二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- サクリファイス【とある魔術の禁書目録×デスノート】
- 日時: 2011/09/08 18:15
- 名前: イルッカ (ID: Uvcwa5h/)
はじめまして、イルッカです。
Distortion【とある魔術の禁書目録×デスノート】にクリックしていただきありがとうございます。
†はじめに†
ここは妄想しかありません。
DEATH NOTEはメロが好きなのでメロ関係しか、禁書はオルソラ好きなので法の書関係しか出てきません。
あと、荒らしはやめてくださいね。
本当に駄文・誤字脱字の多い作品になると思われます。
それでも読んでくれる人。感激です。コメントをもらえるとなお嬉しいです。
†補足†
メロがワイミーズハウスを出て行ったところから始まります。
その他、マフィアのいかついオッチャン(ロッド・ロス)との出会いも妄想で書いてしまってます。
オルソラは法の書関連でローマ正教から追われているところです。いろんな妄想が入ってます。
それでは、よろしくお願いします。
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- Re: サクリファイス【とある魔術の禁書目録×デスノート】 ( No.1 )
- 日時: 2011/09/08 18:16
- 名前: イルッカ (ID: Uvcwa5h/)
Lが死んで2年が経った。
相変わらずキラは犯罪者裁きを続けていた。犯罪者は激減し、反対にキラ信者は急増した。本当にキラが正義であるかのように、世の中が反転していった。
それは日本だけでなくアメリカでも同じことが言えた。
『本日、××州では壮大なキラ賛成派の集会が行われます。会場にはたくさんの人が集まり始めています。まもなく、キラ賛成派の———————』
ブツッ
青年は忌々しそうにテレビの電源を切った。パキッという音を立てながらチョコレートを口にする。
青年の名前はメロと言った。
メロは2年前までワイミーズハウスに住み、Lの後継者候補になっていた。しかし、Lが死んだのをきっかけに、もう一人の後継者、ニアにその座を譲り、自分のやり方でキラを捕まえることに決めた。
チョコを食べ終えると、外へ出かける支度を始める。
もう夜の11時だが、直感的に今夜は眠れないような気がした。外に出ても特に何もないのだが、ただぼうっと座っているよりはマシだと言い聞かせ、外に出た。
生ぬるい夜風がメロの横を通り過ぎる。
アパートの部屋の鍵を閉めた。ふと、隣のドアを見る。
今日は、新しい入居者が来る予定だったのだが、結局来なかったようだ。
外に出ると、普通の住宅にスプレーで何かを書いている若者がいた。おそらく、不良たちが無断で落書きをしているのだろう。これが世に聞くグラフィティアートというものか。
「綺麗な絵画でございますね」
いつの間にか、隣に見知らぬ女性が立っていたことに気付く。
修道服を着ていた。シスターだろうか?優しそうな眼差しで不良が書きなぐるグラフィティアートを見つめていた。
シスターの感想にあきれながらメロは呟く。
「バカが。あれはどう見てもグラフィティアートだろ。ただの落書きだ」
「そうなのでございますか?それにしても、グラフィティアートなる落書きはとてもきれいな絵画なのですね」
「おい・・・・・・人の話聞いてたか?」
それでもそのシスターは楽しそうにその様子を眺めていた。
そんなシスターを見ていると、どうでもよくなった気分になり、一緒にその様子を眺めた。
「・・・・・・・お前、こんな夜中に何してんだよ」
メロは当然であるその疑問をぶつけてみる。
女性が、ましてやシスターがこんな夜遅くに出歩くなど、考えられない。
「ええ、実はとある事情で夜逃げしてきまして・・・・・・・」
「夜逃げ?」
「そうなのでございます。借りたアパートに向かおうとしたのですが、道に迷って、さらにはこんな大荷物で疲れてしまいまして」
見ると、シスターの隣にあるのは山ずみの荷物だった。暗くてちゃんと確認できなかったが、これを女性一人で運ぶのにはかなり無理があるように思えた。
「・・・・・・もしかして、アパートって***街のところか?」
「ええ、そうなのでございます。しかし、どうしてあなたがそのことを・・・・・・?」
メロは心の中で「マジかよ」と、ため息をついた。つまり、この女性がメロの隣の部屋の入居者ということだ。
「・・・・・荷物、持ってってやるよ」
「え?でも、今初めて出会った方にそのようなことを押し付けるのは・・・・・」
「お前の部屋の隣は俺の部屋だ。ついでだから持ってくって言ってんだよ」
きょとん、とした顔になるシスター。しかし、次の瞬間、ぱあっと明るい表情に一変した。
「本当でございますか?ああ、嬉しいです、あなたのような優しい方と巡り合うことができて。あの、失礼でございますが、あなたのお名前は?」
「・・・・・・メロ」
「メロさんですね。まあ、かわいらしい名前でございます。私は、オルソラ=アクィナスといいます」
「お前、もし俺に会わなかったらどうするつもりだったんだよ」
「そうでございますねぇ・・・・・。困っていたと思います」
「ああ、そう」
さっきからずっとこんな調子で会話をしている。オルソラはマイペースで特に気にもしていないみたいだが。
「ああ、あなたたち」
後ろから声をかけられる。
見ると、金髪の綺麗な女性が立っていた。
「ここら辺でこういう男たちを見た?」
女性に顔写真を見せられる。3枚あって、どれもいかつい男の顔だった。
「見てないのでございます」
「俺もだ。・・・・・・こいつら、なんなんだ?」
「・・・・・・まあ、一言でいえば危なっかしい連中よ。見たら、連絡してくれる?」
女性が電話番号が書かれた紙を渡してきた。
メロはそれを受け取り、しばらく沈黙して口を開く。
「・・・・・FBIか」
「えッ・・・・・!!」
女性は顔をこわばらせた。この反応から、やはりFBIらしい。
「・・・・どうしてそう思ったの?」
「この顔写真、テロリストだろ」
「・・・・・・・。」
女性はメロから写真を受け取り、考え込んだ後、諦めたように白状した。
「ええ、そうよ。今はマフィアみたいなものをやっているみたいだけど。改めて自己紹介するわ。私はハル=リドナー」
リドナーは写真をしまい、証明書を見せた。
「この町にいるって聞いたんだけど、手掛かりがなくてね」
「・・・・・よく分からないのでございますが、お疲れ様です」
「ええ、ありがとう」
オルソラの言葉ににっこりとほほ笑むリドナー。
「ああ、それと」
「?」
「あなたたち、素敵なカップルね」
「付き合ってねぇよ」
しかめっ面で吐き捨てるメロの反応に楽しそうに笑いながら、リドナーは去って行った。
「・・・・・・あの、カップルというものは、どのようなものでございますか?」
「・・・・・・お前は、知らなくていい」
- Re: サクリファイス【とある魔術の禁書目録×デスノート】 ( No.2 )
- 日時: 2011/09/08 18:16
- 名前: イルッカ (ID: Uvcwa5h/)
「ここだ」
メロはオルソラを連れてオルソラの部屋に入る。着いた時にはオルソラは心底くたくたに疲れたようだった。
それでも、新しい入居先を見ると、表情を明るくしてくれた。
「まあ、素敵なアパートなんでございますね」
「そうか・・・・・?かなり安いからぼろぼろだけど」
「それに、メロさんの隣の部屋というのは本当に素晴らしい偶然でございますね!」
オルソラは荷物を置くと部屋中を眺めた。まるで、子供が水族館に訪れたときのあの新発見をしたような表情だった。
メロはそんなオルソラを横目で見て、オルソラの荷物を適当において帰ろうとした。
「もう、帰ってしまわれるのでございますか?」
「だって、用は無いだろ」
「いえ、道を案内してもらった上、荷物まで運んでくださったのに何もなしでは私の気が済まないでございます」
「ついでだって言ってんだろ。変な気まわしてんじゃねぇよ」
「そうだ!せめて、お料理でも食べていってくださりませんか?今から作るので多少時間はかかると思われますが・・・・。」
「おい・・・・・人の話を聞け」
メロの言葉は全く耳にせず、さっさと料理の支度をし始めるオルソラ。
仕方なく、メロはソファに座ってくつろいだ。
「できましたのでございます。さあ、一緒に食べましょう」
オルソラは、テーブルにパスタを並べる。とてもおいしそうな香りがした。
口にすると、本当においしかった。プロなんじゃないかと思うくらいに。どんどん食が進む。
「お味のほうは、どうでございましょうか?」
オルソラが不安げに聞いてきた。
「・・・・・・まあ、悪くはないな」
「本当ですか!」
両手を合わせ、嬉しそうに笑う。
- Re:サクリファイス【とある魔術の禁書目録×デスノート】 ( No.3 )
- 日時: 2011/09/08 18:16
- 名前: イルッカ (ID: Uvcwa5h/)
「やっぱり、食事は誰かと一緒に取った方が楽しいでございます」
「・・・・・・・」
「一人というのは・・・・・・すごく寂しいものだったんですね」
「・・・・・・・」
その時だけ、オルソラが違う表情をしたような気がした。
引っ越してきたばかりで殺伐とした部屋。何も面白みがない部屋をメロはただ眺めていた。
全部食べ終わると、オルソラがにっこりと笑って食器を片づけてくれた。
「今日は本当にありがとうございます。もし、よろしければ食事だけでも来ていただけたら大変うれしいのでございますが・・・・・・」
「そこまで俺が世話になる義理もないだろ」
「では、料理をして待っていますね」
「おい、人の話聞いてるか」
またしてもメロの話をスルーするオルソラに、ため息をつく。
気のせいか、眠くなってきた。久々に満腹に食べたからだろうか。目をこする。ああ、完全に睡魔が襲ってきた。
「本当にこういうのは久しぶりで・・・・・。私自身もすごく楽しいです。メロさん、お友達とかよろしければ紹介してください。料理を一緒に食べたいのでございます」
「俺に・・・・・仲間なんか・・・・・」
いない。一人で来たんだから。
そう言ったのだろうか?眠くて言ったのかいっていないのか分からない。メロは深い眠りについた。眠りにつく前、ぼんやりと思いだした顔は皮肉にもニアだった。
目が覚める。
しまった、と顔をしかめる。どうやらオルソラの部屋でそのまま眠ってしまったようだ。起き上がると、メロはソファにきれいに寝かされていて、毛布まで掛けられていた。きっと、オルソラがしてくれたのだろう。
オルソラは、メロと反対側のソファにいた。座りながら眠っている。
メロは起き上がって毛布を持つ。オルソラに毛布を掛けた。
時計を見る。朝の6時だった。もう、朝日が窓から差し込んでいた。小鳥が泣いている。メロは、頭をかきながら、オルソラの部屋を出て行った。
「何やってんだ・・・・・・・」
ため息交じりにそうつぶやく。
自分の部屋に入ると、ベッドに倒れこんだ。起きたばかりで眠くないのに、ベットに寝そべった。何故だかわからないがそうしたくなった。
しばらくぼうっと天井を見つめていた。
数十分後。
ピーンポーン・・・・・
呼び出し音が鳴り響いた。こんな朝っぱらからいったい誰が、何の用だ、とイライラしながらドアを開いた。
「おはようございます、メロさん」
オルソラだった。
先ほどまで眠っていたくせに、はきはきとした笑顔でメロを迎えた。
「・・・・・何の用だ」
「料理が出来上がりましたので、呼び出しに来たのでございます。さあ、一緒に食べましょう」
「・・・・・・いい。食欲がない」
「食べれば食欲は出てきますよ」
意味が分からない理屈でなから強引に引っ張り出されるメロ。
部屋に入ると、いい匂いがメロの鼻のあたりを漂い、結局食欲はオルソラの料理によって引き出されることとなった。
「メロさんが先に起きられるとは、予想外でございました。毛布を掛けてもらい、ありがとうございます」
「・・・・・・まるで俺がお寝坊さんみたいじゃないか」
「いえ、そういうわけではなく。仮にも私はシスターですから、起床時間には厳しいのですよ。そういう意味で言ったのでございます」
「ああ、そう」
そういえば、オルソラはシスターの姿をしていた。部屋にいるというのに、やはり修道服を着ていた。
「・・・・・・・部屋にいるときもそれか」
「この方が落ち着くのでございます。それに、なんだか神様に向かって失礼な気がして」
オルソラは照れながら笑った。
「そうだ、この後買い出しに行きませんか?」
「なんで、俺が」
「昼食の食材を買いたいのでございます。私、ここに来たばっかりなので案内してもらいたいのですが」
「他あたれ」
「それでは、食事がすんだら行きましょうね」
「おい、またスルーか」
- Re: サクリファイス【とある魔術の禁書目録×デスノート】 ( No.4 )
- 日時: 2011/09/08 18:17
- 名前: イルッカ (ID: Uvcwa5h/)
「わあ、すごい、たくさんのお店があるのでございますね!」
オルソラは初めて見る景色に子供のようにはしゃいでいた。メロはしかめっ面でオルソラの後をついていく。
表の通りにはいくつもの店舗が並んでいて、いわば商店街だった。商店街といっても、活気があるわけではなく、静かに営んでいる程度だった。それでもここの多くの店は掛け持ちしている店が多く、生活していくには十分収入が得られていた。
「メロさんは、どこの店が行きつけなのでございますか?」
「行きつけ、ってよりインスタントがほぼ主食だからな」
「まあ、それではお体を壊してしまいます」
「放っとけ。ていうか、お前には関係ないだろ」
「いえ、あります!」
きっぱりというオルソラ。その目は真剣そのものだった。
「メロさんは私の命の恩人です!」
「恩人?俺が何をしたっていうんだ?」
「メロさんは、私を案内してださいました。毛布を掛けてくださいました。こうして、ともに歩いてくださいました」
「・・・・・・本気で、それが命の恩返しになると思ってんのか?」
「私にとっては、かけがえのない時間でございます。だから、そのかけがえのない時間を私のような者に創ってくださったメロさんは、私の命の恩人です」
メロは、オルソラを見た。オルソラは、まるで神に祈るかのように両手を合わせて掴み、にっこりとほほ笑んでいた。
「・・・・・・よく、恥ずかしがらずにそんなこと言えるな」
「え?なんでございましょうか?」
「・・・・・・なんでもねぇよ」
メロは、そういってすたすたと歩いていく。
「あ!待ってください!」
「どうした?」
「あそこに、美味しそうなパンが!」
「・・・・・・・」
オルソラが指差す方向には、パン屋があった。まるでオルソラを引き付けるかのようにおいしそうなにおいを周りに充満させていた。オルソラは期待いっぱいの瞳でパン屋を見つめている。
「・・・・・買ってこい。ここで待ってるから」
「本当でございますか!?ありがとうございます!」
オルソラは、両手をグッと上に突き出して楽しそうにパン屋へ向かった。
「・・・・・・・ったく」
俺も何をやっているんだろうな、とつぶやく。互いのことも知りもしないのに、ここまで世話を焼いている自分が分からなくなる。それでも、断らなかったのも事実だし、悪い気がしなかったのも事実だ。
そして———————————。
「動くな」
メロは、後ろから拳銃を突きつけられていた。
「そのまま、騒がず来てもらおう」
「・・・・・・・」
メロは、その声の主を見る。
オールバックのいかつい顔の男だ。確か、昨日のFBIが見せていた顔写真の一人だ。となると、テロリストとなる。
それにしても、どうして自分が狙われるのかわからない。FBIと関係を持ったからか?いや、あのFBIは手当たり次第聞いているようだったし、いちいちそれをつぶしていたらリスクが高い。
だったら、なぜ?
そう疑問が浮かんでまた考えようとするが、オールバックの男に銃を強く突きつけられた。拳銃は、タオルにかぶさっていて外から見ればわからないが、突きつけられた感触から間違いなく拳銃だった。
「早く行け」
そして、メロは路地奥まで連れられた。
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