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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+改×24+* ●テニスの王子様 and テニスのお姫様○ ( No.354 )
- 日時: 2010/03/22 23:12
- 名前: うっさー ◆8.9xsVkhDE (ID: HnQQx7lG)
- 参照: ネェ、ユウタ。ワタシトアナタッテ、アワナインダヨ。ゴメンネ。
*+第百六十六話+*
「私と裕太が一番最初に会ったのは、最悪でしたよ。行き成り、試合でしたから」
苦笑いで答える輪廻は、少し悲しそうで。
「その時の私って、手がつけられなかったんです。凄く、荒れてて。
唖李栖でさえも、私を止められなかった。そして、私自身も。
裕太と会ったのは、私が知らない男の人とテニスの試合をしてる時でした。
相手は倒れてたんですけど、私はまだやらせるつもりだったんです。
だけど、そこに裕太がやって来て、自分が代わりに試合をやるって言って、それで」
輪廻はそこで区切ると、大きく息を吸う。
2人の足は止まることがない。
「結果は私の“勝ち”だったんですけど、全然、裕太は諦めなくて、そこからです。
私と唖李栖と裕太が親しくなったのは。
だけど、そんな日も長くは続かなかったんです。
ある日、私と裕太が練習試合を。唖李栖が見知らぬ大人と試合をしてる時でした。
私は、裕太の“ある言葉”で怒鳴りつけたんです」
輪廻が言うと、不二は輪廻に問う。
「ある言葉って??」
不二が聞く。周りに人は居ない。
「“私のテニスは、悲しそうにしてる”って、言われたんです」
輪廻が伏せて言えば、不二は「え?」と声を漏らす。
「その時、私にとってテニスって復讐の道具だったんです。
紅蓮を倒すための、復讐の道具。そんな風にしか、考えてなかった。
その後は、会いませんでした。そして、私はアメリカに行った」
不二は不思議に思った。
連絡を取れていない2人が何故、出会えたのかを。
「不思議ですよね。私も不思議なんですよ。あの時、何で会えたのか」
クスッと輪廻は笑う。
『コウイウノヲ、“ウンメイ”ッテイウンダロウナァ。ネ、ユウタ』
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