二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ポケスペ】Cherry Tree【オリキャラ募集中-】 ( No.25 )
- 日時: 2009/12/18 18:00
- 名前: 夜宮 月乃 ◆6ErNcpqLy2 (ID: 8Sk6sKy2)
- 参照: 主人公はオレンジです。 若干レナ入ってまs
01.入学式
「じゃあアタシは高等部だからこっちに行くね」
ブルー姉さんとは中等部と高等部の間の道で別れ、あたしはシルバーとトルマ兄と三人で歩いていた。
桜吹雪があたし達を覆いかぶさるように降ってくる。そういえばもうそんな季節だった。まだお花見の季節だけど、もうすぐ終わってしまうかも。それは少しさみしい感じがしていた。
なにせあたしは春、桜を見るのを毎年とても楽しみにしているからだ。ブワッと降ってくる桜吹雪を見ていると、心が安らぐのだ。そんな季節も、今年はもうすぐで終わってしまう……。
「あっ」
気がつけば中等部の正門に来ていた。もちろん玄関にはお決まりのクラス表が張ってある。あたしとトルマ兄はそのクラス表を見るために、玄関まで走って行った。
ちなみに言うと、正門から玄関までの距離は80メートルほどだ。
「……んーと、1年A組だ! ……シルバーもA組じゃん!」
あたしはA組のクラス表に乗っている自分の名前とシルバーの名前を指した。一瞬シルバーはフッと笑ったが、急にズーンとした空気になった。
「? どうしたの?」
「……俺の上の方を見てみろよ」
シルバーにそう言われて、「?」な気持ちでシルバーの上の方の名前を見た。すると……。
「はよーっス!!」
急にゴールドがあたしとシルバーの肩を組んで間に割り込んできた。シルバーが今にも倒れそうなくらい青ざめていた。ゴールドは「ふむふむ」と適当にクラス表を見ていく。そして見つけたのは……。
「俺A組じゃねーか!」
「……へ?」
あたしは「嘘だッ!」と思い、A組のクラス表を確認した。クラス表を確認すると……確かにゴールドの名があった。
あたしはショックだった。またコイツか、と思い。だけどゴールドはハイテンションの様子。あたしは考えれば考えるほどゴールドの行動が読めなくなって鳥肌が立った。
ただでさえコイツは不良なのに暴れられたら目にも止まらないくらいかもしれない。もし一緒にかかわっていたら……「一緒にやろうぜ!」とか言われそうで恐ろしや……。
そんな中、入学式は始まった。
いつものお決まりの校長先生の長ーいお話、大体、30分位はそうだったであろうし、更にPTA会長のお話や入学のお祝いとかどうでもいい物ばっかり話していたし……まぁ会長の説明はまともだったが。
男子の方をチラリと見ると、ゴールドは半分眠っているし、シルバーは爆睡状態だ。まぁシルバーはなんとかなるが……。
(そういえばクリスとかマイとクラス離れちゃったなぁ)
そんな事を考えていると、ふと思い浮かんだ事があった。……新しい友達は出来るかな? と。
確かにエスカレーター式の学園だが、中等部から入学してきた人もいっぱいいるらしいし、だからここで新しい出会いがあるかもしれない。
そして更に思い出したことがある。部活だ。初等部・中等部・高等部を卒業すると一旦部活は抜ける事になる。そのままその部活がいいのならその部活でいいのだが、変えることが出来る。今年はどの部活に入ろうかなーとか、そう言うのも入学式中に考えていた。
「あーあ、早く中学生になりたいよー!」
「でも中等部ってテストだらけらしいぞ?」
「うっそーん……」
運命は、動き出したばかり。