二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ぼくらの Crisis[新章開始]
- 日時: 2013/01/11 19:21
- 名前: tawata ◆Roz37FRKJ6 (ID: t7vTPcg3)
初めまして、tawataと申します。
この小説は「ぼくらの」の二次創作となっております。
とは言っても原作の設定のみを使用したほぼオリジナルの作品となっているので原作を知らなくても読める作品です。
読んでくださった方はコメント等下さると嬉しいです。
励みにもなるので是非お願いします。
【目次】
プロローグ
>>1
1 ココペリ
>>2
>>3
>>4
>>5
>>6
>>7
>>8
2 尖塔
>>9
>>10
>>11
>>12
>>13
3 命の秤
>>14
>>15
>>16
>>17
- プロローグ ( No.1 )
- 日時: 2012/09/29 16:46
- 名前: tawata ◆Roz37FRKJ6 (ID: t7vTPcg3)
中学生になった時、ぼくらはもう一人前で、自分でなんでもできると思った。
泣いたり、笑ったり、怒ったり。
もう、この世の中のことはほとんど知った気になっていた。
でも本当は父や母に守られ、社会に守られているただの子供だった。
本当の悲しみや、喜びや、怒りはそんな日常の中にはなかった。
それを知ったのは、ぼくら十五人が出会い、そして、アレに出会ってからだった。
ぼくらが出会ったのは、偶然か、必然か。
それを知る由は、ぼくらにあるのだろうか。
そして世界が、地球が危機に瀕したとき、ぼくらに何が出来るだろうか。
所詮子供であるぼくたちに、地球を救うことは出来るだろうか。
ぼくらに地球なんて大きなものを背負うことは出来るだろうか。
ぼくらの命で、もし地球を救えるのなら、その時は——
*
生命というのは須らく寿命というものが存在する。
それは地球という、膨大な質量を持つ「命」も例外ではない。
地球が死する時、それが全ての命が終わるとき。
物理法則の頂点にある存在の手によって、自らの地球の護り手が壊されたとき。
それが、全ての終わり。
地球を護る存在。
それが何を犠牲にしているのか。
知る由が、あるのだろうか——
- 1 ココペリ ( No.2 )
- 日時: 2012/09/29 21:59
- 名前: tawata ◆Roz37FRKJ6 (ID: t7vTPcg3)
八月が二十日を過ぎ、夏休みもあと数日。
宿題に追われる者と計画通りに宿題を進め、遊びに勤しむ者が分かれ始める頃。
とある旅行ツアーが開かれていた。
小さなツアー会社が開いたものであり、規模も大きいものではなかった。
参加した家族は十四組。
そして何の偶然か、中学二年生の子供が十五人も居た。
年が同じという事もあってか、彼らはすぐに打ち解けた。
それこそ、弟や妹を差し置いて遊びに行くほどに。
ツアーも残り二日となった、晴れた日の昼下がり。
彼らは宿泊先の旅館の傍にある海辺で遊んでいた。
満ち引きを繰り返す波とは別に潮の香りは変わらず浜辺に漂う。
広々とした白い砂浜に幾つもの足跡。
十五人は幾つかのグループに分かれ、思い思いに遊びを展開していた。
「ヒナー、こっちこっち!」
「待ってよユミ!」
岩場を探検に出ている子供。
「サク、これ何て言うカニなの?」
「俺はカニ博士じゃねえぞ」
「見て見て、枝でカニ釣れる!」
「しょうもないな、トヨ…」
自然の生き物に興味津々な子供。
今日は四つのグループに分かれていた。
岩場を探検するグループ。
海辺の生き物を観察するグループ。
極普通に海で泳ぐグループ。
スイカ割りに使う予定だったスイカで爆弾を作りだすグループ。
「アマチ、爆竹仕込んだ?」
アマチと呼ばれた少年はスイカの中に爆竹を埋め込んでいる。
「あぁ、後は火点けるだけだぜ」
「でも果汁で火、消えるんじゃないか?」
「……」
兎も角、各々が楽しんでいた。
そこに走り寄ってくる男子が一人。
「おーい、皆!」
「どうした、クル?」
クルと呼ばれた少年は息を荒げていた。
「向こうに洞窟を見つけたんだ。行ってみないか?」
「洞窟?」
「お、探検か?」
「面白そう、行ってみようぜ!」
洞窟、探検という子供の好奇心を擽る単語に、全員が同意した。
それが悲劇の始まりであるとも知らずに。
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