二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ポケットモンスター  グレー
日時: 2011/10/27 13:30
名前: 天熊 ◆zdSz24mXnI (ID: tgMaGFHR)

初めまして、天熊といいます。
ポケモン、だーいすき! な方も
そうじゃないけど、まぁ覗いてやったぞ な方も
やっべぇ! 間違えて来てしてしまった…… な方も
まずはクリックを感謝します^^

「ルビー・サファイア」のリメイクが出るのを前提に、「ブラック・ホワイト」のもう一つのバージョンは何だろう? 
と想像した結果、やっぱり「グレー」かな……?
なんて思ったんですけど、この予想が多いですよね……。



ここから本題になります (^_^)
非公式を除いて(好きな方はすみません <(_ _)> )BWまでの範囲のポケモンが登場します。
舞台は勿論イッシュ地方ですが、他の地方に出てくるトレーナーやジムリーダーも登場します。
ジムリーダーのポケモン、また、ジムリーダー変更の可能性アリ(他のトレーナーも)



       【注意事項】
・荒らしをするようでしたら、お帰り願います。
・更新は不定期です。更新していない場合は用事などが多いです。
・誤字脱字はご指摘いただけると幸いです。



なお、「グレー」にあたる小説ですが、キュレムが一際目立つようなことはありません。なるべく全ポケモンを出しt(ry
アドバイス、感想、コメントなど、気軽に下さると嬉しいです。
こんな駄小説に付き合ってくれるお客様は、どうぞよろしくお願いします^^



【目次】◆マークは、バトルシーン、状況などを書き増やした、改めたということです
登場人物一覧 >>010
プロローグ >>001
プロローグ2 >>002

【第一章】
一つの旅への羽ばたきの音 
>>003 >>012 >>022 >>029 >>034



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【お知らせ】
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プロローグ ( No.1 )
日時: 2011/10/25 21:33
名前: 天熊 ◆zdSz24mXnI (ID: UE6W7gUy)
参照: プロローグは短くした方がいいのかな…?

          【プロローグ】



「つまらないわ……」

全身を黒いコートに身を包んだ少女は、何処か寂しそうに呟く。 
首を下に向けて溜息を一つ吐く。 
その弾みで銀髪のポニーテールが、左肩をそっと撫でた。 
少女の黒い瞳に映る景色は、光を交えた暗闇の中。 見渡す限り、木々が草花が生い茂っている。

「ハァ……」

二度目の溜息。 
次は上に向かって吐いてみた。 
ここで少女は初めて、近くに野生のポケモンがいることを悟った。 
そのポケモン達はまるで地上の星のように明かりを出していた。 
認識できるのはバルビートとイルミーゼ。 
それも数匹ではなく、何百匹もいるように思えた。

「何でこのポケモンに気が付かなかったんだろう……?」

確かにその通りだった。 
もう十二時を過ぎる夜だというのに、辺りはポケモンのおかげで明るい。 
まるで皆既日食の正反対のようだ。

やがて、少女の前に一匹のバルビートが近づいて来た。 
少女はバルビートを見つめながら呟いた。

「私の所に来たって、何もあげないよ? それとも——」

少女はバルビートの異変に気が付いた。 
——このバルビート、何処か苦しそう。 
少女は両手をひらき、そっとバルビートを抱えた。 
よく見てみると、バルビートは左足に火傷を負っていた。 
それと生々しい噛みついた後が残っていた。 


——“炎の牙”!? 


ふと少女は立ち上がり、敷物代わりにしていた肩掛けのバッグのチャックを開けた。

「確か、あったはずなんだけど……」

見つけた、と言わんばかりに笑顔をつくる少女と苦しさに耐えるバルビート。 
少女は二つの木の実を持っており、一つはチーゴの実、もう一つはオボンの実と呼ばれる、回復の代名詞と言えるほどの料理などの材料だった。

バルビートを抱きかかえ、はじめに少女はチーゴの実をかじらせる。 
続いてオボンの実。 チーゴの実には火傷を回復する効果があり、オボンの実には体力を少しだけ回復する効果がある。 
バルビートは苦しそうな表情から、嬉しそうな表情に変わった。

「前言撤回するわ。 木の実を二個もあげちゃったからね」

バルビートは言葉の意味が分かったかのように、更に微笑んでいた。 
しかし、その表情はまた一変し、今度は何かに怯えるように小刻みに震えだした。

「あれ? どうかしたの?」

少女の問いかけに、バルビートの左手が彼女の頭の方を指差した。 
少女は上を見上げる。 


——この瞬間に少女とバルビートは刹那の内に、右へ吹き飛ばされた——と言うよりも、あるポケモンの攻撃を喰らった。


少女のいた地面は抉られたように約一メートルの穴があいていた。 
バルビートが指差した、少女の後ろにいたポケモンは腹部に水色の菱形、自身にも数か所小さい穴があいていて、薄い緑色の巨体——バンギラスだった。 
おそらく先程の技は、太い尾を使った鉄壁の攻撃とも言える“アイアンテール”。

少女は状況を整理し、バッグに手を伸ばす。 
このバンギラスは素早さが低いのか、大股だがゆっくりした動作だったので、遠くのバッグには楽して届いた。

「分かった、分かったって! バトルしたいんでしょ? ボール、ボール……」

そして少女は一つのボールを手に取る。 
知られている赤と白の柄ではなく、真っ白。 
これはプレミアボールと呼ばれる、少し珍しいボールだ。

「出てきて! ガブリアス!」

プレミアボールから華麗に登場したのは、藍色の龍の姿のポケモン、ガブリアス。 
翼を伸ばし、体を折りたたむと龍の旋風の如く、音速で飛ぶように素速くバンギラスへ駆けていった。 
しかし、それを察知したようにバンギラスは体を右へ倒した。 
ガブリアスの攻撃は空振り。 
翼を折り、地面を足につけて地面に降りた。 
スピードが乗っていた為か、少し後ろに足を引きずり、体のバランスを保った。

「あきらめないでね、ガブリアス」

ガブリアスは彼女の言葉が嬉しかったのか、少女の方を向いて、一吠え。 
両手を腰の部位まで下げ、尾を左右へと揺らす。 
——ここから勝負は決まったも同然だった。

 バンギラスも負けじと豪快に吠える。 
ガブリアスを睨むように双眼を細くし、牙にエネルギーを溜める。 
そこから熱気に包まれ、炎が歯の一つ一つから溢れだしてきた。 
灼熱、鋭牙————“炎の牙”。 
少女は両目を見開き、驚き、そして悟る。

「あなただったのね、バルビートを気付けたのは?」

少女の言葉にはお構いなしに、バンギラスはガブリアスの左足へ噛み付こうとしていた。 
しかし、ガブリアスはそこで霧のように消える。 
いつの間にか此処には、“砂嵐”が舞っていた。 
これはバンギラスの特性。 
そして、ガブリアスが消えたのも特性——砂隠れ。 
これは砂嵐が起こった時に回避率が上がるという物である。

「ガブリアス、“逆鱗”!」

バンギラスの死角、後方にいたガブリアスは、誰しもが触れてはいけない怒り、“逆鱗”を繰り出した。 
ガブリアスは全身をバンギラスの背中へと押し倒す。
バンギラスは逃げる間もなく“逆鱗”を喰らう。 
しかもそこは急所。 
バンギラスは足元から頭へと、前に倒れこんだ。 
と同時に、砂煙がバンギラスの身体を避けるように、舞う。

「なかなか、強かったよ。 その性格、私が直してあげる」

少女はバンギラスに向かってモンスターボールを投げた。 
バンギラスの額にあたる。 
そして、バンギラスは見るからにも眩しい光に包まれ、大きな体はモンスターボールの中へと入り込む。
ボールは二、三回揺れ、ついには静止。 
つまり、バンギラスを捕まえた。

モンスターボールは実に不思議な代物である。 
ショップに行けば色んな機能を持ったボールが売られている。 
不思議なのは、その小さな小さなモンスターボールの中に、あの大きなバンギラスが入ることである。 
そして、そのボールを使った主の命令に聞くようになるのだ。 
野生ポケモンとはもう去らば。 
全てのポケモンがそうなるとは限らないが————。

「本当に、つまらないわ……」

また少女は呟く。 
そしてモンスターボールを手に取り、ガブリアスもボールに戻し、バッグに入れた。 
何事もなかったかのようにバルビートとイルミーゼの光道を歩き出し、少女は少し微笑みながら、またまた呟く。

「でも、ポケモンを愛せない人の方がもっとつまらないわよね」



   next>>3

プロローグ2 ( No.2 )
日時: 2011/09/22 21:10
名前: 天熊 ◆zdSz24mXnI (ID: UE6W7gUy)

黒と白の境界線。
そこは漆黒の闇に包まれ、今も靄が立ち込めているのだろうか?
それとも、一筋の閃光から灯がつき、眩しい光景なのか?
実際、少女が見たのはどちらでもなかった。


そこは何色なのか?
一色に包まれているのだろうか?
はたまた、無数の色が協調し合っているのだろうか?
しかし、少女は首を振る。


黒と白の境界線。
そこは伝説のポケモン達が唯一ぶつかり合える場所。
今も死闘が繰り広げられている。

黒雷龍と白炎龍の戦慄の境界線上には灰氷龍が姿を現す。
そこで少女は何を見たのかは


————誰も知らない。

第一章  一つの旅への羽ばたきの音 ( No.3 )
日時: 2011/10/27 13:29
名前: 天熊 ◆zdSz24mXnI (ID: tgMaGFHR)

     《Noah side》

春風が、心の蕾を拓かせる時期。 
時間は正午を過ぎた所。 
季節外れの黒いコートに身を包んだ少女——「ノア」は、木漏れ日が光る、草原の上に腰を下ろした。 
そしてバッグから一つのモンスターボールを取り出し、独り言。

「どうして言うことを聞いてくれないの?」



          【第一話  二 人 の ト レ ー ナ ー】



彼女はモンスターボールの開閉ボタンを押した。 
中からは巨体のバンギラスが出てくる。 
腕を振り回し、いかにもバトルがしたいと言い張る態度。 
ノアは呆れて空を見上げる。 
真っ白な雲に蒼い大空は少女の心境とは似ても似つかなかった。

「意外とポケモンを慣らすのは難しいよ……。 つまんないっ!」

細目でバンギラスを睨む。 
相手は全くの無視。 
時々、草を千切り、土の地面を探す行動をする。 
仕方なくノアはバンギラスの我が儘を聞くことにし、バッグの中身をあさる——と言っても、この行動は約二十回目。

「これで最後よ! 分かった?」

と言ったのも約二十回目。 
大事そうにプレミアボールを取り出し、バンギラスの手前へボールを投げる。

「でも……私、次は本気でいくからね」

ボールから出てきたのはガブリアス。 
バンギラスは、待ってました! とでも言うように攻撃の構え。 
しかし、ガブリアスは少しずつ小さくなっていく。 
色は藍色ではなく、どんどん違う色へと変化していく。 
白い光に身を包み、空中へと佇んだ。 
身を包む光が消えた時、バンギラスの目に映ったのはガブリアスではなく、桃色の身体、尾をしなやかにくねらせる、幻のポケモン——「ミュウ」だった。

「バンギラス——いや、“ランス”。 これが貴方のニックネームよ。 ミュウが出てきて驚いたでしょ? この子の技“変身”でね、チャンピオンのシロナさんのガブリアスに変身してたのよ」

バンギラスは酷く驚いているようだ。 
目を大きく見開け——漫画で言うなら汗を流した。 
さっきの勇ましい姿は、可愛らしい姿へと変化したのだから無理もない。

「さーてと、バトルしたい?」

バンギラスは、いえいえ結構ですよ! と言う様に両手を振り、拒否する。 
——このバンギラス、なかなか常識が分かっている。
倒されるのは自分だと察したのだろう。 
ノアは「よろしい」とだけ言って、バッグから一つの分厚い本を取り出した。 
ページをめくり、そのページを見てはめくる、という動作が何回か続いた時、ノアは声を張り上げた。

「ジムバッジを持っていれば、獰猛なポケモンも言うことを聞くのかぁ。 よし、なら早速行くよ」

ノアは本を勢い良く閉じた。 
ミュウはノアの肩に乗り、バンギラスはその後ろへと歩く。 
天から差す太陽の閃光は、徐々に薄暗く変わっていく雲に遮られ、辺りは少しだけ暗くなる。 
その光景は彼女たちの運命をも象徴しているように見えた。



                    change



     《Scarlet side》

場所は変わり同時刻。 
木々の隙間の木漏れ日が消えた頃、蒼い頭の屋根の家から勢いよく飛び出した少年は後ろも振り返らずに「いってきま〜す!」とだけ言い放つ。 
紅色のキャップに上着は白に黒のアンダーライン、下着は黒の長ズボン。 
ヒップバッグも掛けており、今から旅に出るというような服装。

「これから俺達の冒険が始まるんだな!」

この少年の名は「スカーレット」。 
両親から名付けてもらったこの名前は、やや黄味を帯びた赤色のことで、彼が旅に出る理由に関係があった。

元々幼少時は悪戯好きで、そこから少し経った頃に引きこもりをしていた。 
それは、なかなか上手くポケモンを扱えずに近所の友達からも相手にされなくなってしまったからだ。 
しかし、偶然にも一つの出来事が彼の運命を変える灯火となったのだ。

その出来事とは「レッドのポケモンリーグ優勝」。
このレッドと言う少年も、初めはポケモンを扱うのが苦手だったらしい。 
しかし、努力を惜しむことなく練習した結果、ポケモンリーグを優勝できるほどの力を持った。 
そもそもポケモンリーグと言うのは、ポケモントレーナーが一番憧れている聖地と言うべき場所だ。 
トレーナーの実力、愛情など、ポケモンに対して、トレーナーに対しての様々なことが試される。 
ポケモンと毎日暮らせるだけでいい、と言う人も勿論いる。

本題に戻り、ポケモンリーグへ行くには、地方各地のポケモンジムと呼ばれる、戦いの基本、戦術などを試す場所へ行く必要がある。 
勝つことができたのならば、ジムバッジと呼ばれる“証”を貰える。 
見事八つ集めることができたのなら、ポケモンリーグへの扉は開かれる————。

これは全てスカーレットが調べたことだ。 


————自分と似ている。 
名前、バトルが苦手なこと。 
しかし、レッドは諦めなかった。 


そこから彼はレッドを尊敬し、必死にバトルの腕を磨いていった。 
そして今日という今日————スカーレットが旅立つ日。

「目的は勿論、ジム制覇とリーグ優勝だ! もし、それが達成できたら、今度はレッドさんに勝負を挑みに行こう!」

ヒップバッグの中にあるモンスターボールに喋りかけるように彼は優しく叫んだ。 
中にいるポケモンは何か認識できないが、優しく微笑み返しているようだった。

「——あれ? ところでレッドさんってどこにいるんだろう? …………ま、いっか!」

嬉しそうな表情で、灰色の道路を走る彼から離れた背後には、何やら尋常じゃない雰囲気が漂っていた。



   next>>12

Re: ポケットモンスター グレー【黒雷ト白炎ノ境界線】 ( No.4 )
日時: 2011/09/21 16:41
名前: ライ (ID: JZOkdH3f)

こんにちは♪
おもしろいよ♪
がんばってね♪
私もポケモンの小説かいてるよ(^^)/
『黒と白の英雄』っていうんだよ
よかったらコメントしてくれると
うれしいな♪
じゃあまたくるね♪

Re: ポケットモンスター グレー【黒雷ト白炎ノ境界線】 ( No.5 )
日時: 2011/09/21 16:48
名前: 天熊 ◆zdSz24mXnI (ID: UE6W7gUy)

>>4 ライさん

初コメありがとうございます&初めまして^^
天熊は気弱な奴なので、
小説を紹介してくれてとても嬉しいです (*^_^*)
『黒と白の英雄』ですか! 格好良い題名ですね^^
では見に行かせてもらいます

コメントありがとうございました^^


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