二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【生徒会の一存】碧陽学園生徒会支援委員会議事録
- 日時: 2012/08/16 20:35
- 名前: ただの敷島クルル (ID: khxqjExY)
敷島クルルです。
ライトノベルはあまり読む方じゃありません。
タイトルがあまりにも突飛な物だったり、絵は綺麗だけど文面が・・・。
この設定は・・・、と。
読みこんでいけば!、と思うのですが冒頭の文章で読むのを諦めたり。
そんな私が好きな小説です。
ここのサイトの方も好きな方は多いのでは?と思います。
私自身小説を執筆するのは下手ですが、やっぱ好きな作品の二次創作は書きたいですよね!
ということでやってみました。
時間軸は一巻から卒業までの間!(笑
アバウトですいません!でも決めると色々不都合なの。
↓↓↓どうぞ↓↓↓
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【人物紹介】
・桜野くりむ
三年生。外見、言動、生き様全てがお子様レベルという奇跡の人。
役職は生徒会長。
・紅葉知弦
くりむのクラスメイトでクールでありながら優しさも持ち合わせている大人の女性。
ただし激しくサド
役職は書記
・椎名深夏
杉崎鍵のクラスメイトで暑苦しいほどの熱血少女、それでいて中身は乙女という
ある意味王道な人
役職は副会長
・椎名真冬
一年生。深夏の妹で儚げな美少女、BLの話になると活き活きする。
役職は会計
・杉崎鍵
生徒会唯一の男でギャルゲが大好きな二年生。
全ての美少女は俺のもの。
役職は副会長
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↓↓↓ここから本編説明↓↓↓
そこそこの売り上げを見せている生徒会シリーズ。
もちろん生徒会の方々は普段のお仕事+小説関係の事で疲れていたり個人の時間が足りないハズ!
そ こ で ! ! !
我ら碧陽学園生徒会支援会!
略して【碧陽会】が碧陽学園の良さを小説の方でカバーできないインターネットの方で宣伝しちゃおうというわけです!!
【碧陽会人物紹介】
・如月心太【男】
碧陽会会長そして三年生。マイペースで突き抜けるほどに馬鹿。
人をからかうことのみ一級品。
・雨野宮秦
三年生、雨野宮が名字で秦が名前、よく間違われる。
心太のストッパー役で文武両道のハイスペックな人。
・新条結季【男】
一年生、語り部。苦労性で面倒見はいい性格。
そして良く被害者になる。
・茂野めぐみ
一年生。心太を心から尊敬している。皆からは「めぐちゃん」と呼ばれている。
・如月玲【女】
二年生。心太の妹で心太が心配で碧陽会に入ったが、即効後悔している。
【既存人物紹介】
・真儀瑠紗鳥
生徒会及び碧陽会顧問、ラスボスみたいに強いのにあまり活躍がない残念な人。
・宇宙守
スペース姉弟の弟、地味で微妙だが超能力が使える。
・宇宙巡
スペース姉弟の姉、アイドルで杉崎を想っているが空回り。
- Re: 生徒会の一存】碧陽学園生徒会支援会議事録 ( No.1 )
- 日時: 2012/08/14 13:34
- 名前: ただの敷島クルル (ID: S15uwbP1)
私立碧陽学園。
従来の学校より一回り大きなそこは、生徒の自主性を尊重し将来有望な生徒を育てる。
というのをモットーとしている。
俺もそこに惹かれて入った。
私立ということで授業料や入学金が高いが親を何とか説得した。
将来有望な生徒を育てる、とあるが将来なんて俺自身決めていない。
「ま、この三年間で見つけられればいいよな。」
雲一つない空を見ながら呟く。
入学して5か月目、俺の学園生活生活に影が迫る。
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ーーーーーーーーー
ーーーー
5月某日深夜。
ベッドで健やかな睡眠を取っていたのだが携帯のバイブレーションで目が覚めた。
もちろんバイブが眠気に勝てるわけ無くそのまま「朝メールみよう」と混濁する意識の中決めたがバイブは続く。
「・・・電話?」
思った通りチカチカと電話特有の光を携帯は放っていた。
こんな時間に?と思ったが思わず手に取った。
「もしもし結季?今大丈夫?」
クラスの男子から、あまり話したこと無い奴からの電話だったので妙な感覚を覚えた。
「どうした?」
「いやぁ俺もびっくりしたんだけどよ、なんでも生徒会の演劇の練習があるから是非見に来てくれ!ってメールが来てよ。」
生徒会? 演劇?
こんな夜中に何やってるんだ、と少し前までの俺なら思っていただろう、しかしここの生徒会、何をしでかすかわからない。
あの生徒会長の事だ、こない奴に何かさせるかもしれないな。
「結季?」
「あぁ悪い、場所はどこだ?視聴覚室?」
「いや、体育館。」
「体育館?全校生徒が来るのか?」
「らしいな、あぁ!でも知弦さんを見れるなら俺ぁ行くぞ!!んじゃな!!」
電話が終わる。
支度を始めて外を出ようとした時違和感を覚えた。
「あれ?何かおかしいぞ?」
今までの生徒会は一言で言うとカオス。
うん、カオスほど当てはまる単語は無いな。
あの小さい人が生徒会長で、何故か大人びた知弦さんって人が書記。
んで姉妹がそれぞれ会計と副会長・・・。
そして優良枠の杉崎って人。
彼らは人を振り回す行事とかするけど、深夜皆の睡眠を妨げるような・・・。
そう、迷惑をかけることをするような人達では無いはずだ。
「行って見ればわかるか。」
手早く玄関を開けて学園へ急いだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーー
向かう途中、真儀瑠先生が警察の人と話しているのを見かけた。
現在時刻午前1時。
未成年者は補導される時間。
先生が警察に事情を説明してるのかな?
通った時はそう思った。
深夜の体育館、「全校集会と同じ並びに座ってください」と前から小声で伝えられた。
ーーー何が始まるんだ?
閉じられてある幕の向こうからは何やら会話が聞こえる。
そういえば演劇がどうのこうのって言ってたな。
そして幕は上がった。
舞台に上がっていたのはスーツを着てサングラスをしているーーーいわゆる「怖い人」と、生徒会の杉崎って人が居た。
スーツを着た男性が生徒の方を向いて口をパクパクさせている。
続いて生徒の一番先頭側、生徒会役員達からぶーぶーと文句が上がり始める。
「キー君!大変よ!ずっと暗闇でこそこそしていたせいで、アカちゃんがもうおねむさんよ!」
「くー・・・くー・・・。」
「あたしも、正直疲れているんだがっ!っつうか、なんで全校生徒でお前の演劇練習に参加しなきゃならねーんだよ!」
「そーです!真冬もネットゲームしたかったんです!なのに、深夜に物音立てずひっそり整列して、その上、舞台上の音声だけ聞いて待ってろて・・・、もう意味がわからないです!しかも、例の、杉崎先輩脚本の≪企業ネタ≫!つまんないです!」
わーわーと文句の声を上げている。
それにつられて他の生徒も声を上げた。
そして少し経ち生徒から大ブーイングを受ける杉崎先輩。
皆最後は笑顔で帰って行った。
だけど俺は気がかりだった。
演劇の練習にしても生徒を集めた意味が分からない。
生徒会の真冬さんが言っていた≪企業≫それは生徒会で出版している生徒会シリーズに登場している組織だ。
それを題材にして演劇でもするのかな?
でも全校生徒が参加する意味は?
気になった俺は人目のつかない2階の方から体育館をこそこそと見下ろしていた。
少しして、杉崎先輩が生徒会の人達と帰る。
明かりは外から来るぼんやりとした街頭の光だけだ。
「何かある気がしたんだけどなぁ・・・、気のせいか。」
呟き、帰ろうと立ちあがる。
ーーーーーーーーーーーが。
ドンッッ!!
と何かを蹴るような音が体育館に響き渡った。
何事かと思い耳を傾ける。
そして怒声。
どうやら舞台袖の方から聞こえるらしい。
「み、見ちゃいけないような気がするけど、深夜テンションも相まって、気になるし・・・、行こう!」
2階からの階段を物音を立たないようそっと降りて舞台へ向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「り、理事長・・・?それに真儀瑠先生、それと怖い人?」
どうやら3人で話し合いをしているらしい、怖い人は相当怒っているらしいが。
近所の人からもしかして苦情でもあったのかな?こんな夜中に大勢人がきたわけだし、その話し合い?
すると怖い人ががっくりと膝をつく。
それは演技でもなく、本物のようだ。
ここに来て自分が「もしかしてヤバイ?」ってことに気が付いた。
「貴様?おいおい、誰に向かって口を聞いているんだ、枯野よ。」
真儀瑠先生が怖い人に言い放つ。
ってかこわっ!!真儀瑠先生こわ!!あれが素なの!?
ダメだダメだ!ここなんかヤバイ!ぜったい俺が居ちゃいけない所だここ!
理事長もなんか枯野って人見下してるし!
身の危険を感じて帰ろうとする、しかし!真儀瑠先生と理事長もこっちに来た!
どどどどうする!?
俺は空気で作ったライフカードを並べる。
「こうゆう時は思い切った行動だ、カモン!俺の名案!」
むむむ、と考え瞬時に閃く、流石俺!!
ライフカードは三枚、右から見ていく。
1、偶然を装い何事も無かったかのように去る。
自分の名案に思わず笑みがこぼれる、やっぱこれだよね!見てない!って言えば仕方ない!だってここに最初からいたんだもん!その1点張りでオッケー!
では早速実行に、まずは咳払いから・・・−−−
「今の会話生徒に聞かれていたらどうしましょうかね、真儀瑠先生。」
「それはないと思いますけどね、まぁそうだったら、ちょっと記憶の方を。」
ハハハと談笑しながら手をグーに変える真儀瑠先生、うん、ライフカード1消滅。
2、開き直る。
何を開き直るってんだこれは、見ていましたすいません!って言えばいいのか?
あぁ、でも実際そうだしなぁ、正直に言えば見逃してくれ・・・。
真儀瑠先生を見る。
手はグーだった。
うん、さっき怖い真儀瑠先生見ちゃったから正直話したくはないかなー?
そして3を見る。
3、隠れる。
隠れる・・・、今はカーテンのところにうずくまっているが、これを維持できれば無事過ごせるのかな?
よし、このまま待機・・・−−−−。
「そういえば幕開けたまま帰ったな杉崎の奴、どれ、私が閉めてあげよう。」
ヤメテー!先生!その幕閉めたら連動してここのカーテンも開いちゃうー!!
と思っていても先生は近づいてくる。
こ・・・これは万事休すかっ!!
ここはーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
「4の逃げるだぁぁぁぁぁああああ!!もうどうにでもなれぇええええ!!!」
「ってわぁ!!!誰だ!!」
勢いよくカーテンから出て入り口へ走る、走る走るただ走る!!
後ろから「待て」だの「おい」だの聞こえるが知らんこっちゃない!
そのまま入り口まで行って内履きのまま外へ出て行った。
履き替える時間なんて無い!!
「見ちゃいけないの見たぁぁああああ!!」
満月に吠えて無我夢中で家まで走って帰った。
ーーーーー体育館にて。
「これはシステムに異常をきたしますかね。」
理事長が顎に手を添えて真儀瑠に問う。
「分からない、だがこのプロジェクトにおいて情報の漏洩は最大の禁忌とされているからな、明日から忙しいぞ理事長。」
「やれやれ、今年の生徒会といい、イレギュラーな事が続きますな。」
対して困った様子を見せる様子も無く二人は舞台から立ち去った。
ーーーーーーー。
「私だ、少々面倒なことが起きた、今日の生徒登校までに家に着いたのが遅い生徒を調べろ、あぁ、登校時間までだ、それと怪しい事が起きたら教えろ。」
満月を見ながら私は携帯を閉じた。
- Re: 生徒会の一存】碧陽学園生徒会支援会議事録 ( No.2 )
- 日時: 2012/08/14 17:11
- 名前: ただの敷島クルル (ID: S15uwbP1)
文化祭当日、昨日の騒動とは打って変わって想像通りの文化祭だ。
普通とは違う日常、いわゆる非日常に憧れない少年少女は少ないと思うが、実際あんなもの見せられたら複雑なものである。
話が変わるがここ、碧陽学園の生徒人数は700人強。
ーーーつまり、これから起こることは中々珍しい事で。
「ピンポンパンポーン」
「何だ?放送?文化祭の最中に珍しいな。」
ーーーそして余り良い予感はしないわけで。
「1−A組の新条結季さん、至急応接室へ来てください、繰り返します、1−Aの・・・−−−
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
校内は文化祭ということもあって賑わっていたが、一階の踊り場付近、つまり応接室の辺りはクラスも無いため静まっていた。
応接室へ向かう最中昨日あったことを思い出していた。
ばれたのか!?
あの状況からどうやって!
顔は見られていないし、声は・・・、声は出したけど。
でも実際顔が分からない状態であまり知らない人の声を聞いても顔は一致しないでしょう!
お、恐らく別の件だよね!うん!そうだ!絶対そうだ!
心当たりはないけど他の件だよ!
そして応接室の前へ着く。
なぜ教務室では無く応接室なのか、疑問は尽きないが呼ばれたからには入るしかない。
滅多にない呼び出しの放送、そして700人の中から呼び出されたのは俺だけ。
「やっぱ昨日の事かなぁ。」
はぁ、とため息をつく。
「?何か困ってるの?」
声が聞こえた。
「?」
見回したけど誰もいない。
「ついには脳までやられたのか俺、どうしよう。」
「おーい、君だよ君ー。」
また声、しかも下から聞こえた。
視線を下にずらすとピョコピョコと髪の毛が跳ねている。
この身長には見覚えがある。
話すのは初めてだけど・・・。
「せっ、生徒会長!」
「わっ!はっ、はい!そうだよ!私が生徒会長!」
「思ったより小さいんですね。」
あ、まずい。
確か小さいことを気にしていたような。
そう言うとキッと睨まれた。
いや、本人は睨んでるんだろうけどこっちからは拗ねている子供にしか見えない。
「こっ、これから伸びるんだよ!まぁいいわ、その態度、今日のところは許してあげてもいいんだからね、ふふん。」
「は、はぁ。」
「君応接室の前でなにしてるの?」
「あ、それがですね・・・。」
言うべきか言わないべきか。
昨日の騒動はなんか生徒会じゃなくて杉崎先輩だけが関係していたみたいなんだよなぁ。
これを言っていいものか。
「あ!分かったよ!」
ぽん!と手を叩く。
「な、何がですか?あ、もしかして。」
さっき放送で呼ばれてたから分かるのは当然か。
しかし手をグッジョブの形にして、
「転校生でしょ!そして教務室がわからないから手当たり次第部屋に入ろう!って考えでしょ!」
「コンコン、失礼しまーす、1−Aの新条結季です。」
「スルー!?転校生にスルーされたよ!?」
「会長は仕事どうしたんですか?まさかサボり?」
「違うよ!見回りだよ!見回り!」
「会長、右頬にクリームが。」
「あっ、ありがとう、さっき上のクラスで知弦とクレープ食べたんだよぉ。」
わっかりやすっ!!!!
想像通りの人だったこの人!生徒会シリーズまんまだこれ!!
「・・・あ。」
自分の失態に気付いたのか手で口を隠す。
わかりやすい人だなぁ・・・。
「んじゃ文化祭エンジョイしてねー。」
手をヒラヒラさせながら、しかし全力で廊下を駆けて行った。
「って、遅刻か、そろそろ入らなきゃ。」
コンコン、とノック。
誰が来るんだろう、と思っていたら不意に後ろから声。
「あー悪い、閉まってるぞ、今開ける。」
「えっ!?」
驚いたのはさっきまで会長を見送っていた廊下の方から声が聞こえたこと。
そして。
「真儀瑠せん、せい。」
「あぁどうした?」
当然のように返事をしてきた。
昨日いた奴が俺だとは気づいてはいないようだけど、俺は昨日の真儀瑠先生を覚えている。
人を完全に見下していた目、そして顔。
「どうした?右頬にクリームでもついていたか?」
「いや、ついてるのはあんこです。・・・って。」
右頬にはしっかりあんこがついていた、この人って他の先生とは違う感じがするよなぁ。
確かさっき会長と話していた時俺が同じ質問したよな・・・。
真儀瑠先生が廊下から急に現れたことも気になる。
「もしかして先生、失礼ですが立ち聞きしてました?」
「いやぁ、桜野もちゃんと一般生徒と話せるんだなぁと思ってな、悪気はない。」
ハッハッハ、と笑いながら応接室の鍵をあける。
「いいぞ、入れ。」
「はい、失礼します。」
応接室。
外部からのお客さんを招く場所だけあって、色々と高そうな物が置いてある。
「あ、そこらへん座れ。」
「はい。」
言葉に従い高そうなソファに座る。
さっきから思考が回らない。
やはり来た人は真儀瑠先生だし、二人きり。
何をされるのか、そればかり考える。
「さて、文化祭最中にすまん、これ食べるか?アンパン。」
「あ、どうも。」
アンパンをもらい頬張る。
何を話すのか、緊張しながら会話に臨んだ。
- Re: 生徒会の一存】碧陽学園生徒会支援会議事録 ( No.3 )
- 日時: 2012/08/14 18:01
- 名前: ただの敷島クルル (ID: S15uwbP1)
「それで、話しというのは?」
自分でもこんなありきたりな話の切り出しをするとは今まで思わなかった。
真儀瑠先生は応接室にあったコーヒーを勝手に注いで自分で飲んでいる。
「あ、結季もコーヒー飲みたいか?」
どうやら俺の話は聞いて無かったようだ、うん、そうゆうことにしておく。
スルーじゃない、と自分に言い聞かせた。
「そうですね、のどが少し渇いたので。」
「よし、飲んでいいぞ。」
コトッ、とカップをテーブルに置いてなにやらバッグを探っている。
「ん。」
置かれたのは缶コーヒー。
「あ、あの、すいません、俺杉崎先輩みたいな激しい突っ込み出来ないです。」
恐らく真儀瑠先生は突っ込みを期待していたんだろう。
「缶コーヒー!?」とか「注いでくれるんじゃないんですね」とか、本物はもっとぶっ飛んだ突っ込みしそうだけど。
でもすんません、やっぱ実際突っ込み、恥ずかしいっす。
「私も虐める人間は選ぶ、これは本当に親切心だよ。」
にこっと笑い俺の方に缶コーヒーを置く。
「あ、ありがとうございます。」
「あぁ、それはそうと。」
プシュッと缶を開けようと・・・。
「昨日の夜は大変だったなぁ。」
ドボボボボボ
「お、おい!!結季!どうした!!そこにコップはないぞ!」
「・・・、ああぁあぁぁあああ!!ごめんなさい!!」
急いで用意してあったお絞りでテーブルを拭く。
びっくりしたぁ、そして焦ったぁ、今の質問は「昨日の夜は(生徒会からの呼び出し)大変だったなぁ。」って意味だろう!
冷静になれ!俺!!
「昨日ですか、確かに大変でしたね、アレの所為で寝不足ですよ。」
「私も大変だったよ、杉崎の奴急にあんなことするからな。」
「生徒会の顧問もしてるんですよね?大変ですよね。」
談笑。
こう話すと気さくで美人で良い先生なんだけどなぁ。
「時に結季。」
「はい?」
「さっきから緊張しているようだがどうした?今は引っ込んだが。」
「え?」
「初めに話した時も驚いたような顔していたし、昨日の事聞くとさっきのコーヒーだし・・・。」
どくんどくん。
「結季?」
「あ、はい。」
「大丈夫か?」
「大丈夫です、あまり真儀瑠先生とは話さないので緊張していました。」
「そうか、確かに現代文の担当は私じゃないからな、話すのはさっきが初めてか。」
「はい・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
微妙な空気。
なっ、なんか話さなきゃ・・・。
「あっ、あのっ、」
「ん?」
「昨日怒ってましたよね、どうしたんですか?」
自然に、自然に、自然に徹する。
うん、完璧な会話の運び方だ。
・・・、うん?そろそろ相槌とか聞こえていいんだけどなぁ。
あれ?俺変なこと聞いた?
何聞いたんだっけ、頭にあったことそのまま言った気が。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・
・・って。
うわあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!!!!!
何言ってんだ俺!!それ言っちゃダメだろう!
自分から死地に行った!!
すげぇ!!初めてだ!こんな感覚!!
死ぬ!!死ぬんだ俺!!
「はぁ・・・。」
予想に反して、短い溜めいきが返ってきた。
あ、あれ?殴られるんじゃないの?昨日のグーみたいに。
「システム破綻か?これは、神の視聴率調査区域、あぁあ、枯野の奴が下手な事やっから・・・。」
なんかわけわからん単語を発しながら頭を掻いていた。
・・・ん?
でもこの単語どこかで聞いたような。
「あ、あの、真儀瑠先生。」
「あぁ、何だ?」
少し不機嫌そうに俺の方を向く。
「か、神の視聴率調査区域?それって【生徒会シリーズ】にあった創作の話のですよね?」
「結季もアレを見てるんだな、まぁ、そうだ。」
「創作、じゃないんですか?」
真儀瑠先生の視線が下に行く。
何かを考えているようだ。
・・・!?
待てよ!?仮に創作じゃないとしたら、≪企業≫は存在するし、【存在しえないエピローグ】に書かれていたのも全部本物!?
えと・・・。
俺は今更ながらさっき自分で死地に行ったことを嘆いた。
あぁ、神様、俺が何をしたというのでしょうか。
好奇心は身を滅ぼすって本当なんだと実感した文化祭の午後だった。
- Re: 生徒会の一存】碧陽学園生徒会支援会議事録 ( No.4 )
- 日時: 2012/08/14 18:24
- 名前: ただの敷島クルル (ID: S15uwbP1)
今はプロローグです、もうすこしすれば賑やかになりますので生暖かい目で見守って下さい。
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