二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: マーメイドメロディぴちぴちピッチ〜嵐の後の嵐〜 ( No.30 )
日時: 2010/01/04 22:19
名前: R@Mi (ID: D0RCrsH7)

エピソード23


るちあ 「かつての・・・・ピンク真珠のプリンセス・・・?」



————————十余年前、北太平洋

父 「何故だ!何故アリアと会わせてくれないんだ!」

マーメイド 「アリア様は誇り高きマーメイドプリンセスなのです!水妖と会わせる訳にはいきません!」

父 「水妖の何が悪いんだ!いいからアリアに会わせろ!」

マ-メイド 「駄目です!掟ですので!」

琴羽 「お母様は今何処にいるの?」


まだ小さかった頃の琴羽は、父の腕にしがみ付いていた。


マーメイド 「お教えする事が出来ません・・・・」





アリア 「何で!?何であの人と会ってはいけないの!?」


別室に居たアリアは付き人のマーメイドに怒りをぶつけていた。


付き人 「アリア様!落ち着いてください!アリア様!!」


ガッシャーン! と、花瓶の割れる音がした。アリアが投げたその花瓶は、粉々に砕けた。

それを見た付き人は一瞬ひるんだ。


アリアは部屋の外に行こうと扉を開ける。


付き人 「いけません!アリア様!」


アリアは部屋を出て行った。




父 「早く!アリアに会わせてくれ!」


アリア 「アナタ!」


父 「・・・!アリア!」

アリア 「会いたかった・・・・」

父 「私もだ・・・」


マーメイド 「アリア様!」

付き人 「アリア様!これは掟です!水妖と恋に落ちるなど・・・・・。プリンセス様であろうと捌きを受ける事でしょう。」

アリア 「そんな・・・。何で・・・?人を好きになってはいけないの?」

付き人 「それは・・・・」


?? 「アリア、貴方は許されない罪を犯しました。」

アリア 「この声は・・・!アクア・レジーナ様!!」

アクア 「恋をするのはとてもすばらしい事。しかし、掟を破ってまでして良いものなど無いのです。」

アリア 「そんな・・・・!じゃあ!あの人や琴羽はどうなるの!?」

アクア 「封印します」


アリア 「・・・!」

父 「な・・・!」

琴羽 「封印?」


アクア 「もちろん、封印するのはアリアではありません。マーメイドと水妖の2つの力をあわせ持つ貴方達の娘『琴羽』を封印します。」


琴羽 「・・・・え?」

アクア 「貴方の力は絶大と同時に危険でもある。使い方を誤れば、この海その物が滅んでしまうかもしれません」

父 「私はどうなるんだ!?・・・・まさか!」



次の瞬間、アクア・レジーナの持っていたステッキから、白い光が放たれた。

するとその光は、琴羽と琴羽の父を別々に包む。



琴羽 「・・・・!い、嫌!イヤだ!ヤダよ!お父様!助けて!お母様!!お母様!!」

アリア 「琴羽!!」



苦しむ琴羽とその父親。そんな2人を見るに耐えかねたアリアは—————


アリア 「・・・っ!」

琴羽 「お母様!!!」


アリアは物凄い速さで城を出て行った。


琴羽 「お母様!助けてよ!ねぇ!・・・・イヤァ!!」

苦しみながら、琴羽は父親を見る。

琴羽 「おとう・・・・さま・・?」


琴羽の父親の口はずっと開きっぱなしになっていた。そして、指はピクリとも動かなかった。








琴羽 「・・・・・・・!イヤアアアアァァァァァ!!!!!!」








琴羽は白い光に飲み込まれ、動かなくなった。


そして・・・・・深い深い海の底へと沈められた。



(続く)