二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 好きだなんて言ってないからっ!【銀魂】四体族篇完結! ( No.679 )
- 日時: 2010/06/03 18:35
- 名前: 夕詠 ◆NowzvQPzTI (ID: 9Lm4tTYu)
【第八十一訓:うふふあははー☆なぁんて浮かれちゃってる私のバカっ!!】
「俺も考えてきたぞ」
ヅラは台本らしきものを片手に言った。
どうせアンタもくだらないストーリー考えてきたんでんでしょ?
言いたいならどうぞ、ご勝手に。大丈夫、期待してないから☆
「それは俺に喧嘩を売っていると取っていいのか?」
あ、すいませーん。八割ぐらいしか売る気なかったから。
・・・うん、とりあえずいってみよー。
【ストーリー:桂小太郎】
『どっかの県のお米の名前はひとめぼれっ☆』
私、ヅラ子!
素敵な出会いに憧れる攘夷高校の2年生☆
そして、そんな私は通学路をパンをくわえて走っていた。
あと五分ぐらいでチャイムが鳴るというのに、まだ学校までは10分はかかる。
・・・あ、これ絶対遅刻じゃなーいっ!
そんなことを考えながら、十字路に差し掛かったその時、
「いったぁ・・・」
「いってぇ・・・」
横から来た男の人にぶつかってしまった。
転んだ時に打った腰を擦りながら立とうとすると、その男の人が私に手を差し伸べてきた。
私が上を見上げると、柔らかに微笑みを浮かべた彼がいた。
「大丈夫?」
その微笑みを振りまく彼の顔は、綺麗で思わず見とれてしまうほどだった。
「膝、血ィ出てるけど。よかったらこれ、使う?」
そう言って彼は、白い綺麗なハンカチを差し出した。
私はそれを受け取る。
彼はそれを見ると、落ちていた自分のカバンを肩にかけて、方向転換した。
「待って・・・っ!!」
そんな彼を私は呼びとめた。
振り向いた彼の蒼い瞳が私を捉える。
「ハ、ハンカチ・・・返さないといけないから・・・その、なっ、名前を・・・っ!」
私の顔の温度がだんだん上昇していくのが分かる。
そんな私に彼は微笑むと、
「土萌桃弥。アンタは?」
「———・・・か、桂ヅラ子です・・・っ!!」
そして再び心拍数及び、体中の温度を上昇させる笑顔を振りまき、手を振って道の向こうへと消えていった。
土萌君が立ち去った後も、私の頭からは彼が離れなかった。
もしかして、これが———・・・
「“一目惚れ”・・・?」
その時、恋の始まりを告げるように、学校のチャイムが鳴った。
—☆END☆—
「どうだ、桃。自分で言うのもなんだが、結構いい出来ではないか?」
ヅラはかなりドヤ顔でいった。
確かにいい出来だと思うぞ?
・・・30年前だったらだけどな!!
何なんだよ!その古臭い設定っ!!
今時そんな話SKETDAN●Eのロマンぐらいしかやんねぇよ!
「じゃあ、桃。こんなのはどうだァ?」
晋助もヅラと同じように台本のようなものを片手に得意げな顔をした。
だから、なんでアンタらはあたしに許可を取るんだよ!!
いちいち面倒なんだよ。
・・・じゃあ、晋助いってみよー。