二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.36 )
- 日時: 2010/02/15 18:25
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
11話
鳥竜大行進
「黒吽神・ジスペル・・・」
村長の話しを聞いていたソニックが呟いた。
「ん?どうしたの、ソニック?」
ソニックの様子が変わったことに気づき、ミルナが聞く。
「い・・いや。なんでもない」
ソニックが早口でいう。明らかにおかしい。
だがミルナはこれ以上追求するのはやめた。
「どうじゃった?この話しをきいて?」
村長が呆然としている、二人に尋ねる。
「なんか、よく分かりませんが、その話しを聞いてなんか、
嫌な予感がしました」
ミルナが答える。だが、ソニックは依然おかしなままだ。
「ソニック」
村長が呼ぶ。ソニックは今、意識を取り戻したような感じで顔を上げる。
「ああ、すまん。で、なんだっけ?」
「・・・いや、なんでもない」
村長がいう。
「そういえば、村長。なんで私たちにこんな話しを?」
ミルナがソニックも気になっていることを聞く。
「ああ。おまえも言っただろ。嫌な予感がするって。
わしもそんな気がしてならなかった。だから、誰かに話しをきいてほしかったんだ」
「そうですか・・・」
ミルナがいう。
「うむ。ソニックよ。何を思ったが知らんが、気をつけろよ」
『気をつけろよ』。この言葉の意味が何なのかソニックにはよく分からなかったが
「ああ、サンキュー、村長。いこうぜミルナ!」
ソニックが元気にいって、外に出る。
「あ!ちょっと待ってよ。ソニック!」
その後を追って、ミルナも外に出る。
一人になった村長は
「気をつけろよ、ソニックよ。己の力に飲み込まれて自分を見失い、
自分の大切な者たちを傷付けるようなことがないようにのう」
と、呟いた。その声はソニックたちには聞こえはしなかった。
外に出た二人はそこにいた人物に驚いた。
「「スターク!!」」
「ふん!ずいぶんと、おもしろい話しをしてたじゃないか」
声をそろえていった二人に対し、冷たく言い放つ。
「なんで、ここに?」
ミルナが尋ねる。スタークは早口な口調で
「二人がじじいの家に入っていくのをみかけてな。じじいの家に入るなんて珍しいことだしな。
気になって近寄ったら、話し声が聞こえたってことだ」
そういうと、スタークはギルドの方に向かって歩いていった。
「スタークはあの話しどう思ったんだろうな」
ソニックが聞く。
「さあ。でも自分に興味のない話しは聞かない人だから、最後までいたってことは
話しに興味を持ってるってことでしょ」
などと話していると、ギルドの方からエルディがこちらに向かって走ってきた。
「ソニック!ミルナ!良かった。ここにいたのね」
エルディが息を切らす。
「ど・・どうしたの!?そんなに慌てて」
「とにかくきて!大変なことになってるから」
そういって、エルディはまたギルドに戻っていった。
ソニックたちも仕方なく、ギルドに向かって走り出した。
〜ギルド〜
「な・・なんだ?」
ギルドの中はいつも以上に人数がいた。
いったい、なんなんだ。ソニックがそんなことを考えていると
エルディが出てきた
「みんな、落ち着いてよく聞いて。今この村が大変な危機を向かえているの」
周りが少しざわめく。
「静かにして。簡単に説明するとね。今この村にものすごい数の小型、中型の
鳥竜種が向かってるの」
小型の鳥竜種・・・・
「ランボスとかか?」
「ええ?数はおよそだけど、5000体ぐらいいるわ」
「「「!!!!」」」
ギルドにいるみんなが驚愕する。あのスタークでさえ、汗を流している。
5000って・・・ありえないだろ。
「考えはあと。このままいくとあと30分でこの村につくペースぐらいなの。
だからギルドからの命令でギルド全員がこの群れを狩ることになったわ。
詳しいことは、動きながら説明するわ」
〜村周辺の野原〜
エルディが説明した作戦はこうだ。これには、塊が3つある。
まず一つ目は、前陣で敵の数を一気に減らす役割を持つもの。
ここは、大剣や、ハンマーなどパワーに自身のあるものが集められた。
もちろんソニックはここにいる。スタークも一緒だ。
二つ目は、前陣でこぼれたモンスターたちを、動きの早い片手剣、太刀、双剣
使いが村と前陣を挟んだ場所で動く。
最後の3つ目は村周辺を囲むボウガン、弓の部隊。村に一歩も入れさせないためだ。
だが、万が一のことも考え、中には数人の剣士たちと、軽めのボウガン、
ライト・ボウガンを持った、ハンターが数人いる。
弓と片手剣を両方使えるミルナはここに配置された。
村人たちは全員、ギルドに非難している。
配置完了してから、10分後
「ソニック、聞こえるか?」
スタークが呟いた。
「ああ、みんなも気づいているぜ」
ソニックがあたりを見渡す。ほとんどが同じ方向を目を凝らして見ている。
続いて起きる、地鳴り、豪快な足音、モンスターの鳴き声。
エルディが言ってた通り、本当に5000はくだらない、鳥竜種たちの群れが
こちらに向かって進んできている。
スタークが震えている。おそらく今までにない、モンスターの数をみて、
恐ろしいのだろう
「な〜んてことがあるかよ。スターク、速くその武者震い引っ込めとけよ」
「ば〜ろ〜。こんな時に簡単に引っ込むか、興奮しておさまんねえよ」
とすごく、嬉しそうにいう。好戦的なんだな・・・
地鳴りがすぐそこまで来ていた。みな武器を構えだした。
「よっしゃ!やるぜ!!」
スタークが叫ぶと同時に皆も叫んだ。
しかし、ソニックだけは向かってくる、モンスターたちを見ても恐怖も興奮もしなかった。
なぜだが、逆に心が落ち着いていくのを感じられた。
この、妙な気持ちに浸っていると
—ザシュ!—
何かを切る音だした。一番初めにきた、ランボスがスタークに突っ込み
切り倒されたのである。
「さあ、はじまりだ!」