二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです
日時: 2012/08/01 17:43
名前: ◇azwd/t2EpE (ID: fpEl6qfM)
参照: http://boonsoldier.web.fc2.com/arufa.htm

ブーン芸VIP様から転載です。

丸パクリ?うん多分ね。

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Re: ( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです ( No.1 )
日時: 2012/08/01 17:45
名前: 予告編 (ID: fpEl6qfM)

('A`)「見ろよブーン、来たぜ」

 空は白みきって、快い朝風が木々の葉を揺らす。
 乾いた空気を吸い込んで、空を見上げ、息を吐く。

 街の中央にある広場、更にその中央にある朽ちかけた掲示板。
 そこに貼り出された一枚の紙は、風にさらわれることもなく、その場に佇んでいた。

('A`)「新兵急募……一週間後の正午から、ヴィップ城下町の国立公園で入軍テストか……」
( ^ω^)「随分急だお。いつもなら一ヶ月前には告知するはずだお」
('A`)「ラウンジの南進の影響だろうな……本格的な戦いになるらしい」
( ^ω^)「兵糧が貯まる秋には……ってことかお……」
('A`)「あぁ……かなりの犠牲が出るだろうしな……その穴埋めか、もしくは、ラウンジ戦での新戦力か————」

 新戦力。
 胸が、高鳴った。
 いきなり、戦争に出られるかも知れない。"アレ"を手にして、戦場を駆け巡れるかも知れない。
 抱えたいくつかの目的を達成する日が、大きく近付いた気がした。

('A`)「行くよな、ブーン?」
( ^ω^)「当たり前だお! 18歳になってからずっと待ってたんだお!」
('A`)「俺もだ。入軍テストがどんなのかは分からねぇが……ずっと訓練してきた俺たちなら、きっと大丈夫さ」
( ^ω^)「絶対入軍するお……そして、VIP国の天下統一に貢献するお!」
('A`)「あぁ……そして……」

 ドクオは懐から一つの封筒を取りだし、併設された投書箱に入れた。
 侘びしげな表情を浮かべながら。

Re: ( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです ( No.2 )
日時: 2012/08/01 17:47
名前: 予告編 (ID: fpEl6qfM)

( ^ω^)「妹さんへの手紙かお……?」
('A`)「あぁ……だが、こんな世の中だ……配達屋が襲撃される事件も起きてる……オオカミ国まで届く可能性は高くないな……」
( ^ω^)「……戦争は色んなものを引き裂くお……肉体と魂だけじゃなく、大切な人との絆さえ……」
('A`)「……お前も、親父さんの仇、討たなきゃいけないもんな……」
( ^ω^)「だお……だからVIP国のために戦うお! とーちゃんもきっとそれを望んでるお!」
('A`)「……俺も、また妹と一緒に暮らすためにも……VIP国を天下に導くぜ」

 互いの拳を突き合わせ、軽く笑った。
 陽の姿が東の彼方に確認できた。


 足早に過ぎる日々は記憶にもほとんど残らず、気付けば、一週間が経過していた。
 晴天ではないが、雨は降っていない。テストは行われそうだ。

 ブーンとドクオが住む町から、歩いて二時間程度。
 ヴィップ城下町は、それほど離れた場所ではない。
 この日は臨時で輸送屋が町に多く集まっていたので、尚更移動は苦にならなかった。

 普段は子供の遊び場、老人の憩いの場として機能している国立公園だが、この日は殺伐としていた。
 ガタイの良い男たちが、闘志を漲らせている。
 鋭い双眸を光らせ、荒い吐息を振り撒く。
 まだ30にもなっていない青年ばかりだが、みな血気は盛んだった。

 公園の東側出入り口に設けられた受付で身分証明をし、受験番号を割り振られた。
 ドクオは0863、そしてブーンは0864。到着が遅かったせいもあり、番号はかなり大きかった。

(兵`Д´)「全員志願者だな? 迷子ではないな?」

Re: ( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです ( No.3 )
日時: 2012/08/01 17:48
名前: 予告編 (ID: fpEl6qfM)

 反対側の出入り口から入って来たらしい10人ほどの兵士が、公園の中央で固まっていた。
 公園の入口で待っていた志願者たちが、中央へと歩み寄る。
 その数は、千を超えているだろう、とブーンは思った。

(兵`Д´)「これよりヴィップ国軍の入軍テストを行う。入口の受付で付けられた受験番号の若い順に前に来い。10人同時に行うから、0001番から0010番までが試験対象だ。早くしろ」

 志願者の固まりの中から、慌てて青年たちが飛び出してきた。
 筋肉隆々の男から幼い顔つきの男まで、風貌は様々だった。

('A`)「一番前に行こうぜ。こっからじゃ試験が見えねぇ」

 ドクオに引っ張られ、前に歩み出る。
 他の受験者も思考は同じだったようで、皆が続々と試験の見やすい位置へ移動する。
 やがて、受験者を取り囲む円が出来上がった。

 円の中心では、緊張した面持ちの10人の受験者が、それぞれ、木製の台の前に立っていた。

 そして、異彩を放つ、台上。
 麗美とも、禍々しいとも思える、鉄。
 明らかに、特異だった。

 滲み出る汗を、抑えきれない。
 ドクオの顔は、興奮からか、緊張からか、赤く見えた。

 皆の視線が、ただ台上に。
 そこに置かれた、アルファベット、Aに、注がれていた。

Re: ( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです ( No.4 )
日時: 2012/08/01 17:49
名前: 予告編 (ID: fpEl6qfM)

 先鋭な刃が頂点から山のふもとへと広がり、冠雪を頂いたかのように光り輝いている。
 両端の刃を繋ぐ柄は、布で巻きつけられて太みを僅かに増していた。
 シンプルな形が、かえってその典麗さを引き立たせている。
 存在感溢れる佇みに、受験者たち皆が息をのんでいた。

(兵`Д´)「試験は簡単だ」

 一番背が高く、威圧感を持した兵士が、台の前に立つ。
 アルファベットの柄を掴み、掲げ上げた。

(兵`Д´)「このように、アルファベットを、持つだけだ。それができれば、合格だ」

 場が、騒然となった。
 たった、それだけ? 今まで訓練して体を鍛えた意味は?
 錯乱が思考を襲う。
 皆から疑問が噴出していた。

(兵#`Д´)「静かにしろ!」

 兵士が恫喝して、静まり返る円形。
 空気まで、震えているように思えた。

(兵`Д´)「では、試験を開始する」

 台の前に立った10人の緊張は、更に深まったようだった。
 誰も、アルファベットに触れようとしない。


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