよ、サッカーなんて!」

 そう言うと思えば、不良君の後ろに黒い影が揺らめく。ま、さか、そんなこと——ある、か。フィフスセクターのシードは化身使いだという噂がある。つまり、彼も使えるということだ。

「嘘でしょ……」

 ぽつり、と気付かぬうちに呟きが零れていた。こんなんじゃ、勝てないんじゃないのかなあ。

Re:  雲の切れ間に、月の光。【*/イナズマイレブンGO】 ( No.36 )
日時: 2011/09/03 19:02
名前: 刹那 (ID: CA3ig4y.)

うん、亜美ちゃんと彩音ちゃんがやっぱり可愛過ぎる!!!

ティアラ「彩音はね、いつも可愛いの><」

ラティア「亜美だって、可愛いわよ。」

…君達、何か同じ事ばっかり言ってません?

ティアラ・ラティア「「だって、本当の事だし。」」

確かにそうだけどね^^

Re:  雲の切れ間に、月の光。【*/イナズマイレブンGO】 ( No.37 )
日時: 2011/09/03 20:33
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: l78GGQ1X)
参照: クラスの男子曰く、「フルパワースパイクあるかもな」←

>>刹那

亜美と彩音は暫く出てきません、(ぁ
ええと、多分あともう数週間で出てくるy((

亜美「……うにゅ、ラティアとティアラのが可愛いよ」
彩音「そうだよー!」

だよね^^

第7話 ( No.38 )
日時: 2011/09/19 14:53
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: KCnf7FEj)


「まさか、あれは……!」

 キーパーを務めている先輩が呆然と呟く。
 そうだ、化身だ。ボクだって実物は全然見たことないし、使えるわけじゃない。ただのサッカーを起用すればボクは最強と言える存在だが、化身を使うサッカーを考えるとボクはまだまだ、だ。フィフスセクターになんてどう抗っても勝てないという答えが正しいのだ。
 揺らぐ揺らぐ黒いそれに、恐怖を歓喜を覚えた。間近で見れた嬉しさと、勝てないという恐怖が混ざり合う。頬を汗が滑り落ちた。

「な、何と、フィールドに現れたのはサッカープレイヤーの間で噂されるあの化身なのか——ッ!」

 甲冑に、まるで騎士にもみえるその姿。大きな剣を持ち盾を持ち、マントが後ろで翻る。
 不良君が口を開いた。

「これが俺の化身、剣聖ランスロットだ」

 剣聖ランスロット——聞いたことは無い。ボクの知る化身は、"あの三人"のものだけなのだから。其れが、知らないのが当たり前だと思う。
 化身使いは居ないと言われてきた。最も、円堂守の世代は化身と同じと言われるものが存在していた。現在になり気が具現化されたものを化身と呼ぶようになってきただけだ。つまり、現在の——現在の中学サッカー界での化身使いはボクが知るだけでも四人いる。
 ただ、シードの中には化身使いがもっと居るということを昔お兄ちゃんに聞いた。其れを考えると多分——……

「化身使いはまだ居る、ということか」

 ぽつりと呟いた言葉は誰にも聞こえなかったようだ。

「はあ————っ!」
「うあああっ……」

 不良君が化身を纏いながら松風君へ突っ込む。化身の持つ剣が、攻撃が容赦なく松風君を襲う。ボクの足は最早動かない。恐怖に駆られて、動くことすらままならない。何だ、ボク、まだまだ弱いよ。
 ——自分を犠牲にしたくないという想いも強い。きっと自分勝手だとキミは嘲るんだろうね——お兄ちゃん。
 不良君の勢いは増す。松風君がぼろぼろになるのを、ボクはただ静観していた。ほんと、下らないよ。

「天馬君!」

 誰かが、——大方女の子だ——叫ぶ。松風君は吹き飛ばされ、フィールドへ倒れる。ボクはそれを見ていることしかできない。ぎゅ、と拳を握りしめるとボクはぽつりと呟いた。

「ざけるな……ふざけんなぁっ……!」

 剣城くんが足を振り上げ、ボールを松風君へと蹴る。舌打ちをしてボクは柄にもなく彼の前に立ち、そのボールを受けた。激痛が走る。初めて、ボールで傷ついた。
 威力を増すそのボールを止めきり、ボクはその場に屈みこんだ。かはっ、と情けのない呻きが漏れる。
 サッカーは人を傷つけるためにあるわけじゃないのに。
 どうしようもない怒りが溢れて、——痛かった。ズキリとボールをまともに受けたお腹は痛みを訴える。キャプテンこと、神童先輩が慌てて駆け寄ってくる。

「だ、大丈夫か!」
「、っは……これくらい、何ともないよ」

 そうだ、何時までも倒れてるわけにはいかない。ボクは痛む体に鞭打って立ち上がる。
 やっぱり少しふらつくなあ。
 次いでボクの無事を確認した神童先輩は松風君の方へと足を進めた。松風君が、言う。

「やりたいんです……」

 サッカーがやりたいと、松風君が言う。ユニフォームを掴んで言う松風君の腕を神童先輩が掴んだ。

「、俺だって……!」

 ポロポロと涙をこぼす神童先輩。松風君が驚いたように神童先輩を見詰めている。

「何で、何でだよ……俺はチームメイトさえも守れない、……何がキャプテンだ、こんなものっ……!」

 神童先輩を取り巻く空気が、変わる。

「畜生—————ッ! うぁあぁああ——!」

 神童先輩の後ろに揺らめく影と、現れる影。指揮棒を持つそれは——化身だった。まさか一試合でこんなに化身が見れるものとは。ポカンとするボクや観客たち。
 ——何だか、面白いことになった?






化身シーンとか分からん(


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