二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 一話 羽を持つ者たち ( No.97 )
- 日時: 2010/02/11 18:14
- 名前: 迷鎖 ◆eVKFdGz9q2 (ID: xYJBB/ey)
十三人もの居るウィングメンバーはアメリカと言う国の薄汚い場所に居た。
蜘蛛の巣がところどころに張ってある。
「ティキ……おっそいじゃない! 何でこんなに遅いのよ!」
「落ち着けミルディス」
ミルディスは、ティキが待ち合わせ場所に来るのを待っている。が、あまりにもティキが遅いので苛立っている。
そんなミルディスにレオニードが一言言う。
「あら、兄弟達。居たの? お久しぶりね」
「勿論よ。それくらい気付きなさい?」
ミルディスは、レオニードが言うまで気付かなかった、と言う風に言うと、クロネウィードが皮肉を込めて言った。
「相変わらずね、クロネ姉様?」
「そっちこそ。相変わらず煩いわ。趣味も悪いし」
「その口を閉じなさいな?」
口喧嘩をしている一人と一匹を見て、レオニードはそれを見て呆れながら古びているにしては綺麗なベンチに座って、大きな溜息を吐いた。
「ふふふ、皆変わらないねえ? 誰かは喧嘩するほど仲が良いし」
「変わらないけど……喧嘩するほど、は無いな。ただいがみ合ってるだけだろうが」
溜息を吐いたレオニードの姿を見たサイゼは、レオニードの隣にちょこん、と座ってから言った。その姿は前で喧嘩をしている二人が居るにも関わらずほのぼのとしている。
その二人の居る場所はほわほわとしているオーラに包まれているため、争いには興味ないウィングのメンバーがわらわらと集まってきた。
「ユト、カウス、邪鬼、スイ、蒼亥、零、お前らは餓鬼か」
「レオ兄だって、サイゼ姉の隣に居たらロリコンにしか見えないよ?」
レオニードが座っているベンチに手をついて、呆れながら集まっている皆に言うと、水色の髪の、長身の女性、スイが笑いながらレオニードに言い返した。
「俺は断じてロリコンじゃねェよ。てかサイゼはババァだろうが」
「レオ、それ以上言ったら駄目だよ?」
スイの言葉に否定するレオニードだが、一言多かったようで、サイゼを怒らせた。
サイゼの周りにどす黒いオーラが浮かぶ。
危険を察知したレオニードは、
「分かった、分かった謝る! すまなかった!」
と言った。
「……今度は口に気を付けてね」
とサイゼは満足気に笑いながら言った。